第二十二話:レイで初めて会った配下は土下座をしてきた
はい、祓戸です。今回は管理者視点のお話です。戦闘シーンもないですが、ちょっとした伏線?みたいなのがあります…気づいた!って人は感想から教えてください。と言うかコメントくださいw
sideレヴィア
「すみませんでしたぁああああああ!!」
目の前で黒い着物を着た美女が土下座している。はっきりと言うがこれはボクの趣味ではない。
ないったらない。
さて、なぜ黒い着物の女性ーヨルムが土下座をしているかと言うと、ヨルムの上司つまりボクたちを威嚇したうえ、知らないと言ったからだ。
別にボクたち管理者はそんなことは気にしないのだが、カガリ達から
「そこの所はしっかりするべきです!」
と言われているのでそれっぽくしている。
「もういいよ、ヨルム。顔を上げて」
「はっ」
ヨルムはボクとルイとアルドの三人で創った龍だ。
他にも4体いて合わせて色彩龍と呼んでいる。
ちなみに竜田姫は色彩龍の統括で色彩龍からはエンペラーと呼ばれている。
色彩龍にはそれぞれにレイでの重要な役目を果たしてもらっている。
ヨルムは生態系の維持だ。その役目で龍の体だけだと不便だろうと人間の体も与えている。
力は制限されるが、いい訓練になる。
「あれ?まだ着物着てるのー?」
「はい。他の龍たちも使っております」
そう色彩龍は着物にはまっているのだ。
最初はレイでの一般的な服装だったのだが、2000年前の勇者たちが語っていた着物を人族が再現しそれを色彩龍が気に入ったのだ。それ以来ずっと着ている。
流石にずっと同じ着物というわけではないが、なぜか色は統一されているのだ。
おそらくボクが勝手につけた色を意識しているのだろうが…
「それで主様たちはなぜここに?」
「休暇を取ったのでこのレイにいる部下への挨拶をしているんですの」
「指示は出してるけど実際に動いてるのは君たちだしねー」
「なるほど…」
「でも気になることがあってねクス」
「気になること…ですか?」
あれ?もしかしてヨルム気づいていない?まあ長生きだと数百年寝るのもあんまり珍しくないしねー
「ヨルム。あなたは何者かによって封印されていたのです」
アイアがそう告げた瞬間、ヨルムから殺気が溢れ出す。
その殺気は常人なら浴びるだけで死に至るほどの濃密さだ。
「ヨルム。抑えろ」
エメリンが苦しそうだったので止める。
「申し訳ありませんでした」
「ヨルムよー。封印される前の記憶などはあんのか?」
ヨルムは少し間を置いて答える。
「わたしが封印される前は精霊の保護に努めておりました。
世界中から精霊を集め、隠れ里へ案内しました。そこで眠り、起きるとこの状況という感じでした」
そんなちょっと調べればわかることを言われてもねえ。
でもそうか…神の使いと呼ばれる精霊も少ないのか…
「あ!そういえば眠る直前に人族に会いました!」
「何ですって?」
「人の姿を取っていたいた時に少しお世話になった者でして、疲労回復に効くと薬を渡されてそれを飲んだんです!」
「薬が怪しいねリア」「でも…人族にそんなの…作れない…はず…」
「どんな人物なのかわかってるのー?」
「いえ、なぜか顔の部分だけもやがかかっているみたいに思い出せません…」
「記憶偽装かな…クス」
「そんなの魔族にも無理だぞ?」
「ヨルムはどこで眠ったんですの?」
「えーと…確か、人族と魔族の境界線のある森です。
その中に小屋がありまして、そこを拠点にしていたんです」
「それがなぜかこの魔族領になっている…ですか」
「てことはよぉ…魔族にも顔が効くか認識阻害がよほど強いかってことだろ?」
「魔族にも顔が効き、さらに龍にも干渉することができるほどの魔法か魔術の使い手ですか…」
「というか人族かも怪しいねー」
「そんな奴が本当にいるんですの?」
「うーん…色彩龍とか天使たちも中の上くらいならなんとかいけるかもしれません」
「いえ、色彩龍ではありません。あの気配は絶対に違うと断言できます」
「確かに魔力の質は色彩龍の物ではないねクス」
「でも古すぎてそれしかわからないよー?」
「でも少なくとも私たちの配下ではないのはわかります」
「「「「「「「うーん…」」」」」」」
「ねえ…みんなそれは後にしてくれない?エメリンが泣き止まないんだけど」
「「「「「「「え?」」」」」」」
「はあ…やっぱり気づいてなかったのか…」
エメリンは最初のヨルムの殺気を浴びて泣いてしまった。
ボクはそれに気づいて抱きしめて背中を優しく叩いてあげていたりしてたんだけど
他のみんなは全然気付かず、話し合っていたのだ。
「ぐすっ、いえ、わたしのことは気にしないでください…ぐすっ、レヴィア様ー」
「あーはいはい…」
「よ、ヨルム!」
「は、はい!」
「あなたはいつもの業務に戻りなさい。あなたが封印されている間に何種類か滅んだ種族がいるんです」
「わかりました!」
ヨルムは勢い良く転移陣へ走っていった。
「ふええええん…ぐすっ、ぐすっ」
「あのーエメリン?そろそろ…」
「いやでずっ!」
「まだ何も言ってないんだけど…」
「いやでずっ!」
「はあ…エメリン」
ボクは声を少し硬くする。
「っ!はい」
するとエメリンはボクの雰囲気が変わったのを察して佇まいを正す。
「ボクたちはさっき聞いた通り、特別な役割を担っているんだ」
「はい。それはわかります。ですからわたしも連れていってください!」
「いやいや、ダメでしょう。君がいなくなったら誰が魔族を治めるんだよ」
「それは…でもっ」
「大丈夫だよ。ボクたちの代わりに部下を置いていくからさ」
「……」
「うーん…それじゃあこうしよう!
次の人族との戦争に勝ったら連れていってあげるよ」
「戦争に勝つ…ですか?」
「うん。ボクたちとしても今代の魔王に勝ってもらわないと困るんだよ」
「わかりました!絶対に勝ちます!」
うん。困るってところに反応したな。まあ最終的に魔族に勝ってほしいのであって別にそれ以外はどうでもいいんだけど。
「ですから…絶対に連れて行ってくださいね」
「うん。約束だ」
そう行ってボクはエメリンと誓いの儀をする。この誓いの儀は地球で言うところの指切りのようなものだ。
互いの同じ場所に魔法陣を投射することで絶対に誓いの内容は破られないのだ。
今回は互いに右手の甲に魔法陣を投射する。
エメリンは誓いの儀をしてくれたのが嬉しいのか魔法陣を見て微笑んでいる。
「やっぱりレヴィって女の子にモテるよねー」
「でも本人は気づいていないんだよねクス」
「レヴィ兄は鈍感!」「レヴィ姉…だから…」
「あいつ見た目は女だからな」
「前はレヴィお姉様ファンクラブがありましたからね…」
「あれには驚きましたわ」
「ん?みんな何か言った?」
「「「「「「いや、何も言ってない」」」」」」
うーん…なんか話していたんだけどなあ。ちょうどエメリンに話しかけられて聞こえなかった。
「じゃあ次の所行こうか」
「レヴィア様。どこに行かれるんですか?」
「次は人族領だね」
「そうですか…少し遠いですね…」
「まあ、戦争に勝てばいつでも一緒にいられるから頑張ってね」
「はい!では気をつけて行ってらっしゃいませ!」
そんな会話をして転移する。
レイに降りて約3日。
まおうがなかまになったぞ!
いかがでしたか?最近やってるゲームで勝てなくなってきてちょっと凹んでます。あとこんな節目と節目の間の話を書くのは少し苦手です…面白いと思った方は、『ブックマーク』や下記のポイント評価を押していただけたら幸いです。またアドバイスも是非。




