第二十一話:さてさて、どう誤魔化したものか…
はい、祓戸です。テスト終わったぜヒャッホイ!!
ていうわけでガンガン物語を進めていくぜ!
side柳葉
意外と美味しい魔物を食べ終わり、充実した気分で探索していると勇者である藤原くんにあった。
しかもなんか怪我を負いながら周りを警戒している。どうしたんだろうか?周りにパーティーメンバーもいないし。
「あれ?藤原くん大丈夫?」
とりあえず声を掛けてみる。するとよほど集中していたのかとても驚かれた。
「柳葉くん!?なんでこんなところに?」
「えっと、適当に探索していたら着いただけなんだけど…傷大丈夫?」
僕は血液鑑定を使いながら尋ねる。
模擬戦で藤原くんの血液を取り込んだからいつでもどこでも藤原くんのステータスが確認できる。
そのステータスを見るとHPが4分の1くらいまでに減っていてさらに猛毒状態になっていた
「大丈夫…と言いたいけどしんどいね…アサシンスネークに襲われたんだ。
みんなは不意打ちを食らって怪我をしたから森から出てもらっている。ダメージも全然通らなくて苦戦しているんだ」
藤原くんは苦笑しながら話しているが、僕はこの話に違和感を覚えた。
おかしくないか?藤原くんは限界突破を使って平均ステータスは一万を超えている。僕より確実に強い。対してアサシンスネークはランクAの魔物だ。
確かにランクAの魔物は強いが、せいぜい平均ステータスが4000くらいだ。それにアサシンスネークはその特性上ステータスは低い。
個体にもよるが3000や3500くらいのはず。
そんな魔物に藤原くんがダメージを与えられていない?それに毒もおかしい。
アサシンスネークが使う毒は強いが猛毒ほどではない。しかしステータスに出ているのは猛毒だ。
もしかして特殊個体?いや特殊個体は100年に一度という頻度だ。
45年前にすでに出ているらしいので特殊個体ではない。
だとすると答えは一つだ。
「藤原くん。そのアサシンスネークって2本角が生えてなかった?あと鱗が青がかったりしてなかった?」
「角は生えていた。鱗も…今思えば青かった気がする」
やっぱりか…
「藤原くん。そいつはアサシンスネークじゃないよ」
「え?そんなわけない。あれは完全にアサシンスネークだ」
「そうじゃないよ。そいつはアサシンスネークの進化個体」
「進化個体?じゃああの魔物は…」
「うん…そいつはナイトアサシンスネークだ」
「ナイトアサシンスネーク…なるほどランクSの魔物か」
そう。藤原くんの攻撃が効かなかったのは単純に相手のステータスが高かったからだ。
ランクSの魔物はどいつもこいつも圧倒的なステータスや厄介な能力を持っている。
ランクSに認定される魔物の共通点が一つだけある。それは平均ステータスが一万を超えていることだ。
普通は人の手が入っていない領域に住んでいる。時たま人里に降りてくるらしいから今回もそのパターンだろう。ナイトアサシンスネークはランクSの中ではステータスが最弱だ。
個体差もあるが平均12000くらい。僕では倒せないだろう。なら逃げるべきなんだが、問題がある。
アサシンスネークは一度標的と決めた相手は必ず仕留めるらしい。
だったらその進化個体であるナイトアサシンスネークも同じはずだ。
あれ?これ詰んでない?
ここは困った時のノーチェだよりで…
ー「いやワタシを便利屋扱いしないでほしいのじゃが。それにあいつくらいだったら
今の夜兎サマでも倒せるぞ?」
ー「え?マジ?」
ー「マジマジ。ほれ、この前教えた技があるじゃろ?」
ー「あーあれか!確かにあれだったらいけるかも」
さあ倒す手段も見つかった事だし準備しようか。
「藤原くん。まずは治療するよ」
「ああ、ありがとう」
『ᚠ ᛃ ᛟ ᛉ』
僕は模擬戦の時ノーチェが使っていた不思議な呪文を唱える。発音が難しかったがなんとか習得した。
「さて、僕はこれからナイトアサシンスネークを倒すよ」
「え!?そんなことができるのか!?」
「まあ、ちょっとした賭けだよ。これが効かなかったら逃げる。
あとこの技は周りを大きく巻き込むからここから動かないでくれるかな?」
「わ、わかった」
僕たちが会話していると突然背後からナイトアサシンスネークが襲ってきた。
「ぐっ」
不意打ちだったため避けられず噛みつかれてしまう。
「うわっ!一気に4分の1も削ってきやがった…」
しかも猛毒でどんどんHPが減っていく。これ血液再生で治るかな…
こそっとステータスを見てみるが猛毒状態になってなかった。これはラッキーだな。
「柳葉くん!?大丈夫か!?」
「大丈夫だよ。ほら」
僕は怪我をしたところを見せる。すると傷があっという間に治った。
相変わらずすごいスキルだよね血液再生。
「じゃあ行きますか!」
僕はそう言いながらナイトアサシンスネークの目に血の小刀を投げつける。
もちろんあっさりと避けられた。しかし挑発には十分だったようで敵意が完全に僕に向いた
ー「夜兎サマ。この魔物の素材はあの魔法に使えるぞ」
ー「本当?じゃあ藤原くんには見せれないね」
なので僕は走って森の奥にいく。ナイトアサシンスネークも並走してきた。
「この辺なら大丈夫かな」
そう言ってナイトアサシンスネークと対峙する。
「血の小刀!血糸!」
僕はたっぷり魔力を使い、
一気に二つの魔法を発動させる。そして血の小刀に血糸の端を巻き付けて放つ。
先ほどとは違い胴体を狙った。が避けられる。
「くそっ!」
わかっていたことだが素早い。本来僕はもっと早いスピードで動ける。
なのでこのくらいのスピードなら当てられて当然なのだが、僕は持ち前の運動音痴で全力で動けない。
ノーチェとの特訓でだいぶ動けるようにはなったが…
まあ今回は当てれなくていいんだけど。
がそんなことを気取られるわけにはいかないので弾幕を増やす。
「いけ!」
一気に50本の血の小刀を放つ。流石に避けきれないのか10本くらい当たった。
しかーし!今回はこれで終わりではない!
外れた血の小刀の何本かを操作し軌道を変える。
これにはナイトアサシンスネークも驚き全て当たってしまう。
このまま削って行ってもいいのだが時間がかかりすぎる。それだと素材が回収できないので却下。
まあしばらくはこれが必要だからばら撒き続けるんだけど。
血の小刀に血糸をくくり付け、誘導しながら放つ。
この作業を多分一時間くらいやった。
血の小刀も結構当たったがあんまり削れていない。
逆に僕の方が反撃を食らって危ない。一発でHPを消し飛ばしては来なかったが
一回八割くらい消し飛んだ。あのまま追撃を喰らったら危なかった。
なぜ不意打ちに長けたナイトアサシンスネークがその隙を逃したのか?
それは簡単。僕が血の小刀と一緒にばら撒いた血糸に引っかかって体を斬られたからだ。
血糸
血魔法の一つ。捕縛から攻撃、防御にも使える万能魔法。
粘着、斬撃、硬化のいずれかを選択し注ぎ込まれた魔力が大きいほど強度と効果が上がる。
血の小刀にくくり付けてばら撒いていたのはこのトラップ地帯を作るためだ。
もちろん血の小刀は地面や木から外れないように形を変えている。
忍者が使っていた鉤縄みたいな形だ。
まあそんな感じでナイトアサシンスネークは僕が作ったトラップ地帯でたくさん傷を作り
そしてたくさん血を流した。さあ仕上げだ!
「血刀」
血刀は斬ることに特化した刀を作る魔法。しかも血を浴びるたびより鋭利になっていく。
そしてナイトアサシンスネークは血糸により多くの血を流した。
その血は血糸が吸っている。
そしてその血糸の端は血の小刀と僕にくくり付けてある。僕はその血糸を血刀に巻き付ける。血刀は血糸が吸ったナイトアサシンスネークの血を浴びる。
血刀が全ての血を浴びて強化された姿は一種の妖刀だった。
赤みが深くなり、赤黒いオーラのようなものを纏っている。
僕はその恐ろしい妖刀を携えナイトアサシンスネークの元へ向かう。
途中から姿を隠しながらのヒット&アウェイ戦法になったので少し離れた場所にいるのだ。
ナイトアサシンスネークは開けた場所で倒れていた。が油断はしない。
「血糸・縛」
血魔法を使い拘束する。
「よし。これで安全だ」
僕はナイトアサシンスネークのすぐそこまで寄り、血刀を構える。
するとナイトアサシンスネークは怯えているような感じがした。
これまで負けたことがあまりなかったのだろう。初めての敗北の結果が死とは可哀想だとは思うが容赦はしない。
「大丈夫。君は生まれ変わるんだ。少し時間がかかるけど待っててね」
僕はそう言いながらナイトアサシンスネークの首を刎ねる。
「さて。どうやって藤原くんを誤魔化そうかな」
こうして魔物討伐訓練の危機が密かに終わった。
いかがでしたでしょうか?夜兎くん強くなってるねえ。
もう勇者より強くなってしまった。一応平均ステータスは勇者の光史くんが一番高いです。
ただし限界突破の時のみwつまり普段は夜兎くんが一番強いです。はああ…管理者の連中はこれより強いんだよな…
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