Σ(゜д゜lll) 回れ右せず急停止
話は再び、アヤトの方に戻る。
お世話係の女の子が言った。
「とにかくですね、私がここに来たのは、あなたに連絡を伝えるよう、代表支配人に頼まれたからです」
そこで一旦、息継ぎをすると、
「『ターゲットは発見できず』だそうです」
アヤトは落胆する。海王丸邸からの逃走者たちは、結局捕まらなかったのか。これを聞いたら、モトナもがっかりするに違いない。
「それともう一つ、『新しい暗号が届いた』と」
「新しい暗号?」
即座に浮かんだのは、海箱ユユが前に言っていた怪文章のことだった。
たしか、『この怪文章が届いて数日中に、この街に異世界転生者が現れる』という内容だったような・・・・・・。
あと、「この街にとって重大な危機を告げるもの」、そんな内容もあったらしいが、そっちの方は教えてもらっていない。
あの怪文章と同種の物が届いたのか?
となると、その内容が気になる。
「解読は済んでるの?」
「暗号解読の専門家に依頼している、と思います」
お世話係の女の子も、くわしくは聞いていないらしい。
「それでは、私はこれで。他の方への連絡がありますので」
お辞儀をしたあとで、女の子は回れ右をしようとする。
ところが、少し向きを変えただけで急停止した。
そして何かを、じっと見ている。
どうしたんだろう。
彼女の視線を追っていったアヤトは、愕然とした。
お世話係の女の子が見ていたのは、なんとテーブルの上!
そこには今も、「女の子シリーズ」の『おパンツお茶わん』が、三つ並んでいる。梱包などはしていない、むき出しの状態で。
「あの、その、それは・・・・・・」
やばい物を見つかってしまった。




