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タクシー運転手の夜話  作者: 華岡光
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83/155

case7

後ろを振り向いた私の視界に入ってきたのは、あの帽子を被った男なんです・・しかも、はっきりと・・その・・縄・・


 「早く逃げてよぉぉ!!運転手さん!!何もたもたしてるんだようぅぅ!!!」


「すいません!!うごかないんですようぅぅううう!!!」


私の体がまったく動かないんです。もう足がまったくだめ。あんな経験これからも二度とないでしょう。そのくらいの怖い経験だったんです。え?縄?そうです。その男のクビには縄がぶら下がってたんです。座ってた時はそこまで見えなかったんですがね。はっきりとボロボロの縄が首元から下に垂れ下がっていて、両足が膝から下がなかったんです・・後ろの道路の景色がそのまま透けてましたから。はっきりとこの世のものではないとわかりました。見てはいけないものを見てしまったとはまさにこういう事を言うんですね。


 で、この後が本当の恐怖の始まりでした・・

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