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タクシー運転手の夜話  作者: 華岡光
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30/155

case5

私がちょうど高熱で苦しんで3日目にその話しを聞かされたものですから、もう、私の頭の中はパニックですよ。全ての原因はもしかしてあの出来事にあったのかなと今ではそう考えてます。


 3年前にその事故にあった知り合いがなにかの祝いの席でたらふくお酒を飲んで、ちょうど、私の会社の事務所が当時そちらの近くにありまして。今はここの事務所しかないんですが、それで、携帯に直接自宅まで送ってくれと電話があって、私はタクシーでその店の前まで迎えに行ったんですよ。


 そしたら、もうすっかりできあがっててね。その知り合いは気持ちよく酔っ払ってたんですよ。で、乗せてそのまま彼の家は知ってるので車を走らせました。T都の郊外にあるH市で夜になれば道も空いてまして。この地域には市の観光地でもある戦国時代に活躍した有名なお城がありましてね。まー当時攻められて、城に立て篭もる多くの人達が皆殺しにされたという悲しい話しも残ってるんですが。

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