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第52話

直後、男の子は膝から崩れ落ちた。先送りにしていた疲労が山のようにのし掛かり、身体から力を抜き取られ、意識を奥へ奥へと追いやられ、身体は自らの作り出した赤い水溜まりに沈むのだった。


彼が次に目を開いた時、世界は真っ白であった。色という色が失われた不毛な大地に立ち尽くしていた。


世界だけではなく、男の子は自分自身の色も消え失せていることに気がつく。ただ冷たくもない、暑くもない風が体じゅうを吹き抜けていく。


そこへ、声が響き渡る。とても尊大な、それでいて相当な年月を経た者が発するであろう声であった。厳密には、白い不毛の大地にではなく、男の子の精神に直接語り掛けていた。


曰く、貴殿はあまりに無力。貴殿の歩む道には常に血糊が付きまとう。手元から砂のようにすべてが滑り落ち、また涙で土を濡らす、と。


男の子は憤慨する。顔を見せず何を宣うか。傲慢極まる。言いたいことが有れば姿を見せよ、と。


声は男の子を嘲笑する。ならば見せてやろうと。白い世界を台紙として、黒の画材を用いて人形が描き起こされる。

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