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第15話
若き勇者は準備を整えていると、自らを取り立てた赤髪の騎士は彼に同行を求めた。
わたしは君に二度過酷な受難を押し付けた責任がある。今度こそは君のもう一降りの剣として戦わせてください、と述べた。
勇者たる男の子はその申し出に応じるべきか悩むも、少女はたとえ君が嫌だと手を払おうとも付いていく、と一歩たりも退く気はなかった。
仕方ない、と勇者側が折れる形で同行を認めると、赤髪の少女は自分の家に伝わる宝剣を彼に託す。
わたしは剣においては凡才だ。わたしよりも武に長けた君に振るわれた方がこの秘宝も本望だろう、と。
ならば貴女は何を手にし戦うのか、と疑問を提すと、自分は剣を振るうよりもむしろ魔術の叡智を披露する方が性に合うと述べると、屋敷に所蔵しておいたであろう強い力を宿す魔導書を携えるのだった。




