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「夕凪 」〜また、日曜日の朝に  作者: 乙花 
第1章
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16/34

高瀬

高瀬は

メールを返信した後も

しばらく携帯を見つめていた


(では…また…

その一言で終わらせてよかったのか…)


水野さんはどう思ったのかな…


日曜日の朝、どちらから言わなくても

パン屋で会える


特別な約束をしなくてもまた会えること

それは当たり前のようで当たり前じゃない


高瀬にとって、その「今」は大切な時間になりつつあった


ゆうが送ってきてくれた

海の写メを開く


「一日の終わり

おつかれさま」

そんな優しいメッセージをあのグラデーションの空に感じるゆうの繊細で豊かな感性


「素敵な表現」

素直にそうおもった

自分にはなかった感覚だ


…自分がこんなに景色や誰かの言葉に感動すると思わなかった


ゆうの言葉や行動は

僕を斜め上から驚かせてくる


次、またどこかへいこう

そう言いたくなかったわけではない


でも

いまの当たり前を守りたいからこそ…

簡単にはいえなかった


今日の海でのゆうの言葉が

高瀬の心にこだまする


もう一度写メを見る


…本当に綺麗な海だ


優しい笑みが溢れる


画像を待ち受けにして

そっとスマホをおいた…

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