表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Tender Liar  作者: 時雨
第3章
47/66

第3章

「…ん?」

「融は、ヒロト君って、憶えてる?」

「ああ、ヒロトか。憶えてるけど、ヒロトがどうかしたんか?」

「今年からね、私の勤めてる学校の生徒になったの、彼」

「…え?」


私にそう訊き返しながら、融はゆっくりとブレーキを踏んだ。

思わず私も、「え?」と訊き返してしまう。

信号が青になったので、私たちの乗ったモスグリーンの軽は、緩やかに発進する。

けれど融は車をすぐに路肩に寄せ、停車させた。

どうしたのだろうと思い彼のほうを見ると、彼はなぜか真剣な表情をしていた。


「あのさ、ユズ」

「…うん」

「ちょっと訊きたいんやけど、ユズ、ヒロトと付き合うてるんか?」

「え?何で、急にそんなこと――」

「エエやろ、何でも。で、どないやねん」

「どうって言われても、そんなの分かんない」

「は?何でやねん。自分の彼氏が誰かも分からんのか」

「私にも、いろいろあるの。…だいたい、融には関係ないじゃない」

「それが、関係あんねんなあ」


そう言って、融は私の手をそっと握った。

途端に、私は閉口してしまう。

どうしてこうも、私は彼に対して弱くなってしまうのだろう。

あの頃の感情が蘇ってくる、なんて、そんな子供染みた理由なんかじゃない。

だったら、なぜ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ