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捕まってはいけない
それは迫り来る
捕まりたくないと逃げても
走ってもそれは速く
必ず背後に居て諦めを待っている
幾度も類似した存在に屈服し
また屈服する自身の姿を
鮮明に容易に思い描ける
それでもまだ僅かな足掻く力が
僕の足を前に逃してくれている
屈服の先には破滅しかないと
理解の上の諦めの先のばし
みっともないことこの上ない
それでも、と僕は重い足を前に進める
嫌悪しかないそれに今
快楽をも見出だしてしまった瞬間に
拒みきれないと知りながら
ジワジワと僕はそれに侵食されていく
諦めの訪れは完全なる巨大な檻の最奥を知る時




