49/51
48話 オカゲと不思議な夢
彼は滅びゆく地球で少人数の一人になった。引きこもり、たまたま助かったといえばいいか。
いや、買いだめをしていた人の家に忍び込んで、家主を殺して引きこもっていた。
窓を開けると感染者――ゾンビが徘徊している。
バカバカしいが自然発生したウイルスにより、漫画や映画のような世界になってしまったのだ。最初は皆、パニックになっていたがそれもなくなった。
人はどのくらい生きているのだろう。
たまに頭を空っぽにしてああしてさまよっていた方がいいのかもしれない、と彼はため息をつく。
そんなある日、少女が現れて話し相手になってくれた。
もしも回転した世界の始まりに戻れるとしたら――貴方はどうする?
妄想の化身かもしれない少女は囁いた。
世界は回転している?
そう、この世界は閉じてしまったの。だから、私に力や身体をちょうだい。それには計画が必要だから。
そうしたら何が叶う?
貴方がおもい描いた全てをあげるよ。
✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕。
オカゲは目を覚まして、不思議な夢を見たとうずくまった。
夢の中の彼は何と言ったのだろう?
分からない。世界が閉じたとして、開かれてしまったらどうしたのか。
それは彼らしか知らない。




