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31 : 地図の値段と宿屋

読んでいただきありがとうございます!

毎日更新を目指したいところですが、ぼちぼち書いていきます。

楽しんでいただけると幸いです。

評価の方もよろしくお願いいたします。

次の日の早朝から冒険者ギルドへ向かった。


迷宮は二十四時間開いているため、冒険者ギルドも二十四時間体制で運営されていた。


だからか、早朝といって人が殺到するみたいなことにははっていなかった。


強いて言うなら迷宮以外のレーンが少し混んでることくらいだ。


まずは、迷宮がどう攻略されてきたかを知る必要がある。


そして、何をしに来たのかといえば、講習会がいつあるのかを聞きに来たのだ。


僕が生まれたパディ王国に限らず、冒険者ギルドはどこでも講習会をやっている。


しかし、内容は国や都市によって微妙に異なるとベルトルトさんは言っていた。


それは、その場所にある依頼の内容に差があるからだ。


王都においては北の森、そして護衛依頼が大半だからこそ、サバイバルをメインにした最低限の戦闘訓練が講習会の内容だった。


ならば、迷宮都市リビランはまず間違いなく迷宮攻略の講習会をやっているはずだった。


混んでいるレーンへと並び、講習会のことを聞けば、ちょうど明日、迷宮へ入る講習会が開催されるらしい。


講習会の頻度がそもそも多く、迷宮攻略に関しては週に一回開催されているみたいだった。


講師は引退したゴールドランクの冒険者だそうで、元は最新層の攻略隊に所属していたという話だ。


期待できる話は多いだろう。


ただ、攻略隊というのが気になる。


僕の能力的に誰かと一緒に攻略して、能力がバレることは自身を危険にさらすことになる。


もし、攻略の基本が人海戦術ならば必要なところだけ吸収しよう。


しかし、人海戦術にしては下への階層までの道のりのマップがしらみつぶしになっていないから、

何か方法があると思いたい。


とりあえず、今日は昨日倒したゴブリンの魔石を十一個、迷宮のレーンに持っていき、換金してもらう。


ちょうど、昨日食べた食料分くらいの値段にはなった。


できれば、二階の地図を買いあさりたいけれど、それを言っても仕方がない。


今日は何をしようか。


まずは、宿屋を確保したい。


今朝、発(た)った冒険者がそれなりにいるおかげで選び放題だった。


部屋のスペースは大きくなくていいけれど清潔で、そして安い場所を探す。

迷宮都市リビランは迷宮を中心にして広がっており、すぐ近くにギルド、そしてこの街の領主の館。

あとは王都みたいに中心に近いほど裕福な家庭の家が並んでいる感じだ。


そんなリビランの端の方、ほとんど外壁近くのところにある宿屋に決めた。

切り盛りしているのは五十半ばの男性で筋骨隆々。

しかも、発達した感覚が言っている。

強い、と。

まぁ、冒険者を引退した人が冒険者関係の職につくことはよくある。

前世でもスポーツ選手が引退後、スポーツ関係の仕事に就くようなものだ。


たぶん、この人もその口なのだろう。

宿屋は端にあることもあって静かな雰囲気で、調度品はほとんどなかったが内装が統一されていて落ち着く。


「空いてますか?」


「はい、今さっき一部屋空いたところです」


見た目とは裏腹に丁寧な口調だ。


「本宿は一日、ゴルドラン銀貨一枚となります。パディ銀貨ですと三枚です」


ゴルドラン銀貨とは、迷宮都市があるゴルドラン帝国の銀貨で、

パディ王国と比べても純度が高く、おおよそ三倍の価値があるとされていた。


ここら辺からも、国力の差を感じる。


パディ銀貨三枚、結構痛い。

昨日ゴブリンの魔石を十一個の値段がゴルドラン銅貨五十五枚だった。

銅貨は銀貨の価値の百分の一で、パディ通貨はゴルドラン通貨の三分の一の価値がなので、

ゴブリンの魔石一個の値段は日本円で 750 円くらいだ。

そして、宿屋の値段は日本円換算で一万五千円。


ゴブリンを二十体倒せばいけるけど、今の僕は地図を最新版まで買いたいため、全くお金が足りない。

地図の値段は深い階層ほど高くなっていき、一階層ではパディ銀貨一枚だったのが二階層では二枚、

三階層では三枚となっていく。


このまま一枚ずつ増えていくのならいいけれど、実際は違い、魔獣の強さによって変動する。

今の最新階層である十七層はまだ地図が完成していないが、十六層の道筋を書いた地図は、

パディ銀貨で四十枚だ。


もちだしてきたお金はパディ銀貨で二十枚。

今が十枚しか残ってないから、だいぶん減ってきた。


いや、弁明させてほしい。

そもそも、護衛依頼をこなしながら旅をするつもりだったし、

依頼中にかかる食費等は依頼主に請求できるから、そんなに必要ないと思ったんだ。


ネリが来れないとなった時点で、護衛依頼が受けられないとなった時点でもっと多めにもってくるなどすればよかったって。

そんなの自分でもわかってる。


「お願いします」


泣く泣くパディ銀貨を三枚出す。


ただ、日本円にして一人で一泊一万五千円。

部屋の中も清潔だったし、お香が建物全体に炊かれているおかげで臭いも気にならない。


日銭を稼ぐために、今日は迷宮でゴブリンを倒しまくろう。

僕はギルドで三層目までの地図を買い、第三階層で、ゴブリンを筆頭に弱い魔物を狩り続けた。

全部でゴルドラン銀貨二枚になったのだから、よしとしよう。


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