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私は彼のハンドガンを床に置いた。
「あなたの頭から、クローゼの意識データを消すことも出来るはず。あなたがその気なら、私が政府機関にかけ合って協力してもらうのも可能よ」
「………」
クローゼは自分の左手を見つめながら呆然としている。
唇が微かに震えてる。
「外の磁気嵐が通過すれば、あなたはまた動けるようになる。そのときに、まだ私を殺そうと思うなら…それも仕方ないわ。どの道、嵐が収まるまで私もここから外に出られない。これからの自分の…そう…アンドロイドとしての新しい人生をどうするのか、よく考えてみて。あなたがどんな選択をしても、私はそれを受け入れるわ」
私はクローゼを残して、小部屋から通路に出た。
出口へと進む。
私は途中で通路の壁にもたれて、座り込んだ。
1時間後、ポケットに入れた小型端末が、機能を取り戻したと報せるアラームが鳴った。
磁気嵐が、この場所から去ったのだ。
私は大きく深呼吸した。




