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「クローゼのアンドロイド計画は、けして失敗ではなかった。でも、戦闘のあまりの激しさが、その実績を物足りないものにした。軍の上層部はプロジェクトの凍結を決定した。アンドロイドを設計した科学者が、あなたたちに特別な思い入れがあったのかしら? あなたたち3体のアンドロイドは軍の手で壊される前に研究施設から外の世界へと逃がされた」


「俺の…俺の記憶は…」


 クローゼが、たどたどしく言った。


 喋るだけでも苦しそうだ。


「戦場に出される段階でクローゼの意識をコピーされたあなたたちのAIには、同じ人物が複数居るという矛盾で混乱を起こさないよう、記憶を修正するプログラムが施されていた。あなた自身をクローゼ・ハイマンと思えないような事態が起こっても、少しずつ記憶が変更され、簡単なものなら1日、複雑な場合でも1週間もすれば納得がいくものになっているの」


「………」


「夜、自分が眠ると思っているでしょう? 実際は体内のナノマシンが発電し、エネルギーを充電しているの。故障箇所もナノマシンが修理してメンテナンスも行われる。あなたは現実には飲食はしていない。必要がないから。普通の人間がするべき行為で、あなたに要らないものは全て嘘の記憶で補完されるの。年齢も増えていると感じるわ。実際は老化はないけれど。あなたが素晴らしい兵士クローゼ・ハイマンだと、自ら信じ続けられるように。そうすれば本物のクローゼの高い能力を発揮することが出来るからよ」


「………」


「あなたが16年間、苦しみ続けた家族への愛やリンダに対する復讐心は、あなたのものじゃない。それは本物のクローゼのものなの」


「嘘だ…」

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