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「お前には悪いが…死んでもらう。お前を殺した後で、残りの2人も見つけだす。そして殺す。もう決めたことだ」
クローゼがハンドガンの引き金にかけた指に、力を込めようとするのが分かった。
「待って!!」
私は必死に叫んだ。
やっと、ボディーブローの痛みが和らいできた。
私は彼の冷めた瞳を見つめた。
「何だ、命乞いか? 無駄だ。もう、俺は迷わない」
「あなたの苦しみは、あなたのものじゃないのよ!」
クローゼの右眉が吊り上がった。
「おい。ここまで来て、俺を煙に巻けるとでも思っているのか?」
「本当なのよ! あなたはあなたが思ってる、あなたじゃないの!」
「こいつ!」
クローゼが語気を荒げた。
苛立っている。
「追い詰められて、頭がおかしくなったのか? それとも元々、頭がイカれてるのか? そうなると、お前がリンダと同じ人間だという証明だな!」
「確かにクローゼ・ハイマンはリンダ・ランデルを恨んでるでしょう。でも、彼は軍人として自分を抑えた」
「ああ」
クローゼが頷いた。
「確かに…事件の直後…お前たちの存在を知っても何とか…俺は怒りを抑えた。だが、その後…べスとアリーの夢を…毎晩、見るんだ…爆弾で一瞬で骨も残さずに吹き飛ばされる2人を…それで耐えられなくなって軍を辞めた。そこからは必死で、お前たちを捜した。復讐だ…復讐だけが俺に残された、たったひとつのものなんだ…」
「クローゼ・ハイマンは妻子を失った後、何とかその苦しみと戦いながら、軍のあるプロジェクトに参加したのよ」
「嘘をつくな!!」
クローゼが怒鳴った。
今にも引き金を引きかねない勢いだ。




