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長身で筋肉質、恵まれた体格、いかにも叩き上げの軍人だ。
浅黒い肌。
澄んだ青い瞳は落ち着いている。
大きな、わし鼻。
唇は薄い。
アゴには無精ひげ。
黒い髪は短く刈り上げられている。
私が調べたデータが正しければ、今は46歳のはずだ。
まあ、実際は彼は30歳から、それほど変わってはいないのだが。
妻子が死んだときから16年間、ずっと苦しんでいるのか?
そんな必要はないというのに…。
「ああ、お前はリンダじゃない」
クローゼが言った。
「分かってる。頭では分かっているんだ…だが」
そこで少し、間を置いた。
自分の胸を左手の親指で指す。
「ここが納得できない。あの女の遺伝子が…ベスとアリーを殺した…あの女の遺伝子が残っているのは耐えられないんだ…」
そこで初めて、クローゼの瞳に苦しみの影が差した。
やはり彼は、この16年間を地獄のような苦しみの中で生きてきたのだ。
何という理不尽か。
彼には何も関係ないというのに。




