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考えを巡らせていると、入口のひとつに設置したセンサーが反応した。
現れた。
クローゼが、やって来たのだ。
遺跡の通路には、彼を殺さず動きを止めるための特殊なゴム弾を発射する自動制御のオートガンを複数配置してある。
どれだけ時間を稼げるだろう?
私は腕時計を見た。
次の磁気嵐が来るまで1時間…この点では私は、かなり幸運と言える。
もっと長い時間だって、あり得たのだから。
何とかクローゼの攻撃をしのぎ切って、出来れば彼を捕らえ、話をする機会を作りたい。
「こんな物で俺を止められると本気で思っていたのか?」
クローゼが言った。
私は床でダウンしていた。
クローゼの強烈なボディーブローを食らって、立ち上がれなくなったのだ。
クローゼの視線は、この小さな部屋の入口に設置した3台のオートガンに向いている。
それらは全て、クローゼのハンドガンによる銃撃で粉砕されていた。
あっという間に、それらを破壊して部屋に疾風の如く入ってきた彼は、圧倒的な格闘技術で私を打ち倒した。
やはり特殊部隊のエースは伊達ではない。
私の予想の何倍もクローゼは強かった。
青息吐息の私に、クローゼがハンドガンを突きつける。
「私は…」
私は何とか言葉を吐き出した。
「リンダじゃない…」
クローゼが頷いた。




