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あの月の下で私と踊って(お義兄様と私の物語)27

(あの日 朝からなんとなく身体がふわふわした感じがしていた 前日の夜あまり眠れなかったせいだと思っていたから お昼までの記憶はしっかりとあるのに その先の記憶は曖昧だった


少し熱っぽさを感じてはいたがまさか倒れるなんて思ってもみなかったわ  

途切れ途切れの記憶しかない 医務室に運び込まれた事 ジュノ義兄様に抱かれて部屋のベッドに寝かされた事 お義兄様に抱えららて座らされ薬を飲まされた事ぐらい 朧げながら思い出したわ


どのくらい寝ていたのかしら?ジュノ義兄様が飲ませてくれた薬が効いたのね

今は身体の熱も感じられないし少し頭は痛いけれど意識ははっきり戻ってきた


目が覚めたら ベッドサイドで私の手を握りうつ伏せで寝ているお義兄様の姿が見えた 倒れた私を看病してくれていたのですね それにしても疲れたお顔をしているわ 心配をかけて心苦しい)


色々と考えを巡らせながらジュリアーノの長い黒髪を気が付くと触っていた

(いつ見てもジュノ義兄様の黒髪はキレイだわ)     


オランジェが見つめている気配を感じたジュリアーノは慌てて起き上がった

「あっラン!!良かった!  目が覚めたかい? 朝 馬車の中で僕がランの様子に気がついてれば良かったと後悔してるよ 

辛い思いをしたね 大丈夫?熱は下った?寒気はない?痛い所はないかい?何か食べれるか?」

「お義兄様 ずっと側にいてくれてたんですね ありがとう でも落ちついて そう矢継ぎ早に聞かれては返事に困ります」か細い声で答えた


「ランが倒れて気が気ではなかったんだぞ 無事に目が覚めてくれて嬉しいよ 解読室で倒れて2日も寝込んでいたんだ 心配で落ち着いてなんかいられないよ 医師の話では王宮務めのストレスが原因で熱を出したとの事だよ」

「慣れない毎日の連続で緊張していたんですね 身体は正直です」


「ランは優秀で仕事も早いと古文書解読室長のリッテラ・パリトル様からの手紙にあった ランは信頼されてるんだね 早い回復を願っていると

暫くは邸で静養して良いそうだ パリトル室長の計らいで これからは週2回の勤務になるよ」

「そうなんですね 室長にお知らせしてくれてありがとうございました

実を言うと殆ど邸の外に出たことのない私には毎日の王宮通いは少し無理があったと思います 

自分の体力を過信してました 室長のご配慮に感謝ですね

ところでお義兄様 お仕事はどうされたのですか?」


「王子から特別休暇の許可をむしり取ってきた ランは心配しなくて大丈夫だよ 何せ王宮で働きだして休みという休みがなかったから丁度良かったのさ 

明後日から仕事に戻るよ 勿論 早く帰ってくるからね ランは大人しく寝てるんだよ まだ身体は本調子じゃないだろう?」


「明後日はお仕事に戻られるんですね それでは1つお願いがあるのです 解読室に寄ってきて欲しいのです 

解読途中のおとぎ話【月の雫のファーブラ】を持ち帰ってください 早く完成させたいのです それとは別に解読依頼のお仕事も一緒に」


「もう仕事の事を考えてる(怒)ちゃんと寝てなきゃだめだろう?体調が万全になって仕事を再開すると約束できるならランの願いを聞こう」

「えー 早くお仕事したいのに! お義兄様の顔が怖いから言いつけを守ります」

「少しは元気が出たようだな 2日も寝込んでたのだから少し食べないとな スープをパニスに作ってもらってるから持って来させよう ちょっと待っててね」


部屋を出て侍女のメルにオランジェが目覚めたから着替えの支度を頼むと伝え 厨房に立ち寄りオランジェの部屋にスープを運ぶように言った


(まずは一安心だな ランが早く元のように元気になりますように いつも僕の隣で笑ってるランがみたい さて僕も身奇麗にしないとなぁ ランの食事が終わったらできるだけ側に居たい 早くランの部屋へ戻ろう)

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