38/45
食事がおろそかになってしまうお客様
「マスターって、すごいなあ。
こんなに毎日、商品とはいえ、お料理しているなんて。」
本日のお客様は、カウンター席で、嘆くようにお喋りをされていた。
「お客様は、料理なんかは、あまりされないので?」
マスターが尋ねてみると、お客様は、はにかみながら返事をされる。
「ええ、最近はつい、お菓子やインスタントで、楽に済ませちゃってて。」
毎日、何品もご飯を作ってくれていた、
お母さんの有難さが身に染みて分かるものだと、
お客様がぼやいていると、従業員の一人が話に加わる。
「鍋に、切った野菜を水と一緒に入れて、
ひたすら柔らかくなるまで火にかけたら、
簡単に、スープなんかは作れますよ。」
私もよく、作り置きしているんです、と言う従業員を前に、
お客様は、尊敬のまなざしを向けた。
「すごい!
それなら簡単に、たっぷり作れちゃいますね!!」
「まあ、たまにはお店にも、食べに来てほしいものだけどね。」
なんてことを言いながら、皆で楽しく、
わいわいと話が盛り上がっていったのでした。




