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日常で世界を変える(伊東編)  作者: mei


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99/100

6月7日 1位

 営業終わり、とても疲れていた。今日は、妙に不思議な感覚だったな。あれだけ、聞かれたのも初めてだ。それでも、受注できたことはどこか達成感があった。この時間帯、まだ誰かオフィスにはいるのだろうか?もう時刻は、17時を過ぎていた。ドアを開けると、まだ灯りがともっている。しかし、声は聞こえてこない。ゆっくり歩いていくと、デスクには檜がいた。


 俺 「お疲れ!」

 檜 「お疲れ様です」


 檜もさっき帰ってきたばかりなのだろうか?


 檜 「元気ですか?」 

 俺 「元気じゃねーよ」

 檜 「マジっすか?」 

 俺 「なんで元気だと思うんだよ」


 この部屋には、どうやら檜しかいないようだった。


 檜 「今、めちゃくちゃ調子いいみたいじゃないですか?」 

 俺 「どこ情報だよ?」

 檜 「そりゃあ、受注率見てたらわかりますよ」


 たしかに、今週は5日中4日受注をとることができていた。

 

 俺 「まぁ、それとは関係ねぇよ」

 檜 「でも、1位狙ってるんでしょ?」 

 俺 「1位?」


 檜は、俺の受注率を見て何かを感じているみたいだった。


 檜 「はい。個人成績の話ですよ」 

 俺 「ああ。それね。別に1位は狙ってねぇよ」

 檜 「ホントですか?」  


 少し疑われているようだ。


 俺 「1位なんて、狙ってとれるもんじゃねぇだろ?今市も麻耶もいるんだしさ」

 檜 「いや、伊東さんならいけますよ」 


 1位というランキングではなく、受注率を上げるという意味では意識しなければならなかった。


 俺 「お前は、どうなんだよ?」

 檜 「まぁ、ボチボチじゃないですか?」 

 俺 「最下位脱出には、お前にかかってるって言っても過言じゃねぇぞ」

 檜 「いやいや、それは過言ですよ」 


 檜の成績次第で、大きく変わるというのは事実だった。


 俺 「山形さんと花沢には期待できないから、俺とお前で稼ぐしかないんだよ」

 檜 「あの二人いつになったら稼ぐんですか?」

 俺 「さぁな。俺に言われてもわかんねぇよ」

 檜 「でも、あの二人が頑張れば絶対上がれるんですけどね」 


 それは、その通りだ。でも、話していた感じ上がりそうにはない。


 俺 「期待はできないけどな」

 檜 「期待しましょう。もう、僕も疲れましたよ」 

 俺 「それは、俺を超えてから言え」

 檜 「いやいや、それはレベル高いでしょ」 


 やはり、コイツになんとかしてもらう以外、今のところいい作戦が思いつかない。

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