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日常で世界を変える(伊東編)  作者: mei


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5月28日 特別研修7

 中丸は、対峙する相手が売り上げNo.2の麻耶であってもまったく動じていない。一方の石木は、第二課の山坂が相手になったが、かなりビビっているようだ。なんで、ビビっているのかは正直わからないけど。ロープレの最終突破率は62%という状態。これは、高いのか低いのかはわからないけど、38%は逆に突破できていないってことになる。その38%に入ってしまうんじゃないかと石木は怯えているようだ。そういえば、遠山はレベル9まで行ったのだろうか?俺はその情報はまだ手に入れてなかったけど、最終相手は4月の営業成績No.3の佐藤であることは知っていた。佐藤と俺は直接かかわりが少なかったこともあり、合格を出すかはわからなかった。今市はどんな気持ちを抱いているのだろうか?


 ー5月22日ー


 昼休憩に入った俺は、遠山との話を終えて、定食屋さんに向かっていた。千尋は、俺に定食屋さんの位置を送っている。なるほど、ここから5分かぁ。どうやら、青野も来ているらしい。プチ同期会だな。今市も夕方にかけてくるようだし、俺にとってはいい流れがきている。問題は、それ以外のところだろうな。階段を降りて、俺は右手に曲がり歩いていく。ここを真っ直ぐに行ったところか。スマホのマップは、確実に距離が縮まっていることを示してくれる。スマホの画面にうつる赤いピンまでの道のりが微妙に長く感じてしまう。俺は、それに従い真っ直ぐ進んでいく。これは、まだまだ真っ直ぐだろうか?俺の左右には、様々な看板が並び、香ばしい香りが風に乗ってくる。飲食店がこの辺りは多いのだろうか?アイツらは、ここにある飲食店を飛ばして向こうまでいったんだから相当美味しいんだろうか?ここで、曲がるのか?スマホは細い路地に入るように指示されていた。画面の指示と現実の距離感が少し違うのが妙におもろしい。スマホを手に持っていると手のひらの温度が上がっていき、スマホもかなり熱くなってくる。俺は、熱くなったスマホを胸の高さにまで持ち上げ、視線を再び画面に戻す。目的地の名が表示される。目的地の定食屋さんは、『定食屋piece』ってところだった。名前の横に小さな数字が刻まれているのは、到着までの残り時間だった。残り1分なのでもう間もなく着くだろうな。俺は歩を進め、目的地に到着しましたと表示される。俺の横には、定食屋の木の扉が待っていた。ここかぁ。俺は、胸の高鳴りを抑え、扉を開けたのだった。



 

 

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