5月21日 期待
時刻は、22時を過ぎようとしていた。
青野「知らなかったのか?」
俺 「あぁ、全然。中村さんも言ってこなかったしな」
青野「そっかぁ」
俺 「いや、お前に教えてもらえて助かったよ」
青野「ならよかった」
俺は、青野からの電話にとれてよかった。もし、この電話に出ていなかったから、ゾッとしてしまう。でも、まさか中丸がなぁ。俺の中では、にわかに信じがたい話ではあった。しかし、もう一人疑われている若佐という奴は知らないしな。となると、中丸を疑わざるをえない。けどなぁ、、、、、、、。アイツがそんな冒険するかなぁ?青野の話を聞いているようで、俺は違うことに頭を取られていた。
青野「お前は、どうなんだよ?」
俺 「何が?」
青野「調子だよ、調子」
俺 「あぁ、全然良くないよ」
青野「なんだよ、それ」
笑い事じゃ、ねぇんだよな。でも、明るいところがコイツのいいところでもある。今市と千尋を含めた俺たち同期はそれぞれ役割があった。今市は、4人の中では一番真面目でリーダー気質。それについていくのが青野だ。いつも場を和ませ、みんなを明るくしてくる。今市の逆をいくのが千尋だ。千尋は、どちらかというとマイペースで必要以上のことはしない奴。ただ
ここぞという時は本当に頼りになる存在であることは俺たちが認めていた。
俺 「お前は、どうなんだ?」
青野「俺は、マーケティング課で楽しくやってるよ」
俺 「マーケティングってどんなの?」
青野「今年は新人が仲良くていい雰囲気だよ」
俺 「へぇー、そうなんだ」
マーケティングって、どんな新人が入っているのだろうか?正直営業以外の部署の様子は噂でしか知らねぇな。
青野「あ、あと明日千尋もくるってよ」
俺 「えっ、そうなの?」
青野「ああ」
俺 「なんで来るの?」
青野「あれだろ、さっきの辞める問題のやつだろ」
俺 「とんだ迷惑だな、アイツも」
青野「だな」
まさか、千尋が来るなんてな。普段、仕事で青野や千尋と顔を合わせることはほとんどないから驚きの方が多い。
青野「あとは、今市がいたらな。飯でもいけるのに」
俺 「明日って早く終わるのか?」
青野「さぁな、そればっかりは中村さん次第じゃないの?」
こういう時、中村さんって意外と早く終わらせたりるからな。もしかしたら、チャンスがあるかもな。俺はひそかに期待を寄せていた。




