第92話 リタ復活
先の後書きで書き忘れていましたが、リタはハルの奇術の世界で作り出した幻覚の中を覗いています。
また、今回はリタ視点で出来事が進んでいきます。ご注意を。
ちゃんちゃんちゃんちゃちゃんちゃんちゃらんちゃ ちゃんちゃんちゃんちゃちゃんちゃんちゃらんちゃ
やっぱり無敵の音楽はこれに限ります!
はっ! こんなこと考えてる暇はありませんでした。ハル様のもとにはやく行かなきゃいけません! 私が死んでない、いや、2回死にましたけけど生き返るってことを伝えなきゃなりません!
・・・でも、この土硬いですねぇ。本当ならそろーりとハル様に近ずいて、後ろから優しく抱きしめて「私は大丈夫ですよ」とか言ってみたかったんですけどねぇ。そしたらハル様は私に抱きついてきて・・・ぐへへへぇ
おっと! 私ったらすぐに話を切り替えてしまう癖があるようです! もう、時間もあまりないので思いっきり派手な登場をしましょう! えーっと。でも戦闘スキル使うの久しぶりなんでどのスキルでいきましょうかねぇ。
まずはステータスを確認しなきゃいけません。私のステータスは筋力とか魔力とかもちゃんと見れるんです! 勇者の証のもうひとつの能力だって真奈美さんが言ってました!
名前:リタ
筋力:■■■■■■■■■■■■
知力:■■■
魔力:■■■
精神力:
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
スキル:勇者の証、不死鳥の加護、灰色領域、短剣術、火炎、怪力、死への耐性、怖いもの知らず、隠蔽、アイテムボックス、バカ
怪力:筋力を2倍に引き上げる
怖いもの知らず:知力を半分にする代わりに精神力を2倍にする。
バカ:知力が■×5以下の場合、全てのスキルのメリット効果を2倍に引き上げる。
なっ、なんですかこれはぁぁぁぁっ! 怪力だなんて乙女の私に失礼です! いつのまにこんな可愛くないスキルがついていたんですかっ! これは絶対にまた不死鳥のジジイが要らないことをしたに違いありません!
バカはあれです。転移した人達のなかで1番バカだと気づいた瞬間に獲得しました。私の能力は精神力がないとやっていけないものばかりなので一応このスキルは怖いもの知らずの効果を上げてくれるので有能です。納得いきませんが。
では今回は火炎でこの状況を突破しましょう!
「巡りめく我が身に宿る不死鳥の血よ。今、我が身を支配せよ。さすれば永遠の命の呪縛から解脱される。『不死の煉獄』」
私がそう唱えると体から超高熱の蒸気が吹き出してきます。これが不死鳥の血です。不死鳥の血はどんなものも燃やします。たとえそれが無機物であったとしても気体であったとしても。なので、私の周りには炎の渦が出来上がります。さいきょーです!
おっ! これは、威力が上がってますね! 知力も結構上がってるんじゃないですか!?(←バカ) バカってなんですかバカって! 地の文で馬鹿にしないでください!
うおぉっ! 地面が溶けてます! これでようやく地面から出られます!
私は溶けた地面から這いずり出ることが出来ました。あれっ? みんな私の存在に気づいていないようです。ピキーン! これは後ろから抱きつくチャンスです! 後ろから優しく抱きしめてハル様からの抱擁をGETします!
まずは隠蔽で姿を隠して。よし! みんな気づいてないみたいです。そろーり、そろーり、何やらハル様が囲いの魔女と喋っている所で後ろから、、、えいっ!
「あっつぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」
ああっ! そうでした! 不死の煉獄を解除してませんでした! あっ! ハル様の服が燃えちゃってます! ぐへへへぇ。
・・・はっ! いけないいけない! ハル様のせみぬーどに目が釘付けでした! えーっと、こうやって解除して。もう一回抱きつきます!
「あっつぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」
はっ! そうでした! 余熱がまだ冷めきってません! というかまだハル様はキョロキョロして私に気づいていないようです。なんででしょうか? ・・・隠蔽解除してませんでしたね。
「ハル様っ! 私です! リタです!」
「ぐ、ぐうぅぅぅぅ。ゴメンなリタ。化けて出てくる程にリタは俺の事恨んでたんだな。いいんだ。もっとやってくれても。気が済むまで」
何やらハル様は盛大に勘違いをしているようです。涙を流しながら私に謝罪してきます。でも、確かに見えない所から襲撃されていきなり目の前に現れたらそう感じるのかもしれません。
そんなことよりハル様はボロボロですね。目も取れてしまっていてそこにはカメラのレンズのようなものがはまっていますし、腕も1本無くなっています。なんと可哀想なハル様でしょうか。
「いえっ! 私生きてます! というか私不老不死ですから、ハル様は安心してください! 私はハル様に感謝こそすれ、恨みなんて一切しません!」
「えっ・・・ リタ、生きてるの? 恨んでないの?」
「はいっ! 私はこんなに元気です! 私はハル様のこと大好きですよ!」
「・・・りたぁぁぁぁぁぁ」
わぁい! 当初の予定とは違いましたがハル様が抱きついてきてくれました! 見た目はボロボロですが、感触はぷにぷにでいつものハル様です!
あっ! そうだ! アイネちゃんは大丈夫なんでしょ「りたさぁぁぁぁん!」
うわぁ! アイネちゃんも私に抱きついてきました! 私、この世界で1番幸せかもしれません!
でもアイネちゃんには怖い思いをさせてしまいました。私がすぐ現世に戻っていればこんなこともなかったんですが、少し手間取ってしまいました。アイネちゃんは可哀想です。
さてと、あとは囲いの魔女の始末だけです。こんなバカな私でも囲いの魔女についての知識はかなりあるんです!
取り敢えず囲いの魔女を殺すという行為は最悪の一手です。囲いの魔女のおかげで富んでいる土地が急に荒れ果て、今荒野となっている土地が急にとっても質の良い土壌になるのですからほかの国にとって囲いの魔女は絶対に殺したくないはずです。特にエルフにとっては。
なので囲いの魔女は殺さず牢獄で監禁して、交渉の手札として取っておくのが吉です。幸い今のハル様ならば私の言うことは無条件で信じてくれそうですからね!
「ハル様、話は変わるんですけどね」
「うん、なに?」
うわぁぁぁっ! 上目遣い可愛いです!
「えへへぇ」
「ど、どうしたの? リタ」
あっ! 気を抜き過ぎました!
「いえっ! なんでもないです! それより囲いの魔女の件なんですが、全て私に任せて頂けませんか? ハル様が手を下したいっていうのは分かるんですが、私がやればもっといい方法があるんです!」
ハル様は少し顎に手を起き、悩んだ後言いました。
「うん、いいよ。俺はリタに任せるよ」
「はいっ! ありがとうございます! 頑張ります!」
やりました! これでハル様の役に立てます! 今までは何もせずに食っちゃ寝してるだけでしたからハル様の役に立てることが嬉しいんです!
「シャルルさん! 囲いの魔女の手足を縛って牢屋に放り込んでいてくれませんか?」
「は、はい。分かりました」
うわぁ! やっぱり暗殺者の神です。素早い手さばきで囲いの魔女を縛り上げていきます。でも、途中で顔に裏拳がはいった気がするのは気の所為なのでしょうか? 鼻の骨が折れてて痛そうです。
あれ? そう言えばハル様の感触が無くなっているような気が・・・ あれ? ハル様がいません。どうしてでしょうか? ハル様がさっきまでいた所にはなんだかぐちゃぐちゃな粘土の像があります。
「それなら問題ありません! 神造アーティファクトがハルさんの力に耐えきれなくなっただけですからね」
あっ! ディースさんが来ましたね。というか今までどこに行ってたのでしょうか。
「ふっふっふー! 知りたいですか? リタさん!」
「はい!」
「実はですね。私は裏でハルさんのお手伝いをしていたんです!」
ハル様のお手伝いですか? ハル様が1人で突っ走っていたように見えたのですが。
「実はですね、ハル様は自分の作り出した幻覚の中ですっごーい猛毒を口にしてしまったんです」
あっ、確かに飲んでました! でも、囲いの魔女の飲んだものと同じだったはずです。それで囲いの魔女はピンピンしています。
「えぇ、だからハルさんは囲いの魔女に毒を盛ってないんです。あれはただの幻覚です。
いくらハルさんでも受けたことのない感覚を相手に味合わせることは出来ません。時間をずらすとか本当はないものを見せるとかなら簡単なんですけどね
まぁ、というわけでハルさんは自分で精製した猛毒を飲んだわけですよ。あの毒は強烈でしたねぇ。まさか、身体だけではなく精神にまで至る来るとは思いませんでした! そのため私が島中の解毒を行っていたんです!」
ディースさんは全て話し終えた後、えっへんと胸を張りました。可愛いです!
「まぁ、全て無駄でしたけどね。だってハルさんが無意識のうちに毒を外に発散させないようにマナで毒を囲っていたんです。私の実力ではあのマナを貫通させて解毒させることなんて出来ません」
あぁ、ディースさんが落ち込んでしまいました。でも、毒が消えてないってことはハル様はまだまだ苦しんでるってことなんですよね! それは大変です! 何とかしなくちゃいけません!
「ディースさん! 大丈夫です! 私のスキルがあればきっと出来ます!」
「こ、この状況を打破出来るスキル・・・つまり灰色領域をリタさんは所持しているんですか!?」
「はい! 自分では白魔術も黒魔術も使えませんけど味方の援護が出来るならこのスキルも腐ったもんじゃありません!」
そうなんです。このスキル、自分の指定した半径10m以内の指定した人物の知力を白魔術と黒魔術に限って4倍にする能力なんです。
私の場合はバカの効果も発揮されるので8倍です!
それに加えて魔術に特性を加えることが出来ます。貫通、持続、巨大化、透明化、分裂、の中で3つまで付与できます。
「そうです! これでディースさんの白魔術に貫通、持続、巨大化の特性を付与すればハル様を救うことが出来ます!」
「はい! リタさん凄いです! やりましょう!」
「分かりました! 灰色領域、起動! セット、貫通、持続、巨大化!」
私がディースさんを中心として灰色領域を起動します。
「任せてください!
『我はこの地を穢す邪悪を祓うものなり。我はこの地を救うものなり。その名はディース。さぁ、世界の意思よ。力を解放し、邪悪を消し飛ばせ』」
なんなんでしょうか? スキルでも魔術でも魔法でもなかったようです。
「ふうぅぅぅ! 出来ました! これでハルさんも元気になるはずです!」
流石のディースさんと言えどもかなりの力を使ったみたいです。額に尋常じゃないほどの汗が垂れてきています。
「ディースさん! 今のはなんだったんですか?」
「今のは祈りです。魔術の一種ではあるんですが、色々あって廃れちゃったんですよ。
でもリタさんならきっと使えます! リタさんには、いや、この島に住んでる人ならば全員使える資格はありますからね!
さてと、では私はこのボロボロの元神造アーティファクトをあるべき所へ返却してきます! リタさんはちゃんとハルさんとお話するんですよ!」
「はい! 分かりました!」
そう言うとディースさんは粘土の塊と化したハルさんの体を抱えてどこかへ飛んでいってしまいました。
さて! 私もハル様にしなければならないことがあるのでその準備をしましょう! 頑張ります!
ここまでご覧いただきありがとうございます!
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意外と前回は評判が良かったみたいで10点評価してくれた方がいました。ありがとうございます!
結構視点が入れ替わって分かりにくく、胸糞悪い展開にしてしまったなぁとは思っていたので驚きです。
ここからはまたどんどんグダグダ展開に元通りなのですが、すぐに一波乱起こすつもりではあるので! これからもよろしくお願いします!




