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第93話 魔界大騒動

すいません。少し年明けから6月に掛けてとても忙しくなる用事が出来てしまいました。

なのでそれまでは今までの定期的な更新が不可能になります。

ですが、更新は続けていこうと考えております。

本当に申し訳ございません。


また、時間がないため今回はとても短めの内容となっております。

とある顔の整った細身の紳士が豪華な椅子に肘をつき、不満げな表情を浮かべていた。その隣にはメイド服を来た美女を1人侍らせていた。

彼の仮の名は青帝という。


「なんで我らは悪魔という種族なのだろうな。種族名に悪と着いている種族など我らだけなのではないか? どうしてだと思う。ラブ」


紳士は美女に呟くように問いかけた。その声色は若干同意を求める意味を孕んでいた。


「当たり前でしょう。種族という概念を生み出したのは彼らです。そして、私達は彼らの領域を犯そうとしている軍勢のリーダーであり、多数派なのです。彼らにとっては私達は紛れもない悪であり、客観的に見ても我々が悪なんですから」


期待通りの返答が帰って来なかったため、青帝はさらに機嫌を悪くした。


「青帝様っ! 大変です! 紫帝様が一通の置き手紙を残して姿をおくらましになりました!」


ゴブリンのように全身真緑で、耳のとがった人型の生物が青帝に報告する。

それを聞いた青帝は「ハイハイ、わかったわかった」と一旦は聞き流したものの、事の重大さを認知し数秒後には声を上げていた。ラブの方も事態の大きさに目をまあるくして驚いている。


「なにぃ! あの紫帝がか!?」


「はい、そうでございます。紫帝様はその地位を元魔界十傑の1人、地帝に譲り姿をくらましましたっ!」


「どこへ行ったのか見当はついているのか? 今あいつに離れてもらっては困る。今すぐ連れ戻してくれっ!」


「そ、それが・・・」


ゴブリンの様な生物は少し言いにくそうにどもっている。それが青帝の苛立ちをさらに加速させた。


「早く言わんかっ! 判明しているのか居ないのかっ!」


「紫帝様が置き手紙に記しておりましたので判明はしておりますっ! で、ですが紫帝様が向かった先は『ニュートラル』の下でございまして・・・」


青帝は椅子から勢いよく立ち上がり、さらに驚きの声を上げた。


「なっ! ニュ、『ニュートラル』だとっ? ま、まさかそんなことがあろうとは・・・」


『ニュートラル』。それは青帝の野望そのものであった。


「なんという事だ。最近は神隠しにより姿をくらます輩が居て、ただでさえ戦力が足りんと言うのに・・・」


そう、青帝が不機嫌な理由はここにもあった。青帝達、悪魔族の目的とは『ニュートラル』を支配下につけることであり、それを強奪することである。そのためには大量の戦力が必要である。

にも関わらず何故かここ数ヶ月で数千の軍勢が姿を消しているのだ。もちろん理由は分からない。そのためなんの対策をうつ事も出来ずにただただ無駄に兵力を減らすのみなのだ。


「くそっ! 考えれば考える程悪い方向へと進んでいくっ! ラブっ! 茶を入れろ! 少し休憩をとる!」


「かしこまりました」


ラブは一礼するとその空間に溶けるように消えていってしまった。


「ったく。まぁいい。私たちにはまだ秘策がある。前向きに考えよう。あの魔術さえ完成してしまえば・・・

ふぅ。現実逃避はよそう。あれが完成する日など私の目で見れるかどうかすら怪しいのだからな」


そう呟くと青帝は深々とまた椅子に腰を下ろした。





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