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第79話 酒は飲んでも飲まれるな①

スーちゃんに乗ってリリスと共にダンジョンの隠し部屋までたどり着いた!


「さてと、じゃあ始めますか!」


俺はそう言ってマナ変換で枝豆を大量購入し、それを塩茹でする。枝豆は勿論大粒の黒豆のやつだ。ちっちゃなプチプチした枝豆も美味しいんだけど俺はやっぱり少しほくっとしたお高いやつの方が好きだ。

あとは揚げ物だよな。鳥の軟骨とタコを大量に購入して、あの市販のから揚げ粉をまぶして揚げる!

軟骨の唐揚げは初めて作るけど、タコの唐揚げは自分で衣を作るよりもから揚げ粉をまぶして作ったやつの方が100倍美味いと思うんです。あのガツンとした塩気といい感じのチープさがタコの旨みにマッチするんだよね。


うーん、枝豆が茹だるのにも少し時間がかかるし、ただ揚げ物をするってだけも退屈だからリリスとスーちゃんとお喋りでもしとこうかな。


「そう言えばリリスとスーちゃんはお酒飲めるの?」


『私は飲めます! こう見えて酒豪なんですよ!』


「私もたしなむ程度には大丈夫です!」


へー、二人ともお酒飲めるんだ。じゃあ2人にもお酒用意しなきゃね。


・・・てか二人ともいつお酒とか飲んでんの?

スーちゃんは俺がダンジョンに召喚したはずだし、リリスは餌としてペットショップで売られてたんだからお酒なんて飲む機会なかったはずだよね?


『あぁ、それなら私達も度々酒蔵に出入りしてるからですよ。あそこのお酒は美味しいんです!』


「はい! 私もほぼ毎日通ってます!」


あの酒蔵を建てたのはかなりの悪手だったようだ。てか勝手に建てられたんだけども。てかそろそろお酢とか味醂とか料理酒とか作ってくれないかな。俺も料理に使いたいんだけど。


「そっか。じゃあまた皆で行ってみよっか」


『「はい!」』


そんなこんなで喋っているうちに大量の枝豆が茹で上がった。やっぱり砂時計って便利だよね。唐揚げもある程度揚がったし一旦食べ始めるか。


「じゃあ最初はビールかな」


なんか大人は皆そう言ってたからな。なんでかは全くわからんけど。俺はウイスキーが好きだから、ウイスキーからでもいいと思うんだけどなぁ。まぁいいや。

そんなことを考えながら瓶ビールを皆の入れ物についで行く。スーちゃんはガラスのコップだと飲めないから底が深い皿についで上げる。


「じゃあ、カンパーイ!」


「『カンパーイ!』」


そう言うとリリスとスーちゃんは一斉にビールをぐびぐび飲み始める。俺は口をつける程度に留めて塩を多めに振った枝豆に手をつける。


「おっ、いい感じに茹で上がってる! それに美味っ!」


おおー、これだよこれ! ちょっとプチってしながらもちゃんと豆豆してる! 塩加減もいい感じだ。俺が次の枝豆に手を伸ばそうとすると。


「主様! ビールの追加お願いします!」


えっ? もう飲んじゃったの? 4本ぐらい用意してたよね? ま、まぁスーちゃんもいるから飲むの速いんだろう。3ケースぐらい出しとくか。冷却の魔法でも掛けておいてね。


うん、確かに喉が乾いてるとビール美味しいな。塩っけのある枝豆ともぴったしだ。あっ、そういや唐揚げが冷めちゃったら嫌だな。冷めないうちにちょっとつまもう。


まずは安定のタコの唐揚げ。うん! 美味しい! これこれ! 強い塩っけと生姜の香り? が癖になるんだよなぁ。その後にじわじわ来るタコの旨みもこれまた最高だ! あと、これにマヨネーズをつけてっと。


・・・あー、幸せだ。これほんっとに美味しい!世界一好きかもしれん。この吸盤のコリコリした歯ごたえもグッドだ。


さて、コリコリと言えばこっちも試そう。軟骨の唐揚げ。初めて作ったからちょっと不安なんだよなぁ。

おお! 想像以上に上手く出来てる! ちゃんと中まで火が通ってるな。やっぱり軟骨はこのコリッコリの食感とかみ潰した時に出てくるこの特有の旨みが良いんだよね。思わず手が進んでしまう。


いけないいけない。ビールも飲まないと。うん、うめぇ! あっ、1杯飲み終わっちゃった。もう一杯飲もっかな。


「主様! これ美味しいです!」


『私はこれが好きです!』


おっ? リリスは枝豆が気に入ったのか。お酒片手に器用に枝豆をプチプチ口に放り込んでいる。スーちゃんは軟骨の唐揚げか。一気にほうばって美味しそうに味わっている。てかスーちゃんどれだけ食べる気なの?


この様子だと唐揚げはそろそろ追加であげないとな。飲みながら揚げよう。


そんな感じでビールを飲むこと1時間、遂に3ケース出していたビールが尽きてしまった。俺は2瓶も飲んでないと思う。

とにかくスーちゃんとリリスの飲むスピードが半端ない。でも、なんかスーちゃんはもう目がトロンってしてきてるから眠っちゃうのも時間の問題だな。


「さてと、次は日本酒に移りますか」


俺が取り出したアテは漁港の妖精さん達が丹精込めて作り上げてくれた鮭とばとイカの塩辛、それに酒盗。日本酒はよくわかんなかったので適当にカッコイイやつを選んだ。


ビールに使ったグラスや皿を1度洗浄して、日本酒をついで上げる。ついであげたら二人ともすぐに飲み始めたよ。

日本酒ってそんなに勢いよく飲むもんじゃないからね。まぁ言っても無駄だろうから一升瓶10本ぐらい置いておこう。これだけあればなんとかなるだろう。


俺はまずイカの塩辛に手をつける。うはぁー! これこれ! 噛めば噛むほど出てくる塩っけのある旨み! ほんと大好き! このイカのキモ特有の匂いもいいね!

あっ、そうだ。久しぶりにイカの肝焼きも食べたい。また今度妖精さん達に頼んでみよう。

あぁ、日本酒もうめぇ! どこのどんなやつかわかんないけど!


次は鮭とばだな。これはちょっと炙って柔らかくしたやつがうめぇんだよなぁ。うんうん、この鮭の旨みがたまらない。あとガジガジ噛めるのもいいよね。硬い食べ物大好きだ。


次に酒盗。今回は鰹のやつだ。うーん、この匂い。好き! 家族がよく酒飲む人達だったから、子供の俺はこういうアテをご飯と一緒にバクバク食べてた。


イカの塩辛もそうだけどこういうのってアレンジも効くけど瓶から出してそのままツマミに出来るのがほんと強いと思う。それなのにこの美味さだからね? あー、久しぶりにオイルサーディンとかも食べたいな。ニシンのやつ。あれ美味いんだよなぁ。俺の姉と妹は嫌いだったみたいだけどさ。

うん、名前だけあって酒がパカパカ進むな! すぐに飲み干しちゃうよ。


さて、次はどれを食べようかな。




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