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第78話 クラフ島での炊き出し②

取り敢えず焼きそばの具の下拵えを妖精さん達に手伝ってもらうことでなんとか終わらせることが出来た。

元々はここからは全て自分でやろうと思っていたのだが、妖精さん達も料理に興味があるみたいだし、俺もなかなか体力削られてるし手伝ってもらおうかな。


「てことで皆手伝ってくれる?」


「「はい!」」


みんないい返事を返してくれた。ほんとにありがたい。


皆が手伝ってくれるということなので前回スーちゃんの座布団ハンバーグで活躍した特大の鉄板2枚にまた活躍してもらうことにする。

妖精さん達は焼きそばとか作ったことないだろうからまずは俺が手本を見せよう。妖精さん達がワクワクしながらこっちを見てるのは少し緊張するけどね。


まずは鉄板の上に薄く油を引く。素材が鉄板に引っ付かなくするためなんだけど、そう言えばこの鉄板って油ひかなくても良かったんだな。ミスった。

まぁ、いいや。次は豚肉を炒める。肉に十分に火が通ったら一旦端の方の火が弱い所にのけてキャベツを炒める。キャベツがしんなりし始めたら避けていた肉をキャベツに合流させる。

その後は麺を・・・麺の袋むいてなかった!

危ない、みんなに見せるために少なめでやってて良かった。それじゃないとキャベツがいくらか焦げてたに違いない。

キャベツと肉を端に避けて、麺を解し広げたら蒸し焼きにするため麺に少量の水を加える。勿論水は魔法で出した。そのほうが楽だもんね。


なんとなーくいい感じになって来たらキャベツとお肉を麺に混ぜ合わせる。ここら辺俺も鉄板で焼きそば作るの初めてだからよくわかんない。

まぁ、そんな感じで最後にソースをたっぷりかけて全体に馴染ませたら完成だ!


あとはあのプラスチックの透明な容器に焼きそばをたっぷり詰めて鰹節と青のりと紅しょうがをちょちょいと振りかける。マヨネーズはどうしようか。うん、今回はかけないでおこう。


ちなみに俺は生のマヨネーズは滅ぶべきだと思ってるんだけど他のものと混ぜたマヨネーズは神だと思う系の人だ。たこ焼きのマヨネーズとかないと嫌だよね?


「ふぅ、取り敢えずこんな感じなんだけど出来そう?」


俺がそう言うと妖精さん達はみんなこくこくと首を縦に振ってくれたので大丈夫そうだ。


「じゃあ味見して見よっか?」


「「はい! 食べます!」」


てことでちゃんと焼きそばをプラスチックの容器に詰めた後一人一人に箸と共に焼きそばを配っていく。


「あっ! おいしい!」


「美味しいですねー。それに匂いもとっても食欲をそそります!」


「おいしいです!」


「さすがハルさんですね!」


「うん、美味しいね」


みんなからの高評価をもらえてよかった。初めて作るからちょっと不安だったんだよなぁ。それじゃ俺も食べてみようかな。


おっ、美味しい! やっぱりフライパンで作るのとはまた違う美味しさがあるよね。


「じゃあ、残りはプラスチックの容器に入れて保管庫に入れておこうか。それなら時間経過もないからいつまで経っても美味しいだろうしね」


「「はい!」」


そこから炊き出しの時間まではひたすらみんなで焼きそばをやき続けた。最初の方はすこし手間取っていた妖精さん達も最後の方は馴れたみたいでとっても上手に焼きそばを作っていた。


「あぁ、これは美味しいわね! 気に入ったわ! あっ! そうだ。なにが飲み物出してちょうだいよ。聖水とは言わないからお酒とか!」


「リーフィアうるせぇ! こっちは焼きそば作ってるの! 飲み物は水で我慢してくれ!」


「ケチっ!」


リーフィアが焼きそばを焼いている俺の横で出来たての焼きそばを勝手に自分の皿に乗せて啜っりながら愚痴ってくる。シャルルやアイネ達も獣人達と一緒に妖精さん達から焼きそばを受け取ってパクパク食べている。


勿論、獣人達全員にちゃんと焼きそばは行き渡っている。なのに俺が焼きそばを焼いている理由はひとつしかない。スーちゃんだ。


『ご主人様! オカワリです!』


「はーい、今できた所だよー。リーフィア、盛ってあげて!」


「はぁ、分かったわよ。・・・はい、どうぞ。それにしてもよく食べるわね」


ほんと、スーちゃんどれだけ食べるんだろう。あれだけ山積みになっていたキャベツと豚肉がもう無くなりそうだよ。


『ご主人様のご飯がおいしいからです! でも悲しいですがそろそろお腹いっぱいです!』


どうやら俺も焼きそば地獄からもうすぐ抜け出せるようだ。もう少しの辛抱だ。




「やっと終わったーーーー!!!!」


スーちゃんがお腹いっぱいになりそうといってからあと3回焼きそばを焼くことになった。


獣人のみんなはみんな心ゆくまで焼きそばを食べ終わって帰っていってしまった。最後に狐の子が「あーと!」ってわざわざ言いに来てくれたのはとっても可愛かったけどね。

ちなみにシャルル達も全員ハリボテ戦艦に戻って行った。残ったのはリリスとスーちゃんと俺だけだ。


『ご主人様! ご馳走様でした! 美味しかったです!』


「私も美味しかったと思います!」


「そっか! スーちゃんとリリスが喜んでくれるならそれで良かったよ」


スーちゃんとリリスの満足気な顔を見るだけで疲れがぶっ飛ぶってものだよ! まぁ、俺の体の疲れってほぼなくてほとんどが気疲れみたいなもんだからね。


「じゃあスーちゃんとリリスも皆の所に戻っておいていいよ。俺はちょっとダンジョンですることがあるからね」


ふっふっふっ! やることって言ってもアイスドラゴンの部屋の奥に作った超快適な涼しい温度の部屋で冷たーいお酒をキューっとやるだけなんだけどね。

喉が乾いた時のビールって美味しいって聞くから楽しみだ。


『ならスーもお供します!』


「私もです!」


・・・どうしよう。こうなっちゃったら追い返すのも忍びない。でも、1人で飲みたい気分だし・・・。


まぁ、リリスとスーちゃんがいるくらいならいっか。どうせ俺の事だから1人だと途中で寂しくなってハリボテ戦艦に戻るに違いない。


「じゃあ一緒に行こうか。その代わりこれからの事はみんなに内緒だからね?」


『了解です!』


「分かりました!」


俺とリリスがスーちゃんに乗ってダンジョンを駆け抜ける。結構難易度の高いと思われる階層もスーちゃんに乗ってればなんの苦もなく通り抜けることが出来る。


スーちゃんに乗ること約5分。無事アイスドラゴンの層に隠された秘密の部屋にたどり着くことが出来た。この部屋は天井にあるボタン3つを決められた順番で押すとアイスドラゴンの奥に出現する。

床は畳で出来ていて壁や天井は木で出来ている。部屋全体が明るくなるような照明が魔力で灯っている。勿論俺の権限で光は消せるよ。


あー、涼しい! 外は暑いからここを冷やせるようにアイスドラゴンを設置したんだ!

さてと、机と座布団を用意してお酒を飲むぞ!




ここまでご覧いただきありがとうございます!

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