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第75話 投げ飛ばされた先で

ノベルバで初めてコメント貰ってえげつないほどやる気満々だったのですが、小説を書いている途中で全部消えてしまったのでやる気が一気に冷めた睡蓮です。

「てやぁっ!」


シャルルは俺の襟首を思いっきり掴み全力投球! 腰の入ったいいフォームだ。

あと、やけに掛け声が可愛かったのには触れないでおこう。可愛こぶってる人にそのことをほじくり返してもいいこと全くないもんね。


まぁ、そんなことは置いといて。


「おかしいだろ! なんで!」


俺は何故かシャルルに獣人の方に向かってぶん投げられた。


「速っ! 怖っ! 何これっ!?」


俺、ジェットコースターとかダメなタイプなんです。ほんとに・・・

なんか近場の遊園地にあった芋虫コースターとか言うのでも泣いた記憶がある。それも小学生の時に・・・

そんな俺が生身ひとつで猛スピードで投げられるとどうなるか。もうお分かりですね?


「無理っ! 無理無理無理無理! 無理だって! クソがァァァァっ! とめろやァァァァ!!」


そうです、パニック状態です。

涙も出ないよ。いや、やっぱり涙は出た。ボロボロ出てるわ!

トイレが必要ない体に変わったことにこんなに感謝したことないよ?


こんな状況になったのは某遊園地で有名なジェットコースターに乗った時以来だよ! もう、語尾とかキャラとかその他諸々など気にしていられるか!


回転まではしていなかったのでそれが救いだった。多分グルグルしてたら精神崩壊、吐瀉物噴出まで行ってたと思う。


俺が獣人達に見つめられながら彼らを追い越す時、何かが背中を撫でたような気がするがそんなの気にしていられる場合じゃないよね。


結局俺は建物に突っ込むことで強制生身ジェットコースターから開放された。多分獣人達の家なのだろう。ほぼ牢屋みたいなもんだけど。


1辺の長さが俺がギリギリ足を伸ばして寝れるくらいの正方形の部屋で、トイレも同じ部屋に設置されていてとても臭い。壁には2枚のボロ布が吊るされている。また、そこら辺にたくさんの抜け毛が落ちていて衛生面も全く考慮されていないことが分かる。


「これは・・・酷いな」


近世ヨーロッパの黒人奴隷への待遇といい勝負するんじゃないか? そういうふうに考えると奴隷ってのはもう人として認識されてないんだろうな。


俺がそんなふうに色々なことを考えながらとぼとぼと穴の空いた建物の中をぶらついていると、突然ディアンヌがポンっと現れた。


「こんな所まで飛ばされてたんですね。全く、シャルルにも加減というものを覚えて欲しいですね。帰るのが大変じゃないですか」


・・・俺、プッチン来ました。プリンです!じゃなくて、激おこです! ・・・うわっ、寒いな。やめよ。でも怒ってるのはほんとだよ! 全く! ディアンヌ達は俺のことをなんだと思ってるんだ! ここで1度しつけとかないと駄目だよね!


「なんで俺投げられたの!? 全然納得いかないんだけど!!」


俺が怒った顔を演出し、真剣な目をしながらディアンヌにそう言った。するとディアンヌは


「ぶふっ」


あろう事か笑いやがった! 俺激おこなんだぞ! 俺を怒らせたんだ、後悔させてやる!


そうだなぁ・・・・・・

まぁ、飯抜きぐらいしか思い浮かばないけど! それでも絶対後悔させてやるからな!


「まぁまぁ、マスター。それほど怒らなくてもいいじゃありませんか。シャルルも必死だったんですよ・・・ふふっ」


なんかディアンヌが笑いを堪えながら俺を宥めようとしてる。何がそんなに面白いのだろう。


「へっ! どうせしょうもない理由で投げられたに決まってるんだ。許さないからな!」


どうせ肩がなまってたとかそこにご主人様があったからとかそういう適当な理由なんだろ!


「いえいえ、マスターを投げた理由は獣人達を守るためですよ? あれ? マスターに魔法が当たったの気づいてなかったんですか?

マ、マスターが……ぶふゅ、あのっ……ふふっ、ふふふっ! ふふふふっ! アハハハ」


あっ、ディアンヌが膝から崩れ落ちた。笑いの途中で「鼻水がwww 子供かwww」とか言ってる。


・・・あっ、鼻水出てた。拭いとこ。


まぁ、確かに魔法を無効化するなら俺の体をそのままぶつけた方が安全だね。

ロストマジックがあるし、シャルルも魔法が効かないって言ってたけど無効にするとは言ってないから獣人たちに巻き添えがあるかもしれないしね。その点は許してあげよう。


でも、ディアンヌ。人の前でその人の醜態を笑い続けるのは許されないと思うんです。

「お腹痛いwww」じゃないんです。あなたのマスターはそれでとてもご傷心です。


「あっ、マスター鼻水拭いちゃったんですか? 面白かったのに」


「面白かったのにじゃないでしょ! 結構気づ付いたんだけど!」


「ええぇぇぇぇぇっ!!! それは申し訳ありませんマスター。

てっきり泣き腫らした目といい鼻水を垂らして赤くなっている鼻といい笑かしに来てると思ったんですが?」


白々しく俺の事を馬鹿にしてくるディアンヌには後でとっておきのお仕置きを用意しておこう。だけど取り敢えず先にみんなの所に戻ろう。

魔法が放たれたってことは絶対に揉めごと起きてるよね。色々ヒートアップしてたら厄介だしね。


「てことでディアンヌ運んでね」


「え、自分で歩いてくださいよ」


「ディアンヌ浮けるじゃん。担いでいってよ」


「はぁ、分かりましたよ。全く、エラスが言うようにこの問題児にはほとほと手を焼かされますね」


うっし、ディアンヌの後ろを確保した。俺に背後を取らせたことを後で後悔させてやろう!


ここまでご覧いただきありがとうございます!

よろしければブックマーク登録などよろしくお願いします!


自分の身の周りでは「白々しい」という言葉を「しらこい」と言ったりするのですが、全国共通語だったりしませんかね?



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