第74話 クラフ島ダンジョン!
クラフ島に着いてそうそうダンジョンを作ることになった。
俺達は今森を進んだ所にある大きな洞窟の前にいる。
「では、この洞窟をダンジョンの入口にしてもらいましょうか」
シャルルが俺の方に向き直って言った。でもダンジョンって言ってもどんなダンジョン作ればいいんだろうか。
「でも、島にあるようなお粗末な構造じゃダメなんでしょ?」
『ご主人様! お粗末なんかじゃありません! 私達、魔物は十分に満足しています!』
俺のお粗末発言に食いついてくるスーちゃん。確かにダンジョン住まいのスーちゃんの前でこんなこと言うのはちょっと駄目だったな。反省。
「島のダンジョンが悪いとは言いませんが島にあるダンジョンとはまた違う形式にしなければならないでしょうね。
そもそもあのダンジョンは魔物が増えすぎるといけないということでご主人様が1匹1匹召喚していましたからね。
今回は魔物が自然に湧くような設定にしなければなりませんから」
確かにこのダンジョンの魔物をいちいち俺が管理していたらキリがない。それにダンジョン作成のスキルでちゃんとそういう設定が出来るみたいだったし、それを使えばいっか。
「あと鉱脈とかは設置しなくていいから宝箱の自動設置機能を付与しておいてくれ。そしたら冒険者達の入りが良くなるからな!」
あっ、そっか。確かにダンジョンと言えば宝箱みたいな所あるしね! ちゃんとそれも追加しておこう。
「あとダンジョンの構造は階層を分けて下に行くほど強い魔物が出てくるようにして欲しい。それを15階層ほど用意してくれ。
難易度はかなり抑えめ、出現する魔物は一緒に決めさせてくれ。
この島の奴らは戦いに慣れてないし、ハルじゃ価値のあるもんとか分かんねぇだろ?」
うん、全く分かんない! そもそもどれが弱いのかすらも分からん。
「分かった。そこら辺は任せるよ」
「おう、ありがとな。じゃ、早速作っていくか!」
俺はダンジョン作成のスキルを発動する。
まずはダンジョンの構造だ。15階層の下に下に進んでいく感じと。まぁ、ダンジョンは大きい方が良いよね。ということで全ての層を1辺5kmの正方形にしよう。
でも、大きすぎると攻略が面倒だから次の階層へ行ける階段を全ての階層のど真ん中に設置する。
次は全ての層に宝箱をランダムに設置する設定を加える。勿論、下に行けば行くほど価値のあるお宝が出てくるようになる。
「あ、あと、第5層を湿地帯、第7層を墓地、第10層を火山、第12層を迷宮、第15層にはボスの居座れるような部屋を用意して、ボスが倒れたら出てくるお宝とダンジョンの外への転生陣が現れるように設定してくれ。他は草原なりなんなり好きにしてくれていい。
あとはそれぞれの層にその地にあった植物が生えるように設定だ。そうすれば薬草やヒカリゴケがたんまり生えてくるからな!
あとは休憩スペースだな。次の層に着いた所は魔物が入らないようにしてくれ」
「分かった」
俺はマーシーの指示通りの階層を作る。1~4層は草原、5~6層を湿地帯、7~8層を墓地、9層を鉱山、10~11層を火山、12層を迷宮、13~14層を森にした。
12層の迷宮には苦戦したが、他は結構上手く作れたと思う。特に墓地はかなりいい感じに作れたと思う。夏にここで肝試しとかしたらすっごい涼むと思う。でも、休憩スペースでも気が休まらないのは少しキツイかな。だって怖いし。
ちなみに休憩スペースにはちゃんと気温と湿度の管理機能をつけておいた。火山とかほんと暑いから寝れないもんね。
「おぉ、結構上手く出来てんじゃねぇか! やるな!」
マーシーに褒められた。結構嬉しい。
「じゃあ次は魔物なんだが、1層から4層にはスライムとコボルト、デスリザードそして4層にはオークを配置してくれ。低階層にはスライム多め、高階層に行くにつれてコボルトを多めだ。
デスリザードはレアモンスターみたいな感じにしてくれ」
俺はマーシーの言う通りに魔物が湧くように設定する。
俺はダンジョンと言えばゴブリン、みたいな感覚を抱いていたのだが、マーシーによればゴブリンは今回作るダンジョンには全く向いてないらしい。
それもそのはずゴブリンはただの害獣であり、取れる素材と言えば粗悪な魔石のみであり、貿易にはなんの役にも立たないのである。
「次に湿地帯だな。湿地帯にはマングローブトレント、マッドクラブ、ランバード、オーク、あとは適当な虫系の魔物を設置してくれ」
うーん、虫系の魔物かぁ。蝉とか蟻とかが弱そうだよね。あっ、ゴキブリは遠慮しておきます。
あとレアでクワガタとかも入れておきたい。
てことでジャイアントローカス、シルバーアントを設定し、稀にゴールデンギラファが出るように設定した。なんかゴールデンギラファって強そうだよね!
「終わったよー」
「分かった、次は墓地だな。墓地はバイスボーンとシャドースケルトンだけを湧くようにしてくれ。あと、宝箱が多めに湧くように設定だ」
確かに墓荒らしとか聞くし、お墓には宝箱がいっぱいあってもいいかもしれない。
「次は鉱山だな。ここにはゴブリンマイナー、オークマイナー、スチールアント、鉱石モグラを湧かせてくれ。鉱脈は勿論通してるよな?」
ふっふっふ! 勿論だとも! それも一攫千金間違いなしの鉱石達だぞ!
「うん! 一応ミスリルとアダマンタイトの」
「お前バカかっ!! 鉄鉱石と銅と銀、その他宝石、あと岩塩だけでいいんだよ! そんな硬ぇ鉱石こんな魔物が掘れるわけねぇだろ!」
あっ、そっか。冒険者がダンジョン潜ってピッケルで鉱石掘るなんて危ないくてしんどいことしないよね。素直にマーシーの言う通りにしよう。しゅん。
てか岩塩って鉱山にあるものなの? 絶対違うでしょ! まぁ、それが異世界クオリティなのか。
「ったく。んで次は火山か。ここにはダイヤウルフ、ヒートハイエナ、マグマシェル、ファイアーホーンブル、火山亀を配置してくれ。
あと、ここでは休憩ポイントに湧き水を設置しておいてやってくれ」
熱中症は怖いもんね。冒険者達もちゃんと持ってきてくれると思うけどお水が尽きたら帰ることすらままならないだろうしね。
「次は迷宮か。ここも宝箱多めで頼む。あとはミミック、ロックリザード、亡霊剣士を設置してくれ。
その次の森にはグランドトレント、ファーモンキー、ヒュームイーター、トロピカルカメレオン、スカルホース、あと虫系と鳥系の魔物を数種類頼む」
頼まれたのでここではゴールデンギラファ、シルバーカブト、プラチナヒラタなどのカッコイイ昆虫とポイズンホーネット、ブラックホーネットなどの蜂類を追加。
そして鳥系はデビルホーク、赤鳶、ホワイトオウルを追加した。
なんか物足りなかったのでブルーベアも追加した。
「よし! 最後はダンジョンボスだな! これはハルが決めていいぞ! 出てくる財宝は私が設定するけどな」
そう言うとマーシーは俺にそう言うとパパパっと設定してくれた。なにを設定したのかは俺には分からなかったけどね。
でもダンジョンボスを決めれるのは有難い。 俺はもう呼ぶ魔物を決めてたからな! 俺がダンジョンボスとして呼ぶのはアイスドラゴンだ。
このドラゴンは常に冷気を放っており、ボス部屋の中は震えるほど寒くなる。
また攻撃も氷にまつわるもので、氷のビームみたいなのもうってくる。カッコイイ!
「はぁ、アイスドラゴンか。素材的にも強さ的にもすば抜けてるな。いいんじゃねぇか?」
よっしゃ! マーシーにからのお許しも出た。これでクラフ島のダンジョン完成だ!
俺がダンジョンを完成させ、周りを見渡すとそこには魔物の死体が積み上げられていた。その横には自慢げな顔のスーちゃんがたたずんでいる。
「おう、スフィアありがとうな。おかげでハルも集中してダンジョン制作に取り組めたからな」
あー、なるほど。スーちゃんが俺のために襲い掛かってくる魔物を音もなく屠りさって居たんだな。
「スーちゃんありがとね!」
俺は自慢げなスーちゃんに抱きついてもふもふする。スーちゃんも褒められて嬉しそうに俺にじゃれついてくる。あー、ほんとスーちゃんのもふもふは人をダメにするんじゃぁぁぁ。
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