第64話 孤島の温泉!
今、俺達はブリクストを降伏させる作戦を無事に終え、島へ向かうハリボテ空母に乗っている。
「ねぇ、あれで良かったの?」
だってお偉いさん達、戦犯として裁かれるだろうって言われた時凄い顔してたもん。まるでこの世の終わりでも見たような顔。どんな罰が下るんだろう。やっぱり死罪とかって免れないのだろうか。
「えぇ、あの国が粘ってるの本当にめんどくさかったんですよ? あれぐらいの仕打ちは当然です」
どうやらディアンヌはブリクストにイライラがかなり溜まっていたらしい。
そんな俺達の受け答えを見ていたシャルルが楽しそうにクスクスと笑う。
「どうしたの、シャルル?」
「いえ、ディアンヌの嘘があまりにも下手すぎて、そしてそれに気づかないご主人様も」
「えっ? ディアンヌ嘘ついてたの? 俺には全くわかんなかったんだけど」
「な、何を言ってるんですか! 私はブリクストが仕事をする上で邪魔だったから手っ取り早く終わらせただけです! これ以外に理由はありません!」
そこでどもったら嘘ついてるってのが決定しちゃうよ?
「ふふふ、ご主人様は気づいてない見たいですからそういうことにしておきましょうか」
うわぁ、知りたい。ディアンヌがブリクストを断罪したホントの理由マジで知りたい。
「ルーも嘘って分かったよ!」
流石ルーちゃん! 俺の心が読めるようにディアンヌの心も読めて、それで嘘を見抜いたんだね! さぁ、その嘘を早く俺に教えるんだ!
「んーとねぇ! やっぱりダメ! ご主人様にはないしょ!」
「えっ!?」
ルーちゃんが俺のお願いを拒否するなんて! 絶対ディアンヌが何か入れ知恵しただろ!
「ディアンヌさんが内緒にして欲しいんだって! だからルーは内緒にするのっ! それで、内緒にしたらご主人様が褒めてくれるって! ねぇ、ご主人様! ルー偉いでしょ!」
な、なるほどぉ、、、そう来たか!
確かにルーちゃんの言ってることもやってることも正しいから俺にルーちゃんを褒める以外の選択肢はない。くそぉ、ディアンヌめ、流石叡智の神っ!
「そうだねー! 誰でも内緒はあるもんね! ルーちゃん偉いよー」
「んふふー! また褒められちゃった!」
あっ、もういいや! ディアンヌの隠し事とかどうでも良くなるぐらいルーちゃん可愛い!
「どうでもいいってのはちょっと傷つくんですけど!?」
「ディアンヌの隠し事なんてルプルの可愛さの前では石ころ」
ヤミ、流石にそれはディアンヌが可哀想だよ。
「なんでですか!!」
そんな馬鹿なやり取りをしていると、すぐに俺達を載せた船はすぐに島に着いてしまった。そんな俺達を待ち構えていたのは涙目のリリスとげっそりとした雰囲気を漂わせているクリスだった。
「主様! なんで私のこと置いていってしまったんですか! 私は悲しくて、悲しくて、、、」
「いや、ほんと大変だったんだぜ! こいつハルが船に乗って島を出ていったって言ったら、「走って追いかける!」とか言って海の上走って追いかけちまったんだぞ! ほんと連れ戻すのに苦労したぞ」
てか、水の上走るって? あれってめちゃくちゃ足を早く動かさないと行けないんじゃないの?
やっぱり、リリスは凄いなぁ! 俺はリリスの頭を撫でてあげる。
「あ、主様っ! えへへぇー、、、」
「あっ! ずるいっ! ルーも!!」
ルーちゃんもオネダリしてきたのでしない訳にはいかないよな!
「マスター、親バカはそこまでにして下さい。やることはまだまだ残ってるんですよ?」
「ん? そんなのあったっけ?」
俺は島では基本仕事などないので自分の気の向くままフラフラしてる事が多いのである。そんな俺に仕事なんて、、、ねぇ?
「はぁ、温泉ですよ、温泉」
あっ! そういやそんなのもあったな!
「それじゃ済まないんですよ。前々から楽しみにしてる人が何人かいるんですよ? また牧場に押し込まれたいんですか?
ちなみに今回はルージュとディースなのでそんな甘っちょろいもんじゃ済まされませんよ」
うわぁ、やっべぇ。というかルージュも温泉のこと楽しみにしてたんだな。これは早く出してやらねば。何されるか分かったもんじゃない。
いや、待てよ? 確か温泉入りたいって言い出したのはディア
「ご主人様? 牧場行きですか?」
「わ、わわ分かった! 色々要らないもの買って当ててやる!」
「せいぜい牧場にぶち込まれないよう頑張って下さいね」
ディアンヌの琴線に触れかけた! 触れてないよね? 大丈夫だよね?
ということで!マナ変換で買えるものを一通り買ってみました!(空元気)
マナ変換にも限界はあるみたいでインスタント食品はひとつもなかった。
カレーのルーもなかったが、カレー粉とかスパイスの類はとっても豊富だ。あと、コンソメとか鶏ガラとかだしの素みたいなのは全部取り揃えてある。
お菓子も全くなかったけど、氷砂糖は売ってた。ジュースもなかった。でも炭酸水はあった。
「んー、法則性は全く分からないな。ま、こんだけあればなんでも作れるでしょ。そんなことよりガチャだ! ガチャ!」
てことでガチャ引いてきます!
カラーンカラーン 1等でーす! 施設:温泉 入手でーす! 崖の上の見晴らしのとってもいい場所に設置しましたよー!
「うおおおぉぉぉぉ!! 当たったぁぁぁ!」
俺は急いで島の崖の方にスキルの監視カメラを飛ばす。てか監視カメラ飛ばすのも久しぶりだなぁ。俺って全くスキルを上手く使えてない気がする。
「おぉぉぉ! ほんとに温泉だ! それに露天風呂じゃん! 他にも沢山お風呂あるし凄いなぁ」
温泉はかなり大きく、ロビーや更衣室なども完備していてまるで有名な温泉地の温泉みたいだ。
でも桶とかは設置されてない。それは今まで引いたのを使えってことかな?
「その通りです! ご主人様!」
「うわっ! ルージュか!」
俺が監視カメラを見ながら色々考えていると後ろからルージュが俺に声を掛けてきた。
「良く引き当てましたね! 私はもうちょっとかかると思ってたんですけどねー」
「ふふーん! 俺だってやる時はやるんだよ!」
でも、あの湯脈で大爆死してるから結局とんとんって感じかな?
「まぁ、そんな感じですかね。寧ろあの湯脈の時に当たらなかったのが不思議なくらいですからね。
あ、あと、桶とかはもう妖精達に頼んで設置してもらってるんですがいいですよね?」
「えっ!? いつの間に?」
「今の間にです!」
ルージュっていつも仕事早いよなぁ。ほんと尊敬するよ。そういうとこだけ。
「でも、今から入るってのは少し難しいですかね。今は温泉が溜まり切ってませんし、夕方ぐらいまでは我慢ですねー」
んー、ならそれまでにヒカリ達から牛乳とか搾らせて貰おうかな。
「ならそれまでに色々作って待ってようか」
「あぁ、いいですね! 何作るんですか?」
「んー、アイスクリームとかどう?」
「うわぁ! 最高です! 早速作りましょうよ!」
「まずはヒカリ達に牛乳搾らせて貰ってからだよ」
「そうですね! 早く行きましょう!」
てことで牧場までやって来ました。相変わらずモーモー言ってるのは人型のヒカリだけだ。
ヒカリはまだ牛になりきるのをやめてないようだ。なんでだろうね。
「あっ! 島の主様! どうしたんですか?」
「いや、温泉が出来たからちょっとみんなのミルク貰おうと思ってね」
俺がそう言うと、牛さん達の耳がピクンと跳ねた。
「それでしたら! 私のミルクを!」
ヒカリは自分の胸を差し出しながらアピールしてくる。なんかえっちぃ。
『いいえ! 私のミルクがいいと思うわ! 私のミルクは味付きよ!』
なにやら千代子も自分のミルクのアピールをしてくる。というか、他の牛達もモーモー鳴いてる。多分自分のミルクのアピールでもしているのだろう。
俺的にはナツのミルクがピッタリだと思うんだけど、味付きのミルクも欲しいし、飲むヨーグルトもいいと思う。生クリームもアイスクリーム作るのに必要だし。
ただ、ホットミルクは、、、ねぇ?
ということで、晴子には悪いけど晴子以外の子達のミルクを貰うことにした。晴子は少ししょんぼりしてたけど、俺が夜に飲みに来るっていったら機嫌を直してくれた。可愛いやつだ。
まぁ、そんなこんなでみんなのミルクを搾ったのだが、1人だけ問題児がいた。
「さぁ! 絞ってくださいっ!」
そう、ヒカリだ。俺がヒカリのミルク搾るとか無理だよ? 緊張で手がぶるぶる震えちゃうよ?
「ルージュ、やってくれない?」
俺はルージュに助けを求める。しかし、、、
「ミルクはストレスが少ないほど美味しいんですよ! それならご主人様が搾ったほうが美味しいですよ! ねっ? ヒカリちゃん?」
「はい! 島の主様の為なら極上のミルクを出せる気がしますぅ!」
どうやら逃げ場はないようだ。
俺はその後震える手で、ヒカリのミルクをバケツ2杯分搾らされたのだった。
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