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機械の右目でなにが見える

作者:影宮閃
 執事を自称する男が現れたのは、姉の死から三カ月後のことだった。
 
 恋に恋する女子高生、夢見愛子。
 サッカー部の先輩に憧れ、友人と放課後の寄り道を楽しむ……そう、彼女はどこにでもいる普通の女の子だった。

 そんな彼女の日常は、突然現れた〝執事〟によって一変する。
 男の名はバルト・シルヴェスタキ、三カ月前に死んだ愛子の姉、夢香の執事であり、夢香の莫大な遺産ともども、愛子に相続されることとなったのだ。 

 自分専属の執事ができただけでもお腹いっぱいなのに、バルトは登下校はおろか、学校の敷地内までついてきて、過保護という言葉が生ぬるくなるほど、身の回りの世話を焼き始めた。
 教師や友人、果ては憧れの先輩、獅童魁にもその存在がバレ、戦々恐々とする愛子だったが、幸か不幸か、バルトの世話焼きをきっかけとして、魁とお近づきになることができた。

 しかし、二人きりの下校中に事件は起きる。
 愛子と魁は突然、真っ黒な生き物に襲われたのだ。
 目と鼻が無い代わりに、小さな角とサメのような牙が生えた顔――ぬめりとした体表と、異常に長い手足――コウモリのような羽に、禍々しいかぎづめ――諸君らには決して見ることのかなわぬ存在、悪魔だ。
 
 たった一撃で魁を吹き飛ばし、悪魔は愛子に手を伸ばす。
 恐怖に支配され、身動きが取れなくなった彼女の目に、夜のようなコートが飛び込んでくる。

 忽然と現れ、悪魔の攻撃をはじいてみせたのは、執事を自称する男だった。

 その右頬が大きくえぐれているのを――えぐれた先に、黄金の輝きがある不思議を――愛子は見た。
 バルトは光より早く両腕を振り、コートの袖から武器を取り出した。銃にも剣にも見える、奇妙な武器だった。

 二振りの剣を持ち、バルトは悪魔に向かっていく。

 彼は一体何者なのか?姉との関係は?執事になった理由は?持っている武器はなんだ?なぜ悪魔と戦うのか?
 そもそも、悪魔とは一体なんなのか?

 謎とともに明かされる、自らに課された宿命――
 執事の真の狙いと、姉の残した本当の遺産――
 
 全てを知った時、あなたは真実の愛を見る。
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