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家族+1の会話から一人の時間

「じゃあ着替えてくるから、これお金。」と、自分のカバンから財布を取り出し、一万円札を抜いて旦那に渡そうとした。


「ああ、いい。大丈夫。

 昨日、前々回分からのも合わせて出張経費の精算したら、会社から手当が出たんだ。

 成果があって良かったみたいでさ。」と、旦那が笑顔でいう。


「それはよかったね。

 でもそれは、あなたが使えばいい。

 お寿司は家族のお金で。」


「たまには俺にも直接、家族に金を使わせてくれ。」

 申し訳なさそうに見る結子に、旦那は小声で言い含める。結子が


「ありがとう。

 じゃあ、お言葉に甘える。」と小声で答えた後、


「みんな、今晩のお寿司は、お父さんがご馳走してくださるってよ。」と長男と次女に声をかける。


「ヤッタァ!ありがとう、お父さん。」

 次女は、旦那を見上げて言った後に抱きつき、娘を抱え上げた旦那に息子は


「ありがとう。」と、目を見てお礼を言う。


「いいえ、どういたしまして。」


 声を聞きつけたのか、長女と香恵ちゃんが降りてきた。


「おじさん、お言葉に甘えさせてもらっていいんですか。」


「もちろんだ。遠慮は無しな。

 嫌いなものや苦手なものがあったら言ってくれる?」


「ありがとうございます。

 好き嫌いはありません。お言葉に甘えて、ご一緒させていただきます。」


「香恵ちゃん、固いな。」


 結子が口を挟む前に、旦那が言った。それを見て笑っている長男に


「あ、準ミスキャン推しの男前。

 寿司の持ち帰りの重要任務は頼んだ。」と長女が、長男に向かって言う。


「やっと会えたぁ!まともに見れた。よろしく頼む。」

 香恵も長男に手を合わせて言う。


「なんで俺が責任重大みたいになってんの?まだ注文もしてないじゃん。」

 長男は照れながら頭を掻く。


 旦那がスマートフォンで開いた回転寿司のサイトを見せて、全員に確認を取って注文フォームに書き込んで、注文送信を終えた。


「じゃあ、お茶入れるから、飲んで出かける?」


「ああ、そうしよう。」


 キッチンのテーブルに長女が6個の湯のみを並べた。

 結子が焙じ茶の茶葉を急須に入れて、ポットのお湯を急須に注ぐ。

 長女の隣でお盆を持つ香恵に


「座っていてくれていいのよ。」と、結子が声をかけると、


「すみません。でも、なんか。」と言う香恵に


「香恵は、こういう動きにソツがないんだよね。

 気がついたらここにいてお盆持ってる。」


 確かにマナーアップ講師の結子も感心するくらい自然だった。


「最近、うちの娘の女子力が上がってるのは、香恵ちゃんがいてくれたらか。」という結子の言葉に


「それは否定しない。」と、長女も頷く。


「そんなことはないですよ、もともと女子力高いから私も見習うこと多いんです。」



 リビングで、お茶を飲んだ後、旦那と長男と次女が立ち上がって玄関に向かう。


 結子と長女と香恵の3人が玄関まで見送る。

「いってきます。」

「いってらっしゃい。」


 玄関の鍵をかけて、長女と変えは長女に部屋に戻り、結子も着替えるために、2階に上がった。


 スーツを脱いで除菌スプレーをかけて、ハンガーラックに吊るして、ブラウスを脱ぐ。

 クローゼット前に置いている姿見に、下着姿の結子が映る。


 この下着と同じ下着を着ていた女性が痛ぶられた。

 状況を思い出すと、やむを得ない事情があったと思う。


 右手で左の脇腹から胸に向かって撫で上げる。

 ブラジャーの下から右手を入れて、乳房を軽く掴みながら乳首を弄ってみる。

 快感を感じるほどの感覚には程遠い。

 気持ちいいというより、自分が手を当てる以外なんとも思わない。


 ショーツに左手を入れてみた。

 ザラッと陰毛の感触を通り過ぎて、秘割の中指を当ててみた。

 指先よりほんの少し体温の違いを感じる筋がぴったり閉じている。


「普通そうよね。ビデオの見過ぎなのよ。」


 昼間に由依から聞いた

「アダルトビデオの女優さんの記憶に

『嫌いと思っている相手でも、無理やりでもいじられつづけたら女性もその気になる。』と勘違いしてる男性のなんと多いことか。」という言葉を思い出す。


「私の記憶の人の記憶では

『嫌がってる割に、こっちはグチョグチョに濡れてるじゃないか。』ってシーン。

 あれ全部ローションだもん。

 無理やり強くされたら痛くて、痛いだけで嫌なものは嫌に決まってるじゃん。」


 結子も好きでもない男に触られることなど想像したくもなかったから、そんな相手に自分が濡らしてなんて考えられなかったが、男性の多い寄り合いで飲んだ席の下ネタで聞いたことはあった。

 そのレベルの知識の主婦にとっては、由依の話は生々しかった。


 ジワっと結子の指が、秘裂の中湿り気に包み込まれた。


「え?」


 結子は、自分の身体の反応に驚いた。


「我が旦那ながら、あのささやきはかっこよかったからな。」

 結子はそう納得した。


「その旦那に似た長男も男前に育ってくれたかぁ。

 あの香恵ちゃんにああ言ってもらえるなら、身内の贔屓目はなしにしてもいいか。

 それにしても…そうだ!由依ちゃん。

 なんで由依ちゃんはあそこにいたのだろう。

 朝もいたって言ってたしな。

『17階?』って言い当ててきたのは何故だろう。」


 dungeon


 エレベーターは17階に上がっていくのに、地下に向かっていく感覚だった。


 地下牢


 由依ちゃんと話したいな。

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