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ブレイブカード  作者: きしと
Enjoy Game
25/36

第二ステージ開始


(倒した!)


 ユーリはそう強く心に感じた瞬間、無慈悲な声がその場に響いた。


「バハムートのケモノの効果。致死量のダメージを受けた時、一度だけ体力を三分の一にすることで、そのダメージを無効化する」

「む!?」


 バハムートが咆哮を上げる。

 生き残り、怒りによる憎悪をその目に宿した龍は、ユーリの方へと振り返り、口内にエネルギーを集め始めた。


(まだ倒せてない!? ブレスが――来る!)


 バハムートから放たれるブレス。

 それは空中で身動きの取れないユーリに向かって放たれる寸前だった。


(この場所にいたんじゃ攻撃は避けられない。それなら――!)


「[氷花]!」


 ユーリは咄嗟の判断で、氷花を横向きに発動させた。斜めに発動させることが出来たなら、横向きに発動させることが出来るのではないかと思ったのだ。

 そしてユーリの狙い通りに、地面と水平になるように氷の盾が現れる。

 ユーリはその足場に着地して、そこから更にジャンプした。


 ブレスが先程までユーリが居た場所を通り過ぎていく。

 バハムートは、躱したユーリにブレスを向け直そうとするが、ユーリを逃さないために、上から下へ叩きつけるように放っていたため、それをすることが出来ない。


(倒せなかったのなら! もう一発叩き込むだけ!)


「[氷結の一閃]!」


 氷の一閃を持って、バハムートを倒そうと迫る。

 だが、そのバハムートの姿が突然消え、そこに黄昏が現れた。


(キャスリング!?)


 バハムートと黄昏では、その大きさに差がある。

 バハムートの首を狙って放たれた一閃は、黄昏に当たることはなく、不発に終わることになってしまった。


「そんな……!?」

「悪いが、バハムートをやらせるわけにはいかなかったんでね。来い! バハムート!」


 一閃を無駄撃ちさせた後、バックステップでユーリから離れた黄昏は、自らの元へと、バハムートを呼び寄せる。


 空を飛んで、侵入不可能エリアを無視して現れたバハムートは、その手に黄昏を乗せた。


「馬鹿正直に数で負ける地上戦を続ける必要もない。

 ――これからは第二ステージ! 空の上で相手をしよう! そこまで来ることが出来るのならな!」


 そう言うと黄昏を乗せたまま、バハムートは飛び立っていく。


「な――! 待って!」


 ユーリが思わずそう叫ぶが、黄昏は止まらない。

 そしてその返答代わりに返されたのは、苛烈な攻撃だった。


「バハムート! 地上に向けて、崩界のエクストリームバースト!!」


 空から見下ろす形になったバハムートは、地上に向けてブレスを放つ。

 そのブレスは、上空から逃げ惑うユニット達を次々と打ち砕き、消滅させていった。


(地上には、リカードを倒した、ゴーレムとシザーマンティスがいた。

 だけど今のブレスで全てなぎ払われた。

 このまま地上にいるとユーリも同じようにやられる!)


 ユーリはそこで自分のDPが溜まっていることに気付く。

 何か逆転のカードが来ないかと期待し、それを引いた。


「ユーリのターン! ドロー!」


〔アイテム〕【氷造の豪槍】回数:5(残数:5)


(駄目だこれじゃ! このままだと一方的にやられる! ユーリも空に行くしかない!)


「来て! [シザーマンティス]!」


 幸い、一枚だけ残っていたシザーマンティスの上に乗り、ユーリは黄昏と同じように空へと舞い上がっていった。


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