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第1回イベント『最強は俺だ!バトルトーナメント!!』予選③

 


 普段の状態であればとても物静かで見る者が見ればそれはそれは心奪われるであろう森の中。

 しかし今日に限ってはそんな日常とはかけ離れた音が鳴り響く。


 鋼打ち合う金属音、耳をつんざく様な爆発音、ただひたすらに己が思いを叫び戦う猛者達の怒声。

 それらを少々やかましく思いつつ木の上から眺める一つの影。


 視線の先には剣と斧を激しくぶつけ戦う二人の男達、しばらくそれを眺めているとお互いこれで止めとばかりにそれぞれの武器を力強く振り下ろし、剣を持っていた男の方が倒れその姿を消した。


 斧を持った男が勝利を叫ぼうとしたその時ーー

「勝っ…!」


 額に一本の矢が刺さり、先の男を追うようにしてその姿を消した。



 そして彼らを眺めていた影は弓をしまうと次の獲物を探すように枝から枝に飛び移りその場から姿を消した。



 ーーーーーーーーーー



( こ!れ!ぞ!『漁夫の利作戦!』

 互いに削り合いどちらかが勝利した瞬間に疲弊した勝者の頭を射抜く、自分はその時まで物理的にも高みの見物を決め込む!これは卑怯では無い!そうこれは セ・ン・リ・ャ・ク なのだ!)



 なんて考えながら枝から枝へ飛び移り次の戦場へと辿り着く。

 そこは少々開けた場所で10人程の男女入り交じっての乱戦だった。

 誰かが一人に斬り掛かればそれを隙と見て他の誰かがその一人に斬り掛かる、お互いに隙さえあれば斬り掛かるぞと威嚇しあいながらの大乱闘。

 それを木の上から見下ろす自分に気付く者はその場に1人として存在しなかった。


 なのでーー


(アローシャワー)

 そう小さく呟いて彼らの頭上に矢を降らせる為に上空に矢を放ちすぐにその場から離脱。


(最後の1人になるの待ってるのめんどくさいし上手くいけばさっきの人達全滅するかな?まぁ良くて4,5人位だよね?)


 そして時折大樹との距離と位置を確認しては枝から枝に飛び回る。


(まだまだ遠いなぁ…)


 それからも大樹を目指しつつ木々を駆け抜け、戦場を見つければ勝者の頭に矢を放っては真っ赤なポリゴンを散らし、集団であれば矢を降らせ即座に撤退するという事を繰り返していた。



 そして次の戦場に辿り着いたのでまずは今までの様に木の上から様子を伺う。


 そこにいたのは世紀末でいかにもヒャッハーな格好の男達が三人と若草色のローブとベレー帽を身につけたイメージ的にはプリーストっぽく見える女性が一人。

 どうやら男達は徒党を組んでプリーストさん(仮)を追い詰めている最中だったらしい。

 プリーストさんが木を背に杖を振り回してヒャッハー達を近づけさせない様にしている姿をニヤニヤ笑いながらにじり寄るヒャッハー達、はっきり言おう。

「(絵面が悪過ぎる)」


 とりあえずはもう少し様子を見て場合によっては介入する事も視野に入れ息を潜める。

(まぁ流石に「ヒャッハー女だ!連れてけー!」みたいな同人誌(R18)展開は無いと思うけど……。

 え?なに?別にいいじゃない仮にも生物学上男なんですしそういう妄想したって、って誰に対しての言い訳ですか…!)


 誰に聞かせるでも無い言い訳をしているとヒャッハー達とプリーストさんの方に動きがあった様で見てみるとプリーストさんの杖がヒャッハーA(真ん中のなんかリーダーっぽいの)に奪われている場面だった。


「さあやってみろお前達」

 杖を奪い取ったAがBとCに指示を出すと

「いいんすね兄貴!ヒャッハー!」

「恨むんならテメェの運の無さを恨むんだな!」

 と声を上げ意気揚々とプリーストさんに滲みよる。


(こんなあからさまな世紀末ヒャッハーがいるなんて!?ww、まぁそれはそれとして……)


「(ホーミングアロー!)」

 Aに一つ、BとCに二つずつ矢を放った。

 BとCはプリーストさんに集中していてコチラに気付く事は無く額に矢を受けこの場から姿を消した。

 だがAは咄嗟にしゃがみ込み矢を躱した様だ、流石はリーダー(仮)といった所か。

 そして

「そこかー!」

 Aが背負っていたハルバードを木の幹に打ち付け伐採した。

 そして倒れた木を確認する為に警戒しつつにじり寄るAの……側頭部目掛けて矢を放つ。

(残念もうそこには誰もいませんよ、っと)


 しかしー

「あまい!」

 Aは僅かに首を傾ける事で矢を躱し、今自分がいる木に駆け寄ってきてハルバードでぶった斬った。

 そしてまさか躱されるとは思っておらず驚いた自分は斬られ倒れる木からすべり落ちた。


「…ったぁ……おしり打ったぁ……」

 落下の衝撃に顔をしかめながらも周りを確認する為に身体を起こすと天高く振り被られたハルバードが視界に入った。

(あ…、これあかんやっ……つぅぅ!!)


 ズドンッ!!


(ギリッギリセーフ!!)

 力強く振り下ろされたハルバードを横に転がりすんでの所で避けその勢いのまま距離を取る。


「よく避けたな、だがお前の武器はここだ。」

 Aからその足下に落ちている弓を視線をやると拾わせる気など毛頭ないとばかりに弓を後ろに蹴飛ばされた。

 それを見た瞬間せっかく作って貰った弓を足蹴にされた事にイラッと来た。

(へー、ふーん、そういう事するんですか。そう言えばさっきプリーストさんからも武器奪ってましたしねえ?そっちがそういう事するんだったらこっちにも考えがありますからね!)






次回バトルパート|ω・`)Aの名前が決まらない


ここまで読んでいただきありがとうございました

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