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大宇宙時代☆ギャラクシーオンライン☆  作者: AN@RCHY


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084 宙賊……PKとの戦い

アクセスありがとうございます。

「敵が動いているか分かる?」


「少しずつですが、こちらに向かってきているようです。こちらを見逃すつもりはないのでしょう」


 そうだよな……まともに戦えば負ける要素がないし、アステロイドベルトの外に出れば、単なる的と化す俺の船を見逃す意味なんてないもんな。


 1つ誤算があるとすれば、俺を襲って撃沈したところでキルカウントが1増えるだけで、船もアンドロイドも鹵獲できませんけどね。


 最悪撃沈されても問題ないけど、タダで負けるのは面白くない。限界まで逃げ切ってやろう。追いかけるのが面倒になるくらい逃げてやるさ。


「敵船の正確なサイズは測れてるか? それなら、さっさと射程範囲外にまず飛ぼう。小惑星を背にして向こう側に飛ぶからサポートお願い」


 すべてのストレージを限界までチャージしたところで、船を加速させてショートジャンプを行う。


「ジャンプアウトしました。少し場所がズレています。デブリか岩があったのか、弾かれたようです」


 少し余分にエネルギーを消費してしまったが、問題なくジャンプアウトできた。


 アステロイドベルトとはいえ、クラス2の船のサイズの隙間ならいたる所に存在している。ジャンプアウトでエネルギーが枯渇するほど弾かれることはまずないだろう。


「ジャンプエネルギーをチャージしながら、周囲の確認。敵の船がジャンプアウトできそうな空白がないか、クラス5の主砲に撃ち抜かれないサイズの小惑星を探してくれ」


「50の-35に敵船サイズの空白があります。距離はクラス5の射程範囲内です」


 先に報告が来たのは、ジャンプアウトが可能な空白のあるエリアだった。




 方向を指示する際、正面を0・0と表し、真後ろを180・180と表すのがギャラクシーオンライン流らしい。


 縦軸が先で横軸が後。縦軸の上が+で下側が-、横軸の右が+で左が-と表記される。宇宙では目印になる物がないので、自分の船を中心に方向を表すのが基本である。


 今回の50の-35というのは、上側に50°左に35°進んだ方向に探していた物があるということだ。360°表記ではないのは、180°の方が理解しやすかったからとのことだ。


 言われてみれば180°までならすぐに大体の方向は分かるけど、急に210°とか言われたら、ん? ってなりそうだもんな。


 ギャラクシーオンラインの世界で、宇宙にいる時は長さなどの単位はほとんど使われない。距離が遠すぎて、良く分からない桁になるからだ。だけど表現しないといけないこともあるので、理解しやすいように時間で表現することが多い。


 何が理解しやすいんだ? と思ったけど、宇宙空間では加速減速を車の運転みたいに細かく切り替えないので、時間で把握できていれば問題ないのだ。距離が分からなくても、時間が分かれば対処ができるという感じだな。


 天体の単位にauという物があるが、普通に移動している時に使われても理解ができないので、距離を時間に置き換えているそうだ。


 距離として使われる単位とは違うが、主砲の有効射程を目安として、クラス〇の射程範囲内といった表現が多く使われる。危険のあるものが表現に使われるのは、何となく実感がある。


 広大な宇宙では、戦闘可能距離など誤差になるので、一番の危険を距離の目安にしているのだろう。




「近くの岩なり小惑星を砕いて、空白を埋められると思うか?」


「難しいと思われます。敵の移動速度を考えれば、20分もしないうちにジャンプの航跡をたどって、こちらへジャンプしてくると思われます」


「今から移動しても、時間的に余裕でたどりつけるか……途中でジャンプの障害になるサイズの小惑星にアンカーを刺して、移動させるのはありかな?」


「問題ないと思いますが、レーダーの範囲が狭くなっているので、空白が他にもある可能性は捨てきれないです」


「隠れられる小惑星も見当たらないから、一番近くのジャンプアウト場所は潰そう。移動するから、コース上にある中で一番使いやすそうな物をピックアップしてくれ」


 アステロイドベルトの中を縫うように進んでいく。早くはないが、時間的にはかなり余裕がある。10分もしないうちにたどり着けるだろう。


 途中にあった小惑星にアンカーを撃ち込み、エンジンの出力を徐々に上げて引っ張っていく。


 空白にたどり着く前に船を反転させて、小惑星の速度を下げていく。このタイミングは全部メイの指示で行っているので、俺1人だったら大変なことになっていたかもしれない。


 空白の中心に小惑星を置いたので、クラス4でもここにジャンプアウトは出来ない。クラス3でも大きな物も無理だろう。


「クラス6の射程範囲内に空白はありません」


 どうやら空白の無い当たりの空間だったようだ。


 クラス6なのは、レーダーの範囲がそこまでしか調べることができないからだ。アステロイドベルトの中だと、普段の半分近くしか調べられないので大変だ。


「向こうは、強引に飛んでくると思うか?」


「このアステロイドベルトの中で待っていたということは、アステロイドベルトを熟知している可能性は高いです。ここの空白も分かっていると考えた方がよろしいかと思います。


 ジャンプアウトに失敗しても、エネルギーが枯渇しない範囲に空白があるのであれば、なおさら飛んでくる確率は高くなるかと……」


「不幸中の幸いか、向こうの射程範囲外からレーダーが届くから、近付いてきたら反対方向へ逃げよう。アステロイドベルトの中なら、こっちの方が早く動けるから追いかけっこになれば、こちらが有利だよな?」


「シールドのエネルギーを削ったり、主砲で邪魔な小惑星を砕いたり、強引に進むこともありますが、自分たちの方が有利だと思っている間は、無茶はしてこないと思われます」


 アステロイドベルトの外に出てしまえばこちらの負けなので、ジワジワと追い詰めてくる可能性の方が高い。


「とはいえ、クラス5の船だけで狩りをしている可能性は低いから、小型の宇宙船があると思った方がいいのかな?」


「半々くらいでしょうか? ここのアステロイドベルトで活動する船のサイズ的に、クラス3が妥当なラインですので、クラス5の主砲で一撃だと思われます。本来は逃げられることを想定していなかった可能性も高いです」


 なるほど。クラス4以上になると、デブリなどでシールドが飽和しやすいから、活動が困難になるのか。そう考えると、クラス5を持ち出してきたPKたちの殺意はかなり高いな。それに結構な力技なんだろうな。


 もし腹の中に隠していたとしても、クラス2だったら相手にもならないだろうから、クラス5の船の主砲に気をつけて戦えば、クラス3がいても問題は無いと思う。


 今のところは、思惑通りに進んでいる感じだな。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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