068 謎の砲撃
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俺の船の兵器の特性を聞いてちょっと悩んでしまった。
死んでいなかった宙賊たちが、無線でわーぎゃー騒いでいたが、音量を下げて無視をして、考え事をしていた感じだ。
船のサイズより大きい兵器を積んでいると、こういう問題があるんだな。
火力は高いけど、回数が撃てない……相手の手数の方が多いことが不思議だったけど、カラクリを知ればなんてことはない、分かりやすい事実だった。
クラス2が3隻より、クラス3が2隻の方が俺の船的には、御しやすいのではないだろうか?
エネルギーを絞れば倒せるだろうが、絞り過ぎて落とせなかったら意味がないので、少し過剰で撃つ必要があるからな。そう考えると、やぱりクラス3の方がこちら的には倒しやすそうだな。
コロニーの管制域に入ると、すぐに問い合わせがあり、宙賊船と生き残りが船の中にいることを伝えると、すぐに軍が回収しに来てくれた。
そこで、今回はブリッジを撃ち抜いたのですね、スクラップではなく競売に売りに出せますので、値段があがりますね。だってさ。
数時間前に捕まえた宙賊船と残っていた宙賊は、既に情報を引き出し終わっており、船の方にはあまり情報が無かったが、一応この宙域にどれくらいの宙賊がいるかが判明したらしい。
おおよそ400隻ほどがこの宙域にいるらしい。コロニーの周辺としてみると、だいぶ多い数字だったため、少し巡回を強化して被害に遭う船を少なくする予定だとか。
俺も想定していた3割増しくらいで、宙賊の船の数が多くビックリしている。今日で5隻は潰したし、まだまだ潰す予定なので、どのくらい削れるかだな。
鹵獲も大切だけど、安全安心できるように、問答無用で潰すのもありだよな。最悪ブラックボックスが回収できれば、データのサルベージができるからな。
無理せず確実に行こうか。
今日の情報を新しく仕入れて、今の所報告の無いエリアに向かって、小惑星に張り付き宙賊が来るのを待つ。
この時間は暇なので、情報収集のターンだな。
まとめサイトでも言われていたが、同じ方法で宙賊を狩っていると、警戒されて獲物が何故か近寄らなくなるので、3~4種類は狩り方を考えておく方がいいとのことだ。
今俺がやっている、この待ち戦法は、一番ポピュラーな宙賊を狩る方法で、一番楽に倒せるので初心者向けだと書かれている。
サーマルステルス状態になるので、基本的に先制攻撃をされることがないのだ。
クラス4であれば、囮として浮かせておいても寄ってくるらしいのだが、クラス5以上になると今度は宙賊が寄り付かなくなるようだ。
宙賊が活動している宙域は、スペースデブリなども多かったりするので、船のサイズが大きすぎると、宙に浮いている岩やデブリで、シールドが削られてしまうため、活動に向いていなかったりもする。
次に俺が手に入れる船ってクラス5だから、宙賊が寄ってこなくなりそうだな。そうしたら、宙賊を狩るためにもう1隻買う必要があるかもな。
この船は合成船に使う予定だから、囮としてクラス3くらいがあれば効率が良くなるかもな。
今日、3度目の宙賊への襲撃。クラス2が2隻、クラス3が1隻のトリオ。
少しオーバー気味で主砲をクラス3の宙賊船へ撃ち込み、シールドを貫きブリッジを抜けて、穴をあけてしまった。大分過剰だったな。
エネルギーの残量は、クラス2のシールドを撃ち抜くことは出来ても、船体までダメージを与えられるかは微妙な量。
宙賊船を走査した結果、宙賊の主砲はクラス1のようだ。その代わりなのか、ミサイル発射装置が大量に取り付けられている。
クラス1の船に積めるようなミサイルでしかないのなら、うちの船でもなんとかなるだろうが、クラス2の船なのでミサイルも相応のモノだろう。
ってか、クラス2の船にクラス1の主砲っておかしくないか?
後で分かった事だが、クラス2の船にクラス1のエンジンなどを追加で積んで、無理やり主砲を使っていたらしい。ストレージはクラス2の物なので、連射速度で牽制をする役目だったのではないかとのこと。
「近付かれると困るけど、撃ち抜いた宙賊船から離れたくもないよな……シールド強度を強めにして、エネルギーを溜めてから反撃に出よう。操船は俺がやるから、宙賊船から離れないルートの指示をしてくれ」
セバスにシールドなどの管理を任せ、メイにナビゲートを頼む。
クラス1の主砲なので射程はかなり短い。短いと言っても、肉眼で確認できる距離であれば余裕で射程距離なので、注意が必要になってくる。
俺が撃沈した宙賊船を回収したいのは相手も分かっているのだろう。逃げない俺に向かって、挟み撃ちなども仕掛けてくる。
「シールドは問題ないですが、ミサイルを使わずにこちらを牽制するような動きは、宙賊の行動パターンとしては不思議ですね。何かを狙ってるのでしょうか?」
セバスはそう疑問を口にしていた。
ミサイルの射程距離に入ったのに使ってこないことには疑問を持ったが、深く考えてはいなかった。俺の船を奪いたいのかもしれないが、それでも自分たちが沈んだら意味がないよな……
そうこう考えている内に、主砲のエネルギーが溜まっていた。
慎重に狙いを定めるため、向こうが攻撃してくる一瞬を狙う。シールドに余裕があるので、宙賊の攻撃をシールドで受けて、そのまま反撃する予定だ。
正面での撃ち合いは不利だと理解したようで、側面や後方から狙われる。
後ろから付いてくるやつなら、引き撃ちの要領で狙える……後方の宙賊が主砲を発射すると同時に、俺はスラスターで180度船を回して、微調整の後に主砲を発射……できなかった。
まったく意識していない方向から、強烈なエネルギー反応を検知したセバスの警告で、主砲を撃てなかったのだ。
シールドがギリギリで飽和してしまう。
「セバス! 主砲のエネルギーを使ってもいいから、シールドセルの入れ替えをすぐにしてくれ!」
良く分からない砲撃の事も気になるが、今は近くを飛んでいる宙賊からの攻撃が怖い。
何とか回避できているが、連射速度が速いのでいつ被弾するか分からない。
船体に揺れを感じる。
どうやら避けきれなかった宙賊船の主砲が、船尾側に当たってしまったようだ。
「右舷後方に被弾、船内には被害なし。装甲板が一部熱を持っていましたが、排熱処理にて特に問題ありません」
軍用の装甲ではあるが金属なので、何度も熱をもったり冷却したりすれば、金属疲労が起こって劣化してしまうので、注意が必要だ……ってまとめに書いてあった。
軍用なので、耐久度は高いだろうが、そう何度も被弾したいものではない。
シールドの復旧が終わり、良く分からなかった砲撃に関して、走査を行っている。
エネルギー自体は問題ないのだが、俺が反撃するタイミングを見計らって撃ち込まれた砲撃が気になる。おそらく狙っていたタイミングでの砲撃だ。主砲を撃つ際にシールドを解除するあのタイミングを狙っていた。
クラス4の砲撃であれば、一撃で飽和することはないだろうが、かなり余裕があったはずなのに一撃で飽和してしまったシールドを考えると、クラス5の主砲の可能性も否めない。
だけど宙賊にクラス5の船があるのだろうか? あることにはあるが、こんなところで活動しているのはおかしい気がする。
となると俺の船のように、主砲と船体のクラスが釣り合っていない船が、宙賊側に存在している可能性があるのか……
追撃がない事を考えると、連射ができないのか、俺の船を鹵獲するために砲撃してこないのか……で対応が大きく変わってくるな。
2発目をもらう前に、撤退するべきか?
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