061 どんな意味があるのだろう
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俺たちにできることはないので、邪魔にならないうちにさっさと退散しよう。巻き込まれることはないだろうが、ここにいることで出航などの邪魔になるかもしれないから、早めに移動しよう。
軍港を離れて、民間の港へ……
予定より早く帰ってきたことに、受付の人にまた驚かれたが、事情を説明してもう1度医療物資を買いに来たことを伝える。
2日目にしてこんなにここを利用するとは思ってなかったけど、お金稼ぎのためと思えば悪くないかな。
受付の人が次も医療物資を運ぶことを想定して、予め準備していたようで積み込みもスムーズだった。
もともと、後1回は行く予定だったから、医療物資を準備してもらっていても問題はないけど……積み込みの間に、もし運ばなかったらどうするんだ? と質問してみた。
その場合は、依頼で持っていく分として保管しておけば問題ないので、気にされなくても問題ないです、だってさ。
こういう依頼はいくつもあるから、無駄にはならないってことだな。
積み込みもすぐに終わり、出発の準備が整う。セバスの話では、前回と同じ医療物資を積んだそうだ。
もう慣れたもんだな。さくっと出発しよう。
移動にはそれなりに時間がかかるので、暇つぶしのネタを2人に見繕ってもらった。
今回は船での戦闘ではなく、強化外骨格での戦闘シーンだった。
強化外骨格といっても、様々な種類が存在する。様々ある中でも、戦闘用となると、更に細分化されてしまう。
大きく分類すれば、重量級・中量級・軽量級の3タイプだ
重量級の強化外骨格は、簡単に言うと小さなロボットだろうか? 5メートルくらいの大きさの人型なのだが、そこまで大きいとどこで活躍するのかと思うレベルだ。
こいつらが活躍するのは、クラス6以上の船で、制圧などに使われるらしい。重量級というだけあって、人が携帯できるサイズの兵器では歯がたたない防御性能が特徴だ。
中量級は、俺が持っている戦闘用の強化外骨格だな。これもどちらかというと防御性能に比重が置かれている。重量級に比べれば、かなり動きが速い。小さな船の制圧に向いている装備だな。
軽量級は、身を守る少し厚めのプロテクターと、パワーアシスト機能がついている機動力重視の装備だ。宇宙服の代わりに、身を守るためにこのタイプを着こんでいる船乗りも多いとか。
今回の戦闘映像で注目を浴びるのは、重量級と中量級の2タイプだ。
タイプ別に同じようなコンセプトで作られているので、似たり寄ったりの戦闘が多かった。だけど重量級の中で、他のモノとは違うコンセプトで作られている強化外骨格があった。
サイズ的には重量級といえるのだが、ゴテゴテの装甲とシールド用のエネルギーパックを積んでいるのが主流の中で、表現するならスリムと呼べるような見た目をしていた。
おそらく機動性に全振りをしているモノだろう。
強化外骨格同士を戦わせれば、このスリムな強化外骨格が有利だろう。
船の中のような狭いところなら、重装甲の強化外骨格の方が有利だが、今回の戦闘のようにひらけたところでの戦闘となれば、スリムな方が機動力を生かして戦闘ができるので、圧倒的に有利に立ち回れるということだ。
メイに教えてもらったところ、何でスリムの重量級が作られないかというと、需要に合っていないからだそうだ。
船の中のような狭い場所だと、中量級の重装甲にも負けるらしく、船内の制圧という面では向いていない、だからそもそものコンセプトに合ってないから需要がないんだってさ。
作れるけど、需要が無いから作らないってことらしい。
この国以外だと、スリムな重量級もあるそうなのだが、結局のところ金持ちや貴族が自分のために作らせているものくらいしかないようだ。
企業からしたらいい迷惑だろうな。作ったところで作らせた本人たち以外買う人がいないから、ほとんど1点ものになるだろう。俺のイメージしている貴族とかだったら、絶対に開発費とか払わなそうだしな。
なんやかんや権力をかさに、安い値段しか払わないんだろうな。その赤字を便宜を図ってもらうことで、何とか赤字を埋めているんだと俺は考えている。
メイも明言はしなかったが苦笑していたので、俺が言った通りかそれに近いことが他の国では起きているのだろう。
では、この試合に出ているスリムボディの持ち主は、そんな貴族を潰したプレイヤーが貴族から奪ったものらしい。よほどあくどいことをしていたのか、国から討伐指令が出て、領地の宙域を封鎖しての殲滅戦が行われたとか。
楽しそうだけど、やっぱり決定力にかけてるな。火力に全振りするとラッキーパンチで死んでしまいそうだし、やっぱりスリム型は見た目以外には、微妙な性能しか持っていなさそうだ。
中量級の試合は、全部が重装甲タイプだったな。このクラスになると、スリムタイプを作る理由がないそうだ。誰も買わないから……
そこに無駄なお金をかけるなら、軽量級の高価な強化外骨格を買った方が、圧倒的にコスパがいいそうだ。
軽量級でも良いものになれば、人が船内で携帯する兵器の大半を防げるので、1つのスリム中量級より、同じ金額相当で複数人に持たせるか、もう少しお金を出して重装甲を買うのがいいとのことだ。
もし開発費も考えた場合、量産されている重量級の強化外骨格の方が、安くつくだろうとセバスが言っていた。
ここまで進んだ世界でも、需要がないものを作るのには、お金と労力がかかるみたいだな。
中量級の戦闘は、武器の多彩さで相手をどう倒すかを考える戦いに見える。人気なのは、シールドを飽和させやすい爆発系や小型のレールガンだな。レールガンは小型のせいか、威力は控えめだ。
船の出力と比べれば、明らかに劣るんだからそんなもんか。飛ばす弾の質量も軽いだろうしな。
でもさ、船内でレールガンは使えないと思うけど、何で中量級の強化外骨格にあんなもん積んでるんだ?
それにはしっかりとした理由があって、宙賊が小惑星などを拠点化してた場合に制圧用として使われるそうだ。壊すことを前提で撃ちこんで、軒並み殲滅させるようだ。
重量級は拠点の通路次第では使えないから、投入されるのは中量級と軽量級の強化外骨格が中心なんだとさ。港の制圧と防衛に重量級が使われることがあるかも? みたいな説明だった。
なんだろな……ロボットゲームの対戦っぽかったわ。
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