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大宇宙時代☆ギャラクシーオンライン☆  作者: AN@RCHY


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042 訓練は大事

アクセスありがとうございます。

 メイに説明された通りにシミュレーションの中で、この船の主砲であるランク4の兵装を展開し、この兵装の適正距離に浮かんでいる目標に向かって、主砲を撃ち込む。


「やはり、左側へ逸れていますね。これがおそらくご主人様の射撃の癖だと思います。私が撃つと真ん中に当たりますので、間違いないと思います」


 デジタルの照準器を通しているが、メイやセバスと同じように撃っても、ズレが生じてしまうようだ。癖のような物で、銃による射撃であれば、毎回自分で自然に調整するらしいのだが、宇宙船による戦闘で、自分の勘を頼りに照準を合わせる人は少ない。


 髪の毛一本のズレでも、距離が長くなれば長くなるほど、誤差が大きくなるため、主砲の長距離砲撃であれば、コンピューターに補正させて当たり前らしい。


 近距離と呼べる間であれば、照準に入ってさえいれば当たるので、長距離の砲撃とかに使われる物らしい。


 5度目の砲撃で、ド真ん中を撃ち抜くことに成功する。どちらも動いておらず止まった的なので、100発100中は当たり前にできるようになる必要がある。


 次に将棋や囲碁のマス目の様に置かれた25個の的を、中心から螺旋状に当てていく訓練だ。


 距離は先ほどより近いが、船のコンピューターの補正で普通に撃てば当たる。


「当たっても当たらなくても、次の的を撃つようにしてください。25発で打ち止めになります。本来は、早く撃てれば撃てるほど良いのですが、慣れるまではゆっくりでもいいので、当てるように心がけてください」


 照準を素早く合わせる訓練のようだな。FPSゲームでも、同じようなことをしたっけな。可能な限り毎日やるようには心掛けていたけど、やらなくなっていくんだよな。


 競技勢とか呼ばれる人は、この基本を毎日毎日こなしたうえで、戦略や戦術を考えるために、試合をしているとかいう話だった。


 ゲームが好きだった俺にも、無理な世界だった。


 ゲームが一般的になってきたこの時代でも、ゲームに時間を費やしている人を見下す人は、一定の数存在している。


 ごく一部ではあるが、競技のトップ勢は、サラリーマンと呼ばれる企業勤めの、何倍もの報酬をもらっていたりする。


 他にも、ネットを通じて色々な物を配信したり、動画を投稿していたりする人が、億単位で稼いでいたりする。


 その多くを税金で持っていかれてしまうが、小さな企業より簡単に稼いでしまう個人も、結構な数存在しているのは知っている。


 俺はそんな人になれるとは思っていないので、空いた時間を趣味で楽しむくらいはしたいと思っている。


 雑念は振り払って、目の前の的を撃つ、撃つ、撃つ!


 最後の25発目を撃った所で意識を的から外す。


「25発中14発命中ですね。もっと時間をかけて良いので、まずは全部当てられるようにしましょう。タイムを縮めるのは、それができてからですね」


 一朝一夕で上手くなるものではないが、訓練の時間は嘘を付かない。ある一定のラインまでは、必ず上達する。それは今までやってきたFPSゲームで理解している。


 だから、1発でも前回より当たれば嬉しいし、当たらなければ何がいけなかったかを考える。


 1時間経ったところで、


「ご主人様、息抜きをしましょう。砲撃が上手くなった自分を想像するために、今現在のPvP、プレイヤー同士の模擬戦闘で、ランカーの試合がありますので見てみませんか?」


 FPSに限らずスポーツでは、見取り稽古といって、上手な人の動きを見て真似することで、技術を上達させ自分の物に昇華させるトレーニング方法がある。


 その効果を期待して、メイがいくつかの試合映像を見つけてきてくれた。


 試合のルールはいくつか存在して、今回見つけてきてくれた試合のルールは、俺のトレーニングの一環なので、長距離砲撃ありの戦闘だ。


 ある宙域にランダムで放り込まれ、敵を見つけて倒す……というシンプルなルールだが、やっていることは結構えげつない内容だ。


 いると分かっていても、戦闘に使用できる最大ランクの軍用レーダーの、10倍以上はある宙域で戦闘をさせるので、かなりの時間がかかる。


 一応制限時間は、ゲーム内で半日、現実で2時間という条件だ。


 全部見ると果てしなく時間がかかるので、AIが抽出した映像を元に解説した動画を見るのが一般的だ。そもそも、リアルタイムで見るためには、このゲーム内でずっと観戦している必要がある。


 決着のつく数分~十数分のために、数時間見ている必要があるため、リアルタイムでこのルールの戦闘が放送されることはない。


 あまり人気のないルールではあるが、地力が試されるルールでもあるため、玄人による解説動画が人気だ。


 俺もその解説動画を見ている。


 大きく分けて初動は2つ。動いて索敵するか、動かずに索敵するか、のどちらかだった。どちらも、見つかる前に見つけて、先制攻撃を仕掛けるという形だ。


 このルールの中にも面白いルールがもう1つある。


 自分で持ち込んだ船同士の戦闘と、同じ性能の船を使っての戦闘の2種類がある。今回は、プレイヤーの力量をはっきりさせるために後者のルールの動画だ。


 しかも、攻めと待ちの両極端の戦闘だ。


 攻めの人は、どちらかというと前方の進行方向を中心に索敵している。待ちの人は全方位を索敵し、怪しいところがあれば、そちらの方向を重点的に索敵している形らしい。


 俺にはどういう状況か分からないので、この解説は凄い助かる。


 後少しで戦闘距離……先に見つけたのは、動きながら索敵している人の方だった。


 これは、進行方向に相手の船がいたことが功を奏した形だ。


 進行方向を重点的に索敵しているのは、進行方向に相手をおさめられるように移動しているかららしい。索敵した場所には気を配らなくても、シールドを厚くしているから、先制攻撃ではやられないようにもしているんだとか。


 待ちの姿勢の船は、動いていないので、あらゆるセンサーで捉えにくいため、照準が難しくなるらしい。


 俺の射撃も視界におさめて撃っているだけではなく、様々なセンサーを動員して補正を行っているんだってさ。言われて初めて気付いたわ。


 長距離での砲撃戦になる。


 先に砲撃が当たったのは、待っていた船だった。方向が悪く船を回転させている間に、砲撃が当たってしまった。シールドで防げてはいるが、シールドエネルギーを消費してしまったのは、痛いらしい。


 そこからは打って変わって、待ちの船の砲撃が多く当たっている。ダメージトレードは、待ちの船の勝ちのようだ。


 移動にエネルギーを使わずに、ずっと溜めていたのをここで解放するように撃っていたため、有利に戦闘が運べているようだ。


 動画を見て解説しているから分かったが、止まっていた船も動き出すと同時に、質量のある兵装の攻撃を行っていた。


 こんなに距離があるのにあ当たるわけがないのだが、5発ほど砲撃があったのが確認される。


 無駄なエネルギー消費だっただろうが、解説動画でやっと気付けるレベルなので、対戦相手は気付けるはずもなかった。


 動画の解説も、この時は意味が分からなかったが、後にこの行動の意味が分かる。


 お互いに距離を縮めながらの砲撃戦。ランダム回避軌道と呼ばれている操船をお互いにしているが、2つの船の砲撃は7~8割方当たっている。


 FPSゲームと同列には語れないが、もしこれがFPSゲームだった場合、驚異的な命中率だ。


 お互いにシールドセルの交換タイミングを考えながらの砲撃だ。


 交換した直後は、シールドを張るためにすべてのエネルギーが集中するので、無防備になる時間があるのだ。相手の砲撃の癖を読みながら、少しでも無防備になる時間を減らすために、エネルギーを溜めている形だ。


 そこで、待ちの船がついに息切れを起こし、慌ててシールドセルを入れ替えた。そこを見逃すほどお人よしではない相手は、狙い違わず砲撃をしようとするが……


 今まさに勝とうとしていた攻めの船が、撃沈判定で勝敗が決着した。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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