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女王陛下の婿探し~専属騎士だけれど、隣国の神学校へ男装し未来の夫を探しに行けと命じられました~  作者: 江本マシメサ
第五章 すべての謎が繋がるとき

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聖なる戦い

 ユリウスの聖なる槍ホーリー・ランスが校長に届きそうになった瞬間、障壁バリアのようなものが展開された。

 聖なる槍ホーリー・ランスはすべて弾かれてしまう。


「この私に牙を剥くとは、自分の立場をわかっていないようだ」

「アルヴィを渡すことを拒否すれば死ぬしかないというのに、立場をどうこうと気にするわけがないだろうが」


 その後もユリウスは聖術で攻撃を試みるも、ダメージを与えることはできなかった。

 ユリウスは諦めずに聖なる槍ホーリー・ランスを放った。


「無駄だと言って――!?」


 聖なる槍ホーリー・ランスが弾かれる中、ユリウスはナイフを投げつける。

 ナイフは障壁を弾かず、まっすぐ校長へ飛んでいった。


「――!?」


 ナイフはラウル枢機卿の肩に刺さってしまう。


「ユリウス・フォン・アイスフェルト、なんてことをするのだ!!」


 校長は激昂し、ラウル枢機卿に刺さったナイフを引き抜いて、こちらに投げつける。

 ナイフは明後日の方向へ飛んで行った。

 校長はラウル枢機卿を優しく下ろし、こちらを振り返る。

 憎悪の眼差しを私達へ向けていた。


「絶対に、赦さない……!」


 校長が床を足でどん! と叩きつけるように蹴ると、赤い魔法陣が浮かび上がった。

 そこから赤い蔓が生えてきて、私達の足もとを掬おうとしてくる。私はひたすら回避することしかできなかったが、ユリウスは聖術で赤い蔓を切り裂く。

 私も剣があれば――。


 次の瞬間、ユリウスの足に赤い蔓が絡みつこうとした。

 すぐさま私は近くにあったナイフを拾い、赤い蔓を切り裂く。


「アルヴィ、感謝する」

「いえ……。剣さえあれば、戦えるのですが」

「剣か」


 私にしか聞こえないような声で、ユリウスは「わかった」と言い、何かを伝えるかのように十字架飾りローゼン・クランツに触れた。


「何をごちゃごちゃと喋ってる!!」


 その声が煽るように、赤い蔓の数が倍増した。

 相殺するように、ユリウスが聖術を展開させる。


「悪しき存在ものを切り裂け、聖なる剣よホーリー・ナイト!!」


 天井に聖なる魔法陣がいくつも浮かび上がり、そこから白い剣が大粒の雨のように放たれる。


「無駄だ! この蔓は聖術は効かない!!」


 その言葉の通り、赤い蔓は剣を弾く。

 けれどもその剣はそれが目的ではなかった。


「なっ――!!」


 私は聖なる剣を目くらましに校長へ接近し、十字架飾りローゼン・クランツの先端を肩めがけて突きつけた。


「があああああああ!!!!!」


 やはり聖術が関わらない、物理的な攻撃は効果があるようだった。

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