表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女王陛下の婿探し~専属騎士だけれど、隣国の神学校へ男装し未来の夫を探しに行けと命じられました~  作者: 江本マシメサ
第五章 すべての謎が繋がるとき

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
53/59

逃走

 寝室からやってきた死せる魔物は勢い余って倒れ込み、群衆雪崩の状態となる。

 その隙にユリウスは背後から迫り来る死せる魔物に向かって、聖術を展開させた。


「悪しき存在ものに神罰を――聖なる槍ホーリー・ランス!!」


 次々と連射される聖なる槍ホーリー・ランスが、死せる魔物達を貫いていく。

 あっという間に倒してしまった。


「行くぞ!」


 ユリウスは私の手を引き、走り始めた。

 一階に繋がる階段を下りようとした瞬間、ムッと漂う焦げ臭さと熱気に気付く。


「これは……!?」

「ありえない」


 一階部分はすでに火の海だった。


「屋敷ごと焼き払って、証拠隠滅するつもりか!?」

「なんて狡猾こうかつな……!」


 一階を通って逃げるのは不可能だろう。

 二階には死せる魔物達がどんどん集まってくる。

 三階に行くしかない。

 ユリウスと共に階段を駆け上がり、三階に行き着く。

 幸いというべきか、死せる魔物達の姿はなかった。

 適当に部屋に入る。

 そこはダンスホールのような広いフロアで、懸命に扉に向かって駆けた。

 バルコニーに繋がる扉に行き着くも、触れようとした瞬間、真っ赤な魔法陣が浮かび上がる。


「これは――!?」

「触れないほうがいい。呪いのようなものだ」


 脱出口になりそうな場所すべてに、このような魔法を展開させているのだろう。


「どうすれば……」

「待て、考えるから」


 なんて話をしている間に、コツコツコツ、という足音が聞こえてきた。

 扉は自動で開き校長が登場する。

 彼は一人ではなかった。

 ラウル枢機卿を横抱きにし、やってきたのである。


「逃げても無駄だ。一階は火の海、二階はグール共がいる。三階は窓や扉に触れたら呪われる魔法をかけてあるゆえ」


 触れただけで呪いが発動するなんて。

 ユリウスが止めなかったら、うっかり触って呪われていたかもしれない。


「まさか二人揃ってのこのこやってくるとは、私はついている」

「愚かなことを……!」

「なんとでも言えばいい。私はラウルさえ生き返ったら、地位も名誉も、何もかも捨ててもいいと思っているのだから」


 校長は尊大な様子で話を続ける。


「ユリウス・フォン・アイスフェルトよ、お前に選ばせてやる」

「何を――!?」

「今ここで、アルヴィ・フォン・バルテルの身を捧げたら、何もかも許してやろう」

「許す? 私は罪を犯した記憶はない」

「犯しただろうが。この私を諸悪の根源だと疑い、単独で乗り込んできた」


 ユリウスは言葉を返すよりも早く、校長めがけて聖なる槍ホーリー・ランスを放った。 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ