一章-第三話 たった一人の生存者 Ⅲ
帰還すると大和他、10人程が収納室にいた
彼らは眉間にしわを寄せて待っていた。これを見た龍火は
-……………説教だろうなぁ-
と察し苦笑いをする
龍火は戦闘機から出た。海斗が近寄って来て
「なんであんな危険な事したんだよ!
迎撃システムを切るとか、特攻とか危なっかしいこと平気でやったんだ!」
と怒鳴りし叱った
「……皆を守るのが最優先だと判断したから」
そっぽ向き答えた
「それで死んだら守れるもんも守れねぇだろうが!!」
「問題は結果さ、結果守れたんだから。十分でしょ」
龍火はそっぽを向き反省の色なし。海斗はさっきより大きな声で怒鳴り散らした
「守るためになんて言って危険に突っ込むなんてするんじゃねぇ!
今回みたいな事は、もうすんなよな!!わかったな!!!」
海斗は怒りを隠さないままDRに戻った
残っていたクラスメイトも海斗と同じ気持ちだった。皆彼の顔を睨みつける
大和や光輝も怒りを心の奥に封じ込めながら、DRへ戻った
龍火は戦闘機を背に座り込んだ
-……………はぁ(p_-)
流石に疲れたな……そろそろガチで寝たい……
なんか忘れてる気がするけど……まぁいい今は休もう-
その場で仮眠をとる。寄りかかった戦闘機のエンジンは、まだ冷めておらず…熱を持っていた
DRに戻った彼らはみんなで話し合いをしていた
「今後はどうする?」
「……今は情報収集が先決だろう」
彼らは今後の方針について話し合っていた
「龍火さんは?」
「知らん!この建物内に居ることは確かなはずだ」
海斗は怒りながら答えた
「そう怒るなや、海斗」
「しかしだな……!」
「隊長も頑張ってんだからさ……?」
皆が一瞬固まった。涼介が突然「隊長」という言葉を使ったからだ
「隊長って誰の事?」
「わかってるでしょ?龍火だよ龍火」
確かに龍火は隊長っぽいが、『特攻する隊長が居ていいものなのか?』と皆が心の中でそう思った
「それで隊長が無茶しない為にも僕らがどうするか……だね。何か案ある?」
「ああ、もう涼介の中では龍火=隊長なのね……」
話し合いが一向に進まない。ギニュートの事と龍火(隊長呼び)のせいで
これをカメラで見ているアストが切り出す
『ギニュートに襲われていた女性の生体反応が、消えました』
アストの言葉を聞き、メンバー全員が再び固まった
皆すっかり女性のことを忘れていた……ギニュートの攻撃や誘導に集中していて、忘れてしまっていた
「じゃあその女性を救助しましょうよ!」
「それはさすがに賛同できないかなぁ」
龍火が入ってくるや否や言った
「なんでだ?」
「この船の前方は平地と湖、後方と右側は断崖絶壁、左は高い木が密集している森林……ジャングルのような場所」
「それがどうかしたのか?」
「平原に人が居たら解ると思うけど?それに女性があの断崖絶壁を登るかなぁ?命綱も無しに
すると森林に向かったと考えられる」
「なら森林に向かって戦闘機を飛ばせば」
メンバーは色々反論を述べる
しかしアストも龍火と同じ考えだった
『不可能です。龍火さんが申し上げた通り高い木が密集しています。戦闘機を飛ばせたとしても、木々を避けるのに苦労します。その上、下を見て人を探すのは可能性は低すぎます
そして私のサポートは10~15機が限界です』
「車は?車があれば行けるじゃん」
「残念、安全確認時には無かったね」
メンバーはどうやって女性を救助するか悩んだ。歩いて探すにも時間がかかるし、2日目にあった恐竜のような生き物が住んでいるかもしれない
『龍火さん』
「なに?アスト」
『例の銃ですが全弾撃てました』
「そっか、後は量産だな」
アストは龍火が休んでいる間に、試作品の銃の試射をしていた。何の問題もなく動作したことを、龍火に報告した
二人だけの会話に苛立ちを見せる海斗
「なぁ少しは話し合いに参加してくれないか?」
「はいはい」『畏まりました』
酷い低音で文句を言った。龍火は仕方なく話し合いに参加した
2,3時間話し合ったが、何も決まらなかった
ギニュート襲撃から2日が経った
龍火は壊れたミサイル発射装置の所にいた
発射装置は跡形もなく壊されていた
瓦礫の中に入ると未使用のミサイルがあった
「使わんでおこ……暴発すると怖いし」
うっかり爆発など洒落にならないから珍しく慎重のようだ。ギニュートの火球の威力を身をもって知った。もしあの時、やつのエネルギーが尽きておらず、まだ火球を放てたのなら龍火は・・・今頃どうなっていただろうか
彼は瓦礫の中から出て、ふとそんなことを考えてしまった
龍火は1人DRにて、アストと共に今後の方針を考えていた
「体の強化をしといた方がいいのかな?」
『射撃訓練も必要と考えます』
このまま宇宙に行くとなると、それなりの運動神経や体力が必要となる
しかし当然運動神経は個人差がある。それを補うにはどうするか……龍火とアストは悩み考える
「飛行訓練も必要……?あと対人戦も」
『対人戦は訓練室で補えると思います。しかし飛行訓練は飛ばさないと無理だと思われます』
いろいろ必要な力があり、混乱する二人
他にも試作の銃の改良、量産、ナイフ、防弾服などの必要な物も大量にある
「やっぱ車必要かなぁー?」
『あると楽だと思われます』
「俺らの国では車の運転は18歳まで禁止されてるんだけど……ここではそんな事言ってられないよね……(´・ω・`)
まるで状況が似てるようだなぁ」
過去を思い出し、感傷に浸ってしまった




