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一章-第三話 たった一人の生存者 Ⅱ

────

 現在アストに操作を教わりながら開発室で銃の開発をしている

「しっかし色々ボタンがあって混乱するなぁ……」

『最初の方はわからないかもしれませんが、その内慣れると思います』

  作ろうとしてる理由は単純明快で、皆《・》が生物を殺さないようにする為、ただそれだけ

 洞窟で恐竜を撃ったからこそわかる、銃の危険さ

 当たり所が悪ければ、撃たれた生物は命を落としてしまう。銃で生物が死ぬのなんて当たり前だけど。だけどそんな危険を知ってるから……殺さない銃を作ろうとしているんだ

 ……少し考えれば『何を今更』だけどね

みんなには人殺し(・・・)なって欲しくない

「よし出来た!試作1号」

『おめでとうございます』

 操作に困惑しながらも、なんとか試作品が出来上がった

早速射撃場で試し打ちをしに行こうとした、その時突然、周囲の明かりが赤くなり、ヴゥーーー!とブザーが鳴り響いた

『レーダーに巨大生物を捕捉、DRに戻って下さい』

 突然の報告に焦りが隠せなかったけど、すぐさまDRへ走った

他の奴らもDRに集まっていた


 DRのモニターに巨大な怪獣が写し出される

「なんだよあれ!」

「あっれぇ〜……あの怪獣、この前写真に撮った怪獣と同個体かな……?」

 初日の夜に撮った怪獣に似ていた

二足歩行しているエリマキトカゲような体系。黄色と赤、黒の配色。怒っているかに思わせる赤く充血している目

怪獣は船に向かって進行している

「アスト、あれなんだ?」

『G-RAPにアクセス……ギニュートと判明』

 会話をしているうちにも怪獣はゆっくりと船に向かって歩き続けている

「龍火、どうする……」

『ご安心ください、迎撃システムを起動します』

 動揺するメンバーにアストがそう言う。すると船の周りからミサイル発射装置が崖や船を囲うように現した。そしてギニュートに向かって攻撃を開始した

攻撃を喰らっても、何食わぬ顔で進行し続けるギニュート

「龍火、これ大丈夫なの……?」

「…………」

 龍火は無言になった。今の映像に何かが見えた

「龍火?」

「アスト、あの怪獣の足元を写してくれ」

 命令に従いアストはギニュートの足元を写してくてた

すると船に向かって走る女性の姿があった。必死にギニュートから逃げているように見えた

「龍火!あれ!追われているんじゃ!!?」

「ああ、多分そうだね……」

ミサイル発射装置はミサイルをギニュートに撃ち続けている

「グギャァアアーー」

 突然、ギニュートが叫んだ

怒りがこみ上げて来たのだろう。口から火球を放ち反撃をしてきた。火球はギニュートの近くにあった二つの発射装置を爆破させた

これには一同驚く

「これ、ホントに大丈夫か?」

 ギニュートは二機に続き他の発射装置を攻撃、破壊しながら近づいてくる

「……アスト!小型戦闘機の発艦準備だ」

『了解しました』

 このままではダメだと判断した龍火は、出撃する事を決めた

せめて時間稼ぎをしようとでも考えているのだろうか

 しかしクラスメートからしたら、戦闘機に乗るなど自殺行為に等しく見えた

DRを出ようとすると、涼介が止めた

「やめなよ龍火。死に行くようなものだよ!?」

 DRを出てすぐに戦闘機収納室に向かって走った

「アスト、サポート頼む」

『畏まりました』

 戦闘機に乗り、カタパルトまで誘導され出撃準備が完了した

だが、このまま飛び立っても墜落することが目に見えている

そこでコックピットに端末機を差し込み、アストがサポート出来るようにした

『出撃準備完了、いつでも発艦できます』

「了解」

 カタパルトに着きハッチが開く

「エンジン起動、出撃する」

 小型戦闘機がものすごい速さでレイネストから発艦した。

一瞬、目の前が光に包まれ見えなくなったが、なんとか飛び立った

ギニュートは出てきた戦闘機を見、追いかける

「おー、着いてきてくれるのか!

そんじゃここから離れて貰いましょうか」

 龍火は付いてくるギニュートを、彼が来た方へ誘導した

しかしことはそう簡単に上手くはいかなかった……

迎撃システムは起動したまま。ミサイルがギニュートを撃ち続けているのだ

痛くはないとはいえど、チクチク当たるミサイルが鬱陶しいのか、ギニュートは戦闘機からまたレイネストに進路を変えた

ーマズイ!このままじゃ発射装置全て壊れて、船に……あいつらに被害が……!ー

 船に被害を出さない為に、戦闘機に搭載されているバルカン砲でギニュートを攻撃しる

ギニュートはやられたらやり返す精神のようだ。弾が当たり、戦闘機の方へ振り向く。そして龍火に攻撃をした

火球をギリギリのところでかわしながら、ギニュートに近づく

「アスト……迎撃システムを切るんだ……………」

『しかしそれでは、あなたに危険が及びます』

「あいつはこの星の生命体だ!俺が殺していい相手じゃないんだ!」

『了解……しました』

 アストは仕方なく命令に従う

人間を守るのが役目の彼女から見たら、従いたくない命令だった

発射装置を停止され、攻撃してくるのは戦闘機のみ。ギニュートは攻撃しながら、戦闘機を再び追う

 戦闘機はフルスロットルで飛び続け、エンジンが焼き切れるのも時間の問題だった


 戦闘機を追うギニュートを見た大和は……

「俺も出撃する!アスト、戦闘機を用意してくれ!」

「大和くん!?」

「あいつに頼ってばっかじゃいられない!それにこのままじゃアイツが死んじまう!!」

「俺も行く!大和!」

「海斗……!わかった!!」

 男達は龍火を助けようと戦闘機収納室へ走る

「私達も出来ることをしよう!」

「うん!」

 女達も皆のサポートする事を決意した

「龍火の目的は?」

「あの怪獣を別の場所に誘導だと思う」

『誘導なさるなら、大型戦闘機 3番機と4番機を使用する事を推奨します』

「わかったわ、大和くんに伝えて」

 皆、団結して龍火を救う事を決心した

そして大和、海斗、義史、颯太の4人が大型戦闘機に乗り出撃した

他の男達は、小型戦闘機に乗った

『龍火、聞こえるか?』

「颯太か?なぜ乗ってる!?」

 出撃してすぐ機体通信をし、内容を説明した

『この戦闘機であいつを吊り上げる』

 3,4番機にはレーザーネットと言われる保護レーザーが搭載されている

それを使いギニュートを捕獲するという作戦である

「チッ!わかった、誘き寄せるからスタンバイしとけよ!」

 龍火がギニュートを誘き寄せ、大和と颯太のところまで誘導始めた

だがもうエンジンが持たない。警告を知らせるブザーがなっていた

『龍火さん!捕獲するのはいいですけど、その後はどうするんですか!』

 レイネストから連絡が入った

連れて誘導する予定だったが、捕獲するとなると話が別だ

辺りを見回し近くに湖があることに気づいた

「……………近くに湖がある!そこに放つ!」

『わかりました!』

 何とかギニュートを大和達の下に誘導することができた

「よし!レーザーネット放射!」

 ギニュートを吊るす事が成功したが、ギニュートはネットを破ろうと暴れる

「グギャアーーーー!!!」

 ギニュートは激しく抵抗する。その抵抗で3番機と4番機が大きく揺れる

「このままじゃ湖までもたない!」

 戦闘機二機だけで50mもある巨体を吊るしているのだ、ネットが破れるは時間の問題

さらに暴れるギニュート。体内にあるエネルギーを一点に集中させ、火球を熱線へと変化させ吐いた

その熱線の熱量と威力に耐え切れず、ネットが切れた


 ネットにより浮いていた足が、地につく。無数にある小型戦闘機の中から龍火の乗る戦闘機を探し当て、火球を放とうとする。

‐まずい……!今撃たれたら避けきれない!‐

が、さっきの熱線でエネルギーを使い果たし底を尽きたようだ。火球は小さな火がポッと出てすぐ消える程度にまで弱くなった

 そして体内も熱くなり、このままでは自分が溶けてしまうと察し、仕方なくギニュートは元いた場所に帰った

龍火達はなんとか難を逃れた

ギニュートが帰るのを見送った龍火は船へ帰還した

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