驚愕の事実!(交にとっては)
ようやく理事長室に着き、顔合わせを終えた交は学園での生活について、詳しい説明を受けていた。
「簡単には天戸君から説明があったはずだけど、僕の方からしっかりと学園について説明するよ。
まず、この学園の創設理念は『特殊災害及び敵対異族への対処、ならびに幻想動物の保護』となってることは知ってるよね?
それで、そのための人材を育てるために13~から18歳までの子供たちを集めて教育しているんだ。
そして、その特殊な事情からここは全寮制になっていて、天照寮、須佐之男寮、月読寮の3つに別れていて、交君には月読寮で1ヶ月程天戸君と一緒に暮らしてもらうことになってるよ。
それで、その1ヶ月の間にここでの常識、というよりは下界の常識を学んでもらうよ。
とりあえず最初の1ヶ月は基本的に天戸君と行動してもらうことになってるから、交君には天戸君と同じ戦闘一課高等部1組に入ってもらうよ。
1ヶ月が過ぎたら戦闘一課から三課、支援一課か二課、技術一課か二課のどれかを選択してもらうから考えといてね。
それじゃあここまでで何か聞きたいことはあるかい?」
理事長が長々と今後の学園生活についての説明を終えそう言うと、交は、待ってました!とばかりに質問をした。
「んじゃあ一つ、聞かせてくれ。俺と天戸が1ヶ月くらい一つの部屋で一緒に生活するときこえたんだが、正気か?」
そう交が言うと、理事長が言った。
「いやー、実は結に『交君に友達が出来るよう、はからっといてねっ!』って言われててね。どうせなら一緒の部屋の方が早く仲良くなりそうだと思ってね。それに、今二人部屋で空いているの、そこしかないからね。頑張って、ファイト!」
「母さんのせいだったかあ・・・・。
あのなあ・・・・。
どう考えても天戸が嫌だろうが。
初対面の人、しかも男といきなり二人暮らしとか。なあ?」
そう言いながら隣にいる天戸に同意を求めた交だったが、天戸の顔を見ると驚いてしまった。
何故なら天戸が上目使いで目の端に涙を堪えながら交を見ていたからだ。
そのいきなり現れた光景に唖然として固まっていた交だが、そんなことにはお構いなしに天戸はグイッと一歩交に近づくと言った。
「あの、私なんかと一緒の部屋は嫌でしたか?
すみません、さっき理事長が言った通り、今は私の部屋しか空いてないんですよ。
1ヶ月だけでいいので、我慢してくれませんか?」
そう心底申し訳なさそうに言われ、言われた内容を理解した交は、慌ててそれを否定した。
「ち、違うぞ!?いやしろ嬉しいくらいだしさ!?だ、だから泣くなよ!?」
若干錯乱しているのか変なことを話してしまった交だったが、一応気持ちは伝わったのか、すぐににっこりと笑うと、一緒に私の部屋に行きましょう!と言って交の手を取り歩き出した。
そして出ていくときになぜか交が挨拶をしていくのだった。




