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初登校、のその前に

ちゅんちゅんと、雀の鳴く声を目覚ましにして起きた交は、そのまま体をぐっと伸ばすと、隣で寝ている天戸の方をチラリと見る。

すると、天戸はまだぐっすりと眠っているらしく、掛け布団がこんもりと膨らんでいた。

それをみた交は、ふとイタズラをしてみようと思い立つと音を立てないようにベッドから降りると、天戸の寝ているベッドの方へとそーっと忍び足で近づいていった。

ベッドの横に立ち、覗き込んでみると、天戸の横顔が見えた。

どうやら交のいる方と反対の方を向いて寝ていたらしく、横向きになっていた。

無防備にすやすやと寝息を立てている天戸は、出会ってからずっと醸し出していた凛とした雰囲気はなく、年相応の、幼く儚げな雰囲気になっていた。

思わず見とれてしまい、完全に見入っていた交だったが、イタズラを仕掛けようとしていたことを思い出すと、早速イタズラをしようと掛け布団にてをかけた。

しっかりと掴んだのを確認するとそのまま一気に引っ張った。

交としては、驚いて飛び起きるか、何が起こったのか把握できずにポカンとしている天戸を想像していたのだが、天戸のとった行動は交の予想の斜め上をいっていた。

掛け布団を剥ぎ取る途中で目を覚ますと、何が起きているのかも把握する前に迎撃したのだ。

具体的には、布団が引いている手とは反対の方向に転がり、ベッドから落ちる前に呪符を放ち、交にぶち当てたのだ。

交が驚きよけずにおり直撃し、


「ぐほぉへぁ!?」


と頭を支点にくるりと一回転をしてそのまま床へと叩きつけられたのだった。

そんなことが起きても未だに目が完全に覚めていない天戸は、交(だとは気づいていない)にとどめをさすために、クローゼットの中へと手をいれると、そこから刃渡り1.5メートルはありそうな大きな野太刀を取り出すと、そこに指を走らせ刃を開放した。

そしてそのままベッドを飛び越え交へと斬りかかった。


「ちょ、ちょちょちょちょっと待ったぁ!俺!交!交だから!不審者じゃないから!」


だが寸前で悲鳴を挙げられ、それが昨日よく聞いたものだと気づくと、天戸はすぐさまひり下ろしていた刀の軌道を逸らすことにせいこうした。

とはいえ、交の顔横10センチと言ったところに刺さっていたが。


「あ、あぶねー・・・・・・。危うく死ぬとこだったぜ。イタズラしようとして死亡とか死んでも死にきれねえなぁ・・・・・」


「す、すいません!私寝込みに何かされるとついつい、殺しにかかっちゃうんですよ・・・・。でも、なんで吞土さんが私に攻撃されたんですか?寝込みに何かされな限り、こっちからはなにもしないんですけど」


「いや、俺が起きても起きてなかったらイタズラしよっかなぁ、とおもってな。やってみたら殺されかけたわけだ」


「あれ、悪いの吞土さんじゃないですか?」


「おう、そうだな。つーことですまん、悪かった!」


「・・・・・・・、ふぅ、分かりました。正直に誤ってくれたので、許します」


そう交の説明を聞きさっさと許した天戸。

そうしてほんわかした雰囲気が流れるが、交は気づいた。

この部屋の惨状に

そして8時30分までに職員室へ行かなくてはならないというのに、すでに8時を過ぎており、二人共寝巻きだったということに。

その事実に二人が気づくと、顔を見合わせ、すぐさま準備を始めるのであった。


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