帰ってきました
「何が起こってるんだ・・・?」
モルガナの言葉が全く分からない。こんなこと今まで・・・いや、あった。出会った時のことだ。
「魔族への宗教の信仰が薄れたことが原因かと思われます。」
床にのびている祈祷師を見て、プレナはそう言った。
「通路の戦いも終わったのかと。信仰する人間がいなくなったことにより、本来あるべき姿へとお互い、戻ったのでしょう。」
この迷惑な宗教ができる前――人間が魔族に対して強い当たりをしなかった頃、そして・・・魔族同士での交流が今と比べ、少しなかった頃だ。
「じゃあ、つまり・・・あの時に戻ったってことか。」
「はい。モルガナ様は現在、ヴェリニヤの言語で話されております。」
通訳が必要な時代に戻ったってことか。何か不便だな。
「おうユーク!無事だったか!」
ジェーラたち応援組がやって来た。
「ハハハ!・・・!・・・!」
バスリーとタワシが高笑いしながら何か言っている。けれど分からない。
「一件落着のようだな。プレナ、皆を元の場所に送ってくれ。」
「はい。ジェーラ様。」
プレナが差し出した右手に皆で掴まり、移動魔法発動。
ヤポニャの魔王城跡地――バスリーとタワシがプレナから離れた。
「感謝します。またいつか、落ち着いたら会いましょう。とおっしゃっています。」
「ああ。アルバイトは選べよ!」
次はスーシャ。来たはいいが全然見どころがなかったキットが魔王城の前に立つ。
「一からまた頑張っていくよ。ここから新世界が始まるんだ。忙しくなる。君たちも頑張ってくれ。」
「あーうん。頑張れよ。」
プレナの通訳のもと、簡単に挨拶を済ませる。
そしてヴェリニヤ。モルガナの魔王城だ。
「ふえぇ!・・・!」
プレナの手を掴んだまま離さない。
通訳がなくとも、何て言っているか分かる。
「まっ、会ってからずっと一緒だったしな。まだ一緒にいてもいいんじゃないのか?なぁ親父、別にいいだろ?」
「もちろんだ。ユーク。」
「じゃあ決まりだ。プレナ、帰ろうぜ。」
結局、モルガナの母ちゃんには会ってないけど、まぁいいか。次来た時に会えばいいし。
「はい。ではラスィカヤへ帰りましょう。」
「ユークたちには久々の温かい我が家だな!」
移動魔法、発動。
目を開けると我が牙城、魔王城の前。
親父の言う通り、久しぶりの我が家だ。そんなに長い期間じゃなかったが、色々あったからな。ゆっくりしたいところだ。
目を開けるとそこは、炎上していた。
「・・・は?」
魔王城はところどころ黒い煙を上げ、一部が崩壊していた。




