会議です
「お~いキット、今帰ったぜ。」
結局、俺たち魔族に対して周りの人間が徐々に騒ぎ始めたので、あの後カジノを出て魔王城に帰ってきた。
「ああ、おかえり。それで、どうだった?」
「おう。勝ったぜ(プレナが)。」
ユークはほぼ全敗したわけだが、プレナがほぼ全勝したので結果プラマイゼロだ。
「いや、カジノの感想じゃなくて、人間の反応の話を聞いているんだが。」
ああ、そっちね。
「キレてくる奴がいたぞ。」
「ふえぇ。周りも騒いでたよぉ。」
「カジノ、ちょっとうるさい。」
「理由は謎ですが、確かに私たちを魔族と断定できていました。」
それぞれ好き勝手に喋ったが、キットはちゃんと聞いたようである。
「そうか。君たちもだったか・・・僕たちが魔族だとどうやって判定しているのか?この問題をまずは何とかしよう。」
「匂いでもするんじゃない?」
クオン、意見を出せばいいってもんじゃないぞ。
「頭の上にプロフィールが見えるんだよぉきっと。」
お前もだ、モルガナ。そんな話、漫画じゃあるまいし。
「一つ、よろしいでしょうか?」
「どうしたプレナ?」
「この国の人間は、普段からああも攻撃的なのでしょうか?」
「いや、僕たちが魔族と判定するようになってからだ・・・魔王の僕にはともかく、他の魔族にまで攻撃的ではなかったはずだ。」
「そうですか・・・。」
キットの言葉を聞いてプレナは考え込む。
プレナを真似てユークも思考する。
どうして人間は凶暴になったのか?どうして魔族だと判別できるのか?
・・・きっと世界のルールでも変わったんだろう。
うん。我ながら良い推理だ。
「この名探偵であるユークには全てお見通しだ・・・犯人は・・・!」
「あ、そうだ。」
なんだクオン?邪魔しないでくれよ。
「この国に闇市とかってある?」
「ああ・・・あると思うが・・・どうしたんだい?」
「そこなら、情報収集にピッタリだと思う。」
「闇市?それって・・・こう・・・あの・・・闇市か?」
ボキャブラリー不足。
クオンは頷いた。
「そう。あの闇市。別に闇市じゃなくてもいいけど。ああいうところって、悪い噂とかもよく流れてるから、何かヒントがあるかも。」
なるほど。裏社会ってやつだな。
「それはそうかもしれないが、僕は反対だ。確証がない上に危険だ。女の子を行かせるわけにはいかない。どうしてもと言うのなら、僕が代わりに行こう。」
くそ、イケメンめ。俺も負けるわけにはいかない。
「なら俺が行くぜ。キットはここの城主だ。下手に動かない方がいい。いいな?」
「そうか・・・分かった。ではユーク君、頼むよ。」
よし、上手くいった。
「では、私も付き添いましょう。」
「え?ちょ、プレナさん?」
せっかく俺がカッコイイ場面だったのに。
「秘書ですから。主とともに行動いたしますよ。」
「じゃあ私も行く。元々、私のアイデアだから。」
「ふえぇ。私は留守番してるよぉ。」
「お前ら・・・!」
感動的だ。3人目を除いて。
「分かった!じゃあ3人で行くか!」




