夢
こんばんは。
また書けました。
良かったら読んで下さい。
うーん、困ったな。カイトは真っ暗な天井を見つめている。……寝れん。
「ねぇ」
「……」
「ねぇってば」
「イテ」
頬を叩かれた。
「……何だよ」
「やっぱり悪いからこっち来なよ」
「気にすんな、寝ろ」
ベッドからレイナがカイトを見下ろしている。
床に寝転がっているカイトは、レイナのいるベッドとは反対側に寝返りをうった。
「カイトくんってさぁ」
「何だよ」
「……何で記憶がないの?」
「俺が知りたいわ」
「生まれた場所も分からないの?」
「分からん」
「他の人と違う発想力があるよね」
「は?」
「医学も戦略も、あと格闘も」
……こんな時間にさらに悩ませてくれる質問かい。原因不明なあの感覚については、カイト自身説明できない。
「俺にも分からないんだよ、頼むからもう寝よう」
「うん……ごめんね」
「気にすんな、おやすみ」
「おやすみ」
あと何時間寝られるんだ……。
目を閉じながらカイトはそんなことを考えている。そうこう頭を悩ませている内に、ゆっくりと意識がとんでいった――
「――で、あるから人間は血流を確認するために脈をはかることを発見しました、そして……」
授業中の教室の風景。
黒板の前で教師が授業を行っている。
コッ
「?」
誰かが投げてきた紙のかたまりが頭に当たって、カイトの机に落ちた。
紙を手にとり開いて見る。
(今日学校が終わったらカラオケね byタケル)
まだ、2時間目だぞ……ったく。
カイトはノートを破りシャーペンを握った。
(放課後になったら考える)
と、ノートの切れ端に書き、二つ右の席のタケルへ投げた。
「こら!何をしている――」
「――うわっ!?……」
……朝か。
カイトは時計に目をやる。壁掛け時計の針は八時半を指していた。
「おはよー」
「……っ!?」
何でお前が……いるんだったな、そういえば。
「おはよう」
「勝手にパン焼いたから」
「ああ……、ありがと」
体が痛い……。
床に寝るのはもうやめよう。全然疲れがとれていないし、何より寝た気がしない。
「ちょっとシャワー浴びてくる」
「お構いなくー」
シャワーで目を冷まし、レイナが用意してくれたパンを食べる。
「ふふ」
「なんだよ」
「新婚みたいだね」
「ぶほっ」
口に含んだミルクを盛大に吐いた。
朝からゲンナリだ……。カイトは机に散らかったミルクを拭く。
「何か夢見てたの?うなされてたけど」
「ん?ああ、中学時代の夢」
「……?」
「なんだ?」
「チュウガクってなに?」
「なにって……」
あれ?
中学って……。あ、そうだ。学校だ学校。
「学校だよ」
「えー!カイトくん学校行ってたの!?」
「当たり前だろ。お前も行ってただろうが」
「あははは、そんなわけないじゃん。行ってたらこんなとこいないよ」
「……こんなとこで悪かったな」
「……ごめん。でもそっかー、カイトくん貴族だったんだ」
「あ?」
カイトは口に運んだ手を止める。
(貴族?……俺が?)
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