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紡ぎ合う世界の救世主  作者: 綿時 緋沙
聖なる集い編
219/256

第197話 魔術師団技能試験



 昼食を終えて試験を前に賑わう闘技場の観覧席に座る。

 気づいた者たちが次々と会釈してくる様子に手を挙げて応じようとしたが、エリザにそっと止められた。聖騎士が応じると皆が気を取られかねないと注意されて、気づいていない振りへと切り替える。

 暫し試験に備える姿を眺めていると、隣にヴィアベルが座った。


「レナルドは?」

「セントレイアの王太子と話をしているわ。うちの魔術師も参加すると聞いて来ちゃった」


 こっちの方が面白そうだものと言って、側仕えにお茶を用意させる。

 その表情は実に愉快そうだった。


「ヴィアベルが魔術師団にいたときの知り合いもいるのか?」

「えぇ。ファリスやウォルフは同じ部隊の配属だったわ」


 当時は風で浮遊して火で魔物を焼き殺すばかりだった。

 消費魔力を抑えながら確実に焼き殺すためにはどうすべきか。仲間の援護も程々に検証していたヴィアベルは新兵だった二人を良く困らせていた。

 顔を上げた魔術師が何とも言えない表情で視線を逸らす様子にレスティオは小さく笑う。


「そういえば、ヴィアベルは魔術研究家と聞いたけれど、あまりその手の話は出来ていないな」

「皇弟妃の顔を忘れるのは良くないと皆に止められるのだもの」


 困ったものだわぁという表情はわざとらしかった。

 

 話している間にも、エルリックとミアが前に出て説明を始めている。

 闘技場内には騎士学校と魔術学院から集められた教員や補助の学生、エルリックや皇室配下の文官など数多くの人員が配備されており、試験の準備は整った様子。

 軍学校の試験を思い出しながら、どんな展開になるかなと身を乗り出す。

 

 まず最初に行われるのは体力測定を含む運動能力試験。

 魔術師たちは魔術の使用を制限する魔術具を身に着けた状態で試験に臨むことになる。魔術を使用することに慣れた彼らには難関に違いない。

 ローブを脱いで比較的身軽だろう魔術師と鎧を装備した騎士が同時に試験を受け始める。


「私、ここまで皇弟妃になって良かったと思うことはないわ」


 真剣な顔で言うヴィアベルにレスティオは噴き出して笑った。

 腕立てや反復横跳びなど基礎的な種目しかまだ行われていない。

 魔術師団から皇族に加わったのだから、運動とは縁遠い生活をしていたのだろうが、受けなくて済んだことを安堵するには早すぎる。

 持久走が始まると、魔術師団の誰も追いつかせずに闘技場内を駆ける騎士たちの姿と必死そうによろよろと走る魔術師の姿を交互に眺める。


「エリザ、明らかに真面目に取り組む気がない者は護衛魔術師候補から外しておいてくれ」

「はい。要教育対象者を護衛魔術師になど出来ませんからね。ちなみに、必死に後ろを走っている金髪の三つ編みの女性がルイス・ハーヴィです」

 

 持久走に加わる人は増え続けているが、ルイスは次々と抜かされている。

 最後尾に食らいついている表情は腕の振りも含めて必死そのものだった。

 採点の補助をしているだろうダニルがとても心配そうにその走りを見つめている。


「彼女にはもう護衛魔術師の打診を済ませたのか?」

「はい。夫の評価を妻として無にしないように努めてくださいとお願いしました」


 必死さは護衛魔術師の為か夫の為か。

 いずれにせよ頑張ってもらいたいと思いながら、クラットとフラットの所在を尋ねる。

 彼らは魔術師団の真ん中ほどの位置にいた。同じ顔で互いに競うようにしているので、一度目に留めれば目立って見えた。


「へぇ、魔術師の中では頑張っている方じゃないか。それに、魔術師団の訓練場で何度か見かけたことがある顔だ。訓練している者が少なかったから覚えているよ」

「あら、そうなのですか?」


 エリシオール合衆国では双子は珍しかった。カスタマイズを同時に施術するには費用が掛かりすぎることもあって、一人を残して研究機関や医療機関に委ねるケースが多かった。そうでなくても、あえて違うカスタマイズを試みる場合が大半。

 だから、同じ顔が並んでいるだけでもレスティオには興味深い。二人は誰もいない訓練場の隅で魔術の鍛錬を重ねていたので一層印象的だった。

 

「俺と同じように魔術を使おうとしたり、どう魔力を使うといいのか話したりしていたかな。あの訓練に励む姿勢を思えば、護衛魔術師を任せてもいい気がする」

「それは良かったです。ただ、それだけ励んでいたというなら、今回の試験で下位から中位には上がって欲しいものです」


 安心したようで心配を拭い切れない表情でエリザも息子たちへと視線を向ける。

 ふと、レスティオは後ろに立つクォートを振り返った。


「お前たちはどう思う?訓練場は隣だし、あの二人のことは見た覚えくらいあるだろ?」

「剣魔術の真似事をしている姿は見かけたことがあります」

「そういえば、風の魔術で走り出そうとして転んで、それをみたユハニが何度か手当をしていました」


 訓練に付き合うのではなく手当というあたりがユハニらしい。

 そう思っていると騎士たちは次々と規定距離を走り終えていた。

 先頭はネルヴィだったようで勝ち誇った笑みで悔しそうな顔をしたキルアと話していた。ユハニもレイルが走り終えるのを迎えていて、兄としての威厳を保ったらしい様子に良かったなと思う。


「本当によく育ったものね。東部の騎士団もそれなりに成長したようだけど、やはり帝都の騎士団の成長には目を見張るものがある」

「あげませんよ」


 ヴィアベルは微笑むだけだった。

 気にかけているだけで帝都の騎士団がレスティオの管理下にある訳ではない。

 それは理解しているが、ずっと成長を見てきた者たちは手元に置いておきたい。

 そう考えて唸っているところに、騎士学校学長のギャルド・ジンガーグが挨拶に訪れた。


「彼らをどう教育したらよいのでしょう」


 形式的な挨拶の後に真顔で相談されて、レスティオは体力の限界を訴える魔術師たちに目を向けた。

 

「騎士たちは体力づくりも必要と理解して実技に臨むのですが、魔術師たちはそうは言っても自分たちには魔術があるとどうにも聞かないのです」

「いまだに?その意識は改善されてきているんじゃないのか?」


 疑問を呈したが、改善されているように見えるかと魔術師たちの様子を示されると何も言えなくなる。

 どの視点からなにを基準に語るかによって印象は変わる。きっと、そういうことなのだろうと思うとため息がこぼれ出た。

 

「とはいえ、ちゃんとやる者も少なからずはいるだろう?」

「ギードン副団長は動けるようになっていくのを実感して愉快だと真面目に励んでくれましたね」


 真っ先に名前を上げられたのはウォルフだった。

 既に副団長に任命されているのが残念だなと思いながら、レスティオは護衛魔術師の選定の話をして有望な者はいたか尋ねる。

 ギャルドの意見を取り入れることで、騎士学校の訓練を軽視する者に多少の影響を与えることはできるだろう。


「クラット・グランツとフラット・グランツは、やや集中力には欠けるものの双子で競い合って励んでいますね。後は、ハイラ・オーヴィスでしょうか」

「オーヴィス?」

 

 レスティオが名前に反応すると、ギャルドは魔術師団の中では早くに次の種目へと移っている先頭集団を指さした。その中にいる青い髪の女性だという。

 リプラに似た雰囲気のハイラは周囲の魔術師がギャルドの動きに気づいて顔を上げるのに合わせて顔を上げた。

 会釈して次の種目に向かって行く表情は真剣そのもの。


「クォート。あれもシーズの娘か?」

「はい。間違いないかと」

「ルイスを入れるなら、女性を他に数名入れていた方がバランスもとりやすいだろうし、候補に考えておこうかな」


 すぐにエリザが手帳にメモを取る。

 レスティオは、意見が選定に採用されたことでギャルドが笑みを浮かべたのを目にとめて、クラットとフラットも候補に考えていると話す。

 すると、真剣な表情で他に良き者はいたかと考え込み始めた。


「ぁ、東部魔術師団なら、シェーヌ・ハントはどう?ハイラのすぐ後ろにいる茶髪の女性よ」

「どのような見どころが?」


 不意のヴィアベルの推薦に、シェーヌの姿を探す。

 緩く波打つ茶髪をハーフアップにした大人しそうな雰囲気の女性だった。

 

「東部魔術師団唯一の女性部隊長。見た目が落ち着いているから指揮官に見えないでしょうけど、大陸会議派遣団の護衛部隊長を務める時の凛々しさは憧れる男性も多いのよ。風で自在に炎を操って魔物を追い詰めるのを得意とするの」

「へぇ……でも、俺の護衛魔術師候補に選んでしまっていいのか?欲しくなったら譲ってもらえるのかな」


 念のため確認すると、ヴィアベルはにやっと笑った。

 

「彼女の箔付けにはいいと思っただけなのだけど、譲って欲しいというなら代わりに誰を東部に貰えるかしら?」

「うーん。そういう交渉になるよなぁ……まぁ、面白そうだとは思う。折角提案してもらったのだから、東部や西部の魔術師からも選びたいとは思っていたし」


 聖騎士がほしいと言えば交渉の余地など本来はない。

 エリザは指摘しようかと思いつつも、レスティオが強要を好まないことを思い出してそっと吞み込んだ。

 

「レスティオ様。東部や西部からきている者たちは婚姻の儀の終わりに各地へ帰還します。それぞれ帰還するまでと思えば、団長や部隊長のような者であっても今回は選択肢に加えてよろしいのではないですか?」


 魔術師団の者たちも気が引き締まるかもしれないとエリザが発言すると、その発想はなかったとレスティオは思案し始める。

 ヒヴェルもクラウレアも先頭集団からは外れている。恐らく幹部は状況把握優先でリハビリも追いついていないのだろう。

 ついでにファリスも苦戦している。団長という立場に加えて、妻や息子たちの手前何とか頑張っているように見えるが、職務に忙しかったこともあって明らかにリハビリが足りていない。

 

「東部や西部の魔術師ですと、教員の評価が高いのはハーテッド・フォールやラクル・ザーゲンですかね」

「ふーん。騎士団では話題になる者はいたか?」

「ハーテッド・フォールは、確かに訓練にはきちんと取り組んでいるようですが、ジェウを弟のコネで護衛騎士になったと話していました。登用には慎重になった方が良いかと」


 話を振ると、シルヴァが真っ先に意見を上げた。

 いくら優秀でも不和のリスクになる者は避けたい。ジェウはやや罰悪そうにしながらシェーヌに剣魔術について尋ねられてネルヴィに繋いだことがあると話した。

 

「ハント隊長が剣魔術に興味を示されているという話は騎士団の中でも話題になっていましたね。後は、帝都の魔術師ですが、シュザム・ダールマイヤーも剣魔術について知りたいとロゼアンに声を掛けていました」

「ダールマイヤーというと、ブノワの弟だよな?」


 中位護衛騎士であるブノワは観客席に直結する通路の入り口で待機している。

 ジェウが声をかけると一旦場所を代わってもらってレスティオのもとにやってきた。


「お呼びでございましょうか」

 

 表情に感情の起伏があまり感じられない男だ。

 元々所属していたファビス隊では帝都の正門で検問や警備に従事していた。不審な物事への感度は騎士団の中では高く、入退出管理や検閲記録など文官のような仕事を担うこともあって使い勝手がいい。その上、姉の教育の賜物か、配属場所が多くの者と接する場所だったからか、礼儀作法もある程度出来ていたことも評価が高い。


「護衛魔術師候補にシュザム・ダールマイヤーの名前が出たところだ。どう思う?」

「シュザムですか……あれは、レスティオ様をお守りすることに注力出来る性格ではありませんよ」


 幼少期から懸命に家族を支えてきた姉のヒルトが一番。

 姉に報いるために魔術師団に入り、今度は自分が姉を支えるのだと旦那に睨みを利かせ続けて今に至る。

 それはレスティオの世界で言うシスコンに他ならなかった。


「ヒルトはクラディナの筆頭秘書官だろ?交流があると知ったら張り切るかな」

「仕事ぶりまでは把握しておりません。ですが、兄としては不安の一言に尽きます。それに、ダールマイヤーの家格が上がる一方というのも身に余ることと思います」


 ヒルトが皇室の側近となったのはラビ王国出身の夫の影響が大きい。

 もとはしがない平民家系。そこから成りあがっている者が聖騎士直属護衛部隊には多いとはいえ、兄弟5人のうち半数以上が上流階級に上がってしまうのは親族関係を考えても不安が出てくる。


「じゃあ、シュザムは試験成績をみてからかな」


 今はあくまで護衛魔術師候補の選出に過ぎない。

 魔術師団の動向を思えば、今時点で候補に挙げられる者が随分限られる。

 能力が一定水準以上ならば、万が一の時に抑止しやすい側近の親族関係者は多少優遇してもよい。


 魔力を封じた種目が終わると、魔力を制御する魔術具を外して魔力測定が始まる。魔力が扱えない騎士はここからはサポートに回る。

 この試験では、風で規定位置まで浮上して体勢を維持する。魔術師団は移動などを考慮して風の魔術が必須と言われているので、今回はこの測定方法が採用された。

 魔術師団で先頭にいた者たちと待機していた騎士たちが同時に浮上すると、注目は当然騎士へと向かう。

 

「ジェリーニ小隊も頑張っているな」

「ヴァナルが体勢を維持できていることが驚きです」

「あぁ。ナルークもな。料理人って印象だったけど、ちゃんと戦えるし魔術が使える奴なんだよな」


 レスティオの印象では二人とも魔術の扱いは優秀に見えているが、騎士団内での評価が違うことに内心興味がわく。

 接している時間が違うし、聖騎士である自分の前では皆少なからず気を張っているので普段の姿はあまりみえない。少しばかり寂しいような羨ましいような気分になる。

 

 新兵や若い者から順に降りていくと、まだ余裕そうな表情だったがフランも高度を下げていった。


「フランは後に温存することを選んだか」

「この後も巡回や警護任務が?」

「あります。騎士団にとってはこの時間は訓練の一環でしかありません。後のことも考えて体力や魔力を温存出来るか、というのが今日の指導事項なのでしょう」

 

 ネルヴィは余裕そうだが、セバンやユハニはやや悩ましそうな表情で顔を見合わせている。

 まだ試験は残っているし、任務もあるならばどれだけ続けるかは難しい所だろう。

 そう思っていると、ダニルが「測定終了です。降りてください」と声を上げた。


「別に魔力の限り浮上していなければならない訳ではないのですよ。上位の規定値以上と分かればそれ以上続ける意味は試験上はありませんもの」

「なるほど」


 ヴィアベルの解説に納得して頷く。

 ネルヴィ、ユハニ、ヴァナル、セバンは上位魔術師並みの魔力量が認められたのは間違いない。

 ナルークとキルア、そしてフランまでは中位、それ以外は下位くらいだろうというヴィアベルの推察に耳を傾ける。

 剣魔術の主戦力はおおよそ上位魔術師並に位置するのだろうなとレスティオは理解した。キルアもフランドール隊の先遣隊に所属し続けていたならば伸びていたかもしれない。

 そう考えると、ラビ王国で咄嗟の行動からトラウマを植え付けてしまったことが申し訳なく思えてくる。


「魔力量だけで序列が決まるものではなく、扱える属性や制御も評価対象ですからね。まだどうなるかはわかりませんよ」


 魔力量を測った後は、各々回復具合に応じて属性に応じた試験を受けていく。

 とはいえ、試験対象は火、水、風の3種類。それぞれ応用した魔術を使ってもいいので水は氷でも有効となる。

 聖剣の使用を禁止されたネルヴィたちはどうするのだろうと注目していると、用意された的を前にネルヴィは拳を突き出した。

 すべての属性において、盛大に的を破壊して闘技場内を盛り上げる。上位認定は確実だった。


「ぇ、なにあれ」

「少し前に剣に魔力を通すイメージが出来ないという新兵の前でやったら出来たとはしゃいでいました」


 レスティオが驚く後ろでシルヴァが呆れたように言った。

 ただし、拳を突き出す軌道と勢い次第で制御が安定せず、手を燃やしかけた兵もいたことで、実践での使用は禁じられた。

 

「禁止されたのを今ここでやったのか?」

「あくまで訓練だし、とか言うんじゃないでしょうか」

「あぁ……」


 想像が出来る。

 ヴィアベルは隣で拍手しながら笑っていて、そんなこと出来るんだぁとはしゃいでいる。

 ユハニは上位認定されるレベルの威力で炎や氷を打ち出し、風だけはネルヴィの応用だろう飛び蹴りと共に的を切り裂いた。


「俺もアレ出来るようになりたいな……」


 派手だったのはネルヴィとユハニくらいで、後はさほど変わらない光景が続いた。

 一通りの種目を終えた騎士団は一足先に任務の為に闘技場を去り、ヴィアベルもお茶会の予定があると退席した。すると、レスティオは途端に暇を感じ始める。

 

「エリザ。もう護衛魔術師候補で結果が出ている者はいるかな」

「確認させます」


 エリザの隣に控えていた新任の秘書官リティック・オスタリテが観覧席を降りてミアの許へと向かう。

 用意された種目での評価を終えた魔術師たちは、追加評価を受けるべく風の魔術を応用した走りや剣魔術を試みている。しかし、まだ身に着け切れていないものが大半で危なっかしい。


「レスティオ様。アンノーン指導官から護衛魔術師候補の評価および所感を頂きました」


 リティックから手帳を預かると、評価と共に選出しない方がよい者にははっきりと×が書かれていた。

 護衛魔術師に選ばれて付けあがると面倒なので今後も相談必須と小言付きで。

 

 

 ルイス・ハーヴィ

  上位。体力に難あり。魔術で補えば多少は動ける。魔力・魔術の観点では問題なし。

 

 クラット・グランツ

  中位。能力面で特筆すべきことはない。双子ともに好奇心・競争心が旺盛。

 

 フラット・グランツ

  中位。同上。

 

 ハイラ・オーヴィス

  上位。ただし、中位寄り。騎士に対抗心がある模様。しかし、話を聞けない訳ではない。

 

 シェーヌ・ハント

  上位。部隊長として文句なし。騎士の魔術の扱いに非常に興味がある様子。

 

 ヒヴェル・ローム×

  一応、上位。自分の評価より周囲の観察優先。本試験を重視していないのは明らか。

 

 クラウレア・カーストン△

  上位。体力に難あり。炎に特化。風も安定しているが、応用力に欠ける。

  カーストンの登用は今は慎重になっておけ。贔屓が過ぎると面倒になる。


 ハーテッド・フォール×

  下位。体力面は頑張っているが魔力が少なく制御も雑。騎士団に転向を検討するよう進言済。

 

 ラクル・ザーゲン×

  下位。風の魔術以外に評価点無し。火や水が扱えないのでサポート要員としても弱い。

 

 シュザム・ダールマイヤー

  中位。淡々としているので不真面目か余裕があるのか未知数。


 

 ずらりと書かれているのを流し読みして、はて、と首を傾げる。


「ハーテッドとラクルは召喚の儀の為に派遣されて来たんだよな。魔力的に能力が高い訳じゃないのか」

「儀式の準備や、手薄になる分の応援要員だったのでは?」


 エリザの言葉に納得した。

 ひとまずは登用してみなければわからないこともある。特に印がない者は登用することに決めた。

 

 

 

ブノワは結局弟が護衛に加わることになって嫌そうな顔をしました。

同じグループに家族が加わることを良しとする人、嫌だなと思う人様々。

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