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エンマは見た

第3層に来てから二日目。私たちは今だハル達を見つけられずにいた。


「しかし、かなり歩いてきたが悪魔たちがいないな」


「……というか住んでるあとすら見えん」


「エンマみてください……これ」

オクスタシアがかがみこみなにかを見つけた。

近寄ってみるとそこには、なにか巨大な生き物が歩いた跡のようなものだった。


「この跡的に結構新しそうだな」


「辿ったら何か先にあるかも……」

私とオクスタシアは目を合わせうなずき先に行くことに決めた。


「エリーゼもそれでいいよね?」

振り返って一応確認を取る。


「ん?あぁいいですわよ別に。」

エリーゼはどこから持ってきたのかわからない神輿のようなものの中に入り執事たちに運ばれていた。


「こいつ…」


「まぁいきましょう。」

ここ最近ずっとこんな感じだったため慣れてしまった。


■■■

歩いて数時間がたちすぐに異変に気付いた。辺りに悪魔の虚無になりかけのような悪魔がたくさん見えてきた。


「……なんか様子がおかしくないか?」


「第3層とはいえおおすぎますね…」

しばらく歩いていると崩壊した要塞?のようなものが見えた。中にも悪魔がいるようだが、死にかけなのがほとんどのようだ。

これもかなり最近壊されたことが分かった。中に入って話を聞こうとおもったが全員意識がないものばかりだった。


「これは…おそらくギネーベのですわね。作ったのはまた別だけれども」


「あぁ…ギネーベか。たしかにあいつこういうの好きそうだな」

エリーゼとオクスタシアは納得していたが私はその会話を理解することができなかった。

…ギネーベってどこかで聞いたような気もするけど

思いだそうと考えていると要塞内に動けているものを発見した。


「あ!!」


「ひいい」

話しかけようとするとその悪魔はびくっと背を揺らした。


「ごめん、いきなり。これは一体どういう状況?何が起こってるの?見たところ最近の出来事っぽいけど。」


「……知らないんですか?」


「第3層に来たのは最近だからね。よければ現状を教えてほしい。」


「最近きた…ってもしかしてあなた方がハルの言っていたエンマ様たち?」

突如でたハルという名前に驚く。まさかこんなところでその名前が出てくるとは思わなかった。


「ハルを知ってるの?!」


「え、あ、いや知ってはいますけど」

思わずその悪魔の肩をつかみがっついてしまい驚かせてしまった。すぐに冷静になり方を離し距離を少しとった。


「あぁ…ごめんつい……。単刀直入でいうけどハルの居場所を知っていたら教えてほしい。」


「えっと場所は分かっていますけど……でも近づくのはかなり危険ですよ。」


「は?危険?」

なぜそうなのか理解ができずすぐに聞き返した。


「やっぱり知らないんですね…。信じられないかもしれないですけど、この場所がこうやって破壊されてるのもここで倒れている悪魔も全員ハルによるものです」


「うそだろ?そんなことハルができるわけが……」


「これは実際に僕の目でみたもの間違いはないです」

否定しようと思ったが目の前の悪魔の顔は悲しそうな苦しそうな顔をしており少なくとも嘘はついていないことが分かった。


「……教えてくれ。ハルが今どうなってるのか」


「たぶん…見たほうが早いですよ。」


目のまえの悪魔は終始、苦い顔をしていた。この悪魔はおそらくハルと何かしらの関係があるということが分かった。


私たちはすぐに要塞をでてその悪魔に案内された。


「ちなみに、君の名前は?」


「……デュポンです。」


オクスタシアやエリーゼがそれぞれ自己紹介をするとデュポンは酷く驚いていた。

しかし、それよりもハルのことを優先するため詳しく説明してる暇はなく、すぐにハルのもとへと向かった。


■■■


数十分ほど歩いたのち私たちは揃って言葉を失った。


まだかなり距離が離れているが、そこからでも姿を認識できるほどあまりに巨体をしている恐竜?のような姿をしている、まさしく化物がいた。


「デュポンさん…本当にあれがハルなんですか?」


「……はい」

デュポンは苦しそうな声で答える。冷静なオクスタシアもエリーゼも理解が追いついていないのがすぐに分かった。

そんな中私は確かな確信があった。


「あれはハルだ。……それだけは間違いない。」

姿も形も違うのになぜかそれだけは正しいという圧倒的な自信がある。

私が足を前に出し、ハルのもとへと行こうとしたときオクスタシアに肩をつかまれた。


「いくの?」


「いくしかないだろ」


「死しますよ。見たらわかるでしょう。あれにはもう意識がないことくらい。どうしてもいくなら、一回頭を冷やして明日でもしましょう」


「……分かった」

オクスタシアは安心したように息を吐いた。私は振り返りデュポンをみる。


「デュポン、なにか知っているの?」


「……ああなる直前まで僕はハルといたので、なんとなく原因は把握してます。」


「聞かせてくれ」


「かなり長くなりますよ」

デュポンはゆっくりと説明してくれた。ハルが第3層におりてからのこと、大王候補であるアルヴァトスの話、ギネーベの話、原因となったこと、第3層の試練の現状など事細かに知ることができた。


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