第4話 魔法剣士
次の日、ユーリには私の大邸宅にまで出向いてもらった。
そして、私たちはバーミリオン家の馬車に乗って、ナディアムの森に向かった。
1時間後、私たちはナディア厶の森に到着した。
そのまま私たちは森の中を歩いて行く。
すると、1匹のスライムが現れた。
スライムは飛び跳ねながらこちらに近づいて来る。
「あっ、来たわよ」
そう言って、ユーリに声をかける。
「はい、スライムは魔物の中でも、比較的レベルが低い魔物と言われてます。しかし中には成長してかなり強いレベルにまで進化したスライムもいますので、油断しないでください」
「OK、心得てるわ。ここは私に任せて。この3ヶ月の練習の成果を見せるわ。
ウォーターボール!!」
そう言って、私は杖を掲げると、水魔法を唱える。
空中に水の玉が現れた。
そして、どんどん大きくなっていき、破裂した。
バシャアッ!!
「きゃあっ!!」
噴水のように水が飛び散り、私は水浸しになる。
スライムが私に飛びかかってきた。
ユーリは素早く私の前に立つと、スライムを剣で斬る。
スライムは光り輝き、消滅した。
ユーリは剣を持ったまま振り返り、私を見た。
「あーあ、水浸しになっちゃった〜」
「そのようですね」
ユーリが笑いを堪えている。
「何よ」
「いえ、何でもありません。それより、杖を貸してもらえますか?」
そう言って、ユーリは私の手から杖を受け取り、代わりに自身が手に持っている剣を私に手渡した。
「!?どうゆ〜事?」
「魔法の杖の変わりに、この剣をお使い下さい。ルーナ様。失礼ですけど、あなたは、魔法使いとしての才能は残念ながらありません」
「な、何ですって?!」
「それより、あなたは魔法剣士を目指してください。その方が、あなたの潜在的な能力を最大限生かす事ができます」
「どうしてそんな事がわかるのよ!?それに私、剣とか使えない」
「ご安心ください。杖を振るのと同じです」
「でも、私、接近戦には弱いわよ。力も弱いし」
「身体能力や筋力のハンデは、あなたの魔法力で補えます。
先ほどあなたの能力を鑑定したところ、あなたには、ファイアーソードやアイスソードなど、3種類の魔法剣が使える事が判明しました。魔法剣を使えば、剣の攻撃力を増幅させる事ができます。ですからあなたには、魔法剣士としての才能があります」
「ほ、本当に!?」
「はい、あ、前を見て下さい。さっそくスライムがもう一匹現れましたよ。そしてこっちへ向かって来ています。さあ、頑張ってください」
「えっ、えっ、ちょっと待って!!私、心の準備がまだできてない」
私は慌てて剣を構えた。
スライムが飛び跳ねながらこちらに近づいて来た。
「えいっ!!」
私は慣れない剣を振り降ろす。
スカッ!!
剣は空振りする。
スライムが飛びかかってきた。
「うきゃあっ!!」
私はスライムの体当たりをくらい、仰向けに転倒する。
スライムは反動で跳ね返っていく。
「ケアル!!」
ユーリが私に回復魔法ケアルをかけた。
「ただ剣を振るだけでは、魔法剣は発動しません。魔法を詠唱してください。そして、魔法力を剣に流し込むんです。さあ、立ってください」
「ううううっ〜」
けっこうユーリは厳しいなー。
そんな事を思いながら、私は立ち上がり、再び剣を構えた。
スライムが再び飛び跳ねながら近づいてきた。
「炎よ剣に宿れ!!ファイアーソード!!」
私が魔法を唱えると、魔法剣が発動し剣から炎が燃え盛る。
そして、スライムめがけてその炎の魔法剣を振り降ろした。
スカッ。
振り降ろした剣は再びはずれたかに思えた。
しかし――
シュゴゴゴー。
剣から溢れ出す炎がスライムの体に燃え移る。
そして、スライムは虹色の粒子になって弾け散り、消滅した。
「や、やったわ!!」
「はい、剣を使っての初めての戦いにしては、上出来ですよ」
「そ、そう?」
ユーリが頷く。
☆☆☆☆
「ルーナ様、今あなたがしないといけない事は、魔法剣士としてのレベルをあげて御自身の身をあなた自身で守れるようになることです。引き続き、ルーナ様が前衛で魔物と戦ってください。私が補佐にまわります。その方が、速く魔法剣士としての実力が身につきますから」
「そう、私の成長の手助けをしてくれるのね、ユーリ、ありがとう」
ユーリはよく気が利く。
ユーリをパーティーメンバーとして選んだのはどうやら正解っぽいわねー。
そう思いながら、私はユーリの前を歩いていく。
数ある作品の中から、この作品を選んで頂いてありがとうございます。
☆☆☆☆☆
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