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試煉の始まり

試煉の始まり


「ど、どうしてシルベリアさんがここに…?」


私は剣輝を連れて軍士訓練学校のライラさんの執務室に来た時、そこで私を待っているのはライラさんだけではない、剣成おじさんの妻であるのシルベリアさんもいた。


「血が繋がっていませんが、私は剣輝の祖母になっていますよ。幼稚園の先生なんかより、祖母のところを遊びに行った方がこちらの事がバレにくいと思いますが」


全くもってその通りだけど。まさかシルベリアさんは剣輝を…!


「剣成さんがこの子をあなたに託した事、私は文句がありません。それでも私はこの子の祖母である事も事実ですから」


それはそうだけど、シルベリアさんのような若い祖母おそらくこの世には他がないでしょう。


外見は二十歳くらいの若い祖母、おそらく信じる人がいないんだろ。それに同じ女性の私から見ても、シルベリアさんは綺麗すぎる。


「そしてこの瞳…間違いなく剣成さんの血ですね」


そう、熾紅の瞳。シルベリアさんはヴァルキュリアだから、同じ熾紅の瞳を持っているはずなのに、今は普通の黒になっている。


「剣成さんからセラフィーブリンガース以外の場所は隠す方がいいって」


そうなのか?剣成おじさんなら納得できる建言だね。


「剣輝、この人は君のおばあちゃんですよ」


シルベリアさんの言う通り、先生よりおばあちゃんの方がいいだから、私はシルベリアさんを剣輝に紹介した。


「おばあちゃん?」


初めてだけど、剣輝はシルベリアさんに興味を持っているように挨拶した。


「そうでちゅよ、おばあちゃんでちゅよ」


待って、なんてシルベリアさんは子育つに経験豊かなと見えるの?


「私も孤児出身、そこで他人の世話のやり方を習いました。そして私はヴァルキュリアに改造された身ですから、あなたと剣心の事を十分理解できていると思いますよ」


そう言えばそうだったのね。


「そろそろ桜さんはライラさんのところへ行く方が良さそうですね」


私はライラさんとみんなを見て、それは私だけを待っている目だ。すまない。


「では剣輝、しばらくここでおばあちゃんと遊ぼうね、お母さんの用事が終わったら迎えに来るから」


「約束?」


「うん、約束」


剣輝は小指を出したから、私も小指を出した。


「ではこれからあなたたちに見学する権利を与えよう」


ライラさんの宣言で、私たちはこの学校で自分の後継者になるような人を探す旅が始まった。


「グレイド、まさかお前もなのか?」


「桜たい、じゃなくて、桜さんが行こうとするなら、この俺もお供しないと」


「麻美ちゃんは大丈夫?」


「今の彼女は狙撃兵科長の職位で自分の実力を磨いているから、邪魔できない」


麻美ちゃんは狙撃兵科長…


「なんかすみません」


「桜さんには謝る必要がない、これも彼女が自分への試煉だから、麻美が自分を認められる時まで、俺は見守ってあげるしかできない」


「そうか」


「ではこれから俺は技工兵科へ行きます。桜さんはロックオンさんたちと狙撃兵科へ行くんですよね」


私は頷いた、当然な事。まずは自分の兵科から探すのは基本だから。


ちなみにロックオンと国光の赤い制服は目立つすぎるから、今は一般兵の制服を借りて着ている。


「セラフィーブリンガースの最高級戦闘兵(ランクレッド)が多すぎて気づかなかった、ランクレッドは本当に凄いですね」


彩子さんはこっそり私に声を掛けてくれた。そうね、お父さんたちもランクレッドだから、私も慣れていて忘れていた。ライラさんから着替えの要求を聞いたまで、ようやくランクレッドの強さを思い出した。


「まあ、これも当然な事だろ。俺は機龍を阻止しに行った時に出会った一般兵たちから俺を見ている目もキラキラしていた」


そう言えばそういう件もあったな」


「では彩子、後で」


狙撃兵科と通信兵科は違い所だから、私もこ   こで斎香ちゃんた別れた。


彩子の目は浮気しないての意味を伝えてきたのはなぜだろ?


「俺にも分からん」


国光はやれやれで肩を竦めた。


「セラフィーブリンガース狙撃兵科御一行ですね。俺は訓練学校狙撃兵科の総教官、ボーバース、そして今日のみんなの案内役でライラさんに頼まれました」


「よろしく。セラフィーブリンガースのロックオン=スタウダマイヤだ」


「同じ部隊の龍宝寺国光だ、よろしく」


「お久しぶりです、ボーバース教官」


私もここの卒業生だから、教官と挨拶をしただけ。


「桜か。ここにいた時より明らかに成長したようだな」


「はい、おかげさまで」


「そうだな、お前もここの卒業生だな」


「では行こうか。高名な赤城桜が戻って来たこと、あなたの後輩たちはきっと期待してるぞ」


余計なプレッシャーをかけてくれないてください。


「おい、高名はどういう事?」


さすがロックオン、学校の教官に対しても自分の性格に合う挙動をした。まあ、ランクレッドだからな。


「はい、桜さんはあの大和凛と同じ事ができたからだ」


「A組を勝つ事、B組に対しては難しい事だと聞いたことあるけど、それほどなのか?」


国光まで趣味が起こされたように質問した。


「でないと私と大和総隊長二人だけそんな事をできたわけがないだろ」


「それもそうだけど」


ロックオンと国光はやっと納得したようだ。


「ねえ、あの顔、赤城先輩ですよね」


「本当だ!写真と同じです」


「他の二人は誰だろ…無数の戦場を渡したような気がするけど」


「貴様ら、ちょっと騒がしすぎるぞ!狙撃兵科とは?」


「はい、静かに任務を達成する!」


教室で待機してる学生たちは一緒に教官に答えた。


「教官を俺に教えてくれた最初の教示もそれだった」


「俺もだ」


「狙撃兵科なら誰でもそうだっただろ。よし、みんな、私は赤城桜、数年前にもここで訓練を受けました」


「はい、赤城先輩は何しに学校に帰りましたの?そして他の二人は?」


「紹介しよう。私の右のはロックオン=スタウダマイヤ、左のは龍宝寺国光、二人とも最高級戦闘兵(ランクレッド)よ」


「おい、これで俺らが着替える意味がねえじゃねのかよ?」


「はい、みんなさん初めまして、俺は龍宝寺国光、セラフィーブリンガースの狙撃兵科所属のランクレッド。みんなの知る通りにセラフィーブリンガースは戦闘部隊だけではなく、教導部隊でもあるので、俺らの総隊長から俺たちに試煉を渡してくれた。俺たちには教官の仕事をできるかどうかの試煉だ」


私は最初からランクレッドである事をバレてしまったから、国光の自己紹介はそのままランクレッドを言った。そしてナイスフォロー、私たちの目的を言い変えたけど、間違ってない。


そして本当にランクレッドだと聞いた後輩たちがもう一度騒がしくなった。


「ランクレッドの二人と同じ場所に立てるなんて、赤城先輩は凄い!」


後輩たちがこっそり話した事を聞いてしまったけど。


「とは言え、お前ら全部まとめて訓練するわけでもない。俺たちは弟子を探しに来たと覚えてくれ」


ロックオンはさらに上の言い方で私たちの紹介を終わりとした。さっき国光のフォローを台無しをした気がするけど、まあ、なんとかするはずだ。


「弟子探しと言ったら、みんなの申し込みが殺到するのは決まっているから、どうしよう?」


「セラフィーブリンガースの看板は俺が想像したより有力だったな」


「とりあえずまずは面接とかどう?みんなの素性を知らないと君たちにも判断しにくいだろ」


教官からの提議、私たちはありがたく従った。


とは言え、今回の後輩たちの外見は良すぎない?一瞬、ロックオンと国光は顔だけで決めてしまうと心配していたけど、そうじゃなかった。


どんな相手でもちゃんとガーディアンスに入る動機ややりたい事などを質問した。


「面接だけで知れることやっぱり少ない、俺は後の実戦テストで決める」


「俺もロックオン先輩と同じだろ。桜は?」


多分私もだろ。そもそもA組はともあれ、B組はガーディアンスに入ると決めた時点で覚悟を聞かなくていいところだ。


でも私たちと対面している態度や反応も判断の材料になれる。観察することは狙撃兵科の十八番だからな。


「うわ、緊張する…」


「私も私も」


「は〜」


あの、後輩たち、リラックスして、いつもの訓練通りでいいんだよ。


ロックオンが先に手本としてみんなに彼の狙撃を見せた事はやっぱりプレッシャーをかけてしまった。


念のため、国光と私もやったけど、さらに後輩たちに余計なプレッシャーをかけてしまった。


「よく覚えておけ、これは実戦を勝ち抜かれたからこその強さだ。そしてここに卒業する時、私は君たちをできる限り鍛錬する、精進せよ!」


「はい!」


後輩たちがやる前に、教官は私たちを評価された同時に後輩たちを激励した。


よかった、これで後輩たちも緊張しなくなった、むしろやる気満々になった。


みんなが私たちに及ばないけど、正直悪くない、特に国光が理解したように頷いた。


「才能はイマイチのようだな」


ロックオンの評価、それも仕方ないだろ。あのお父さんに一番近付いている才能を持つ彼から見ると、計算したからの狙撃なんておそらく目に入らないだろ。実戦のチャンスは常に一瞬だけ、そこで計算のせいでミスしてしまった件は決して少なくない。国光も計算の狙撃タイプだけど、彼の計算速度は私やロックオンの空間認識能力に及ばられるから、だからお父さんに選ばれた。


「パッとこいつだ!の感覚はないな」


「俺もだけど。計算はともかく、なんかトリガーを引くことを恐れるような子がいる気がする」


昔の麻美ちゃんもそうだった。そしてエミリーさんも。あの二人は自分なりの方法でそれを乗り越えたけど、私たちの後継者にはそんな時間はない。


だって、彼らはセラフィーブリンガースを挑戦しないとならないから。


今更だけど、セラフィーブリンガースの正式名前は評議会直属第一時間反応部隊、それはつまり常に最危険な任務しかやらないことである。


私がお父さんに認められた時、嬉しすぎて眠れなかった事も有った。


だから自分が心から決めた相手でないと。


お待たせしました

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